テレビ局の仕事:ディレクターの2つの武器

おかげさまで、担当している報道番組が10周年を迎えました。
「この10年、自分は何をやってきたのか?」
 そう考えると改めてディレクターの仕事で最も大事なのは
次の2つではないかという結論に達するのです。

1、ディレクターとは「お願いする」事と見つけたり!

 前回、海外取材についての記事で、
「なんでもディレクターひとりでやらなければならない時代」と書きました。

 それと矛盾するようですが、ディレクターの仕事は日々、「お願い」ばかりです。

 カメラを回すのはカメラマンさんの仕事、
IN点(映像を編集する時の編集開始ポイント)をを打つのは編集マンさんの仕事、

曲を選ぶのは音効さんの仕事、

最終的に視聴者に伝えるのはキャスターさんの仕事。

 たびたび、「結局、自分ひとりでは何にもできないんだなぁ~」と思うことがあります。

 取材先との交渉においても、
「お願い」の世界。

相手にとって何のメリットもないのに善意の協力を求めることがほとんどです。

 一言でディレクターとはどんな仕事か、と問われたら、

「お願いをする仕事」

そう答えるでしょう。

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2、ディレクターとは「決める」事と見つけたり!

 

そしてもう1つが、「決める」こと。

ここでまた、“矛盾”が出てくるのです。

撮影も編集も最終表現も、

「お願い」しかできないディレクターですが、

最終的な決定権は現場のディレクターにある。

ディレクターをないがしろに撮影するカメラマンさんも、

勝手に繋ぐ編集マンさんも、

自分の聞きたいことだけを聞くインタビュアーさんもいません。

「これでいいのか?よくないのか?」

「どちらを選択するのか?」

最終的にはディレクターに判断を求めます。

たとえ30歳のディレクターと、50歳のカメラマンさんでも、
「経験がある俺が全部決める!」と言うカメラマンさんはいません。

「どうしたい?決めるのは制作(ディレクター)だよ」

と必ず聞いてきてくれます。

そして、もしディレクターがいない場面では、
その「決める」役割はADさんだったりもします。

「二十歳そこそこの自分が、2周りも上の人たちに指示するなんて…」

そう思うかもしれませんが、そういう仕事なんです(笑)。

コンプライアンスなどに関わる重要決裁においては
上の判断を仰ぐのは当たり前ですが、

「この現場で、今、どう作りたいのか?」

その瞬間での判断は、ディレクターのいわば「専売特許」です。

「お願い」しかできないけど、「決める」のは自分…。

 そんな「制作」の不思議なポジションを、若い皆さんにもぜひ楽しんでいただけたらと思います

(東京 報道ディレクター)

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