テレビの放送禁止用語の秘密。実はリストがあるわけではない!?

テレビを見ていて「ピー」と入ったり「バキューン」というような音が被せられていることがよくあると思います。

いわゆる放送禁止用語の上に効果音をつけているわけですが、実はテレビの放送禁止用語というのはテレビ局側で統一したリストのようなものがあるわけじゃないんですね。

 

これからテレビ番組制作業界に進んでいきたい、もしくは今番組制作の現場で働き始めたところだ、という方は

放送禁止用語がどういうものなのか知っておきたい、と思うでしょう。

 

今回はテレビの放送禁止用語について解説してみたいと思います。

 

放送禁止用語は何のためにあるのか

 

バラエティ番組なんかでよく聞く「ピー」というような放送禁止用語を隠す効果音ですが、

これが聞こえてくるとなんだか面白い、と思ってしまう人も多いのではないでしょうか。

 

しかし実際の現場では、収録番組なら編集でこうした効果音をつければどうにもなりますが、

生放送でこういった発言があった場合、どうすることもできませんので、制作側はとても神経質になって番組制作を行っています。

 

放送禁止用語が何のためにあるのか?ということを考えたことがあるでしょうか。

実は「過激すぎる言葉だからテレビでは放送できない」というような単純な話ではないんです。

 

テレビでは差別的(人種・民族差別や職業差別、性的身体的差別など)であったり

侮蔑的な言葉、卑猥である言葉や表現などを放送しないように規制をしているんですね。

 

それはつまり、人権を守るために行われていること、と言えます。

 

電波法、という法律もあり、その第一条には

この法律は、電波の公平且つ能率的な利用を確保することによつて、公共の福祉を増進することを目的とする。

と記されています。

 

公共の福祉を増進するためにテレビ放送は行われなくてはいけないので、人権を守ることも前提とされているわけですね。

 

法律的には「表現・言論の自由」が全ての人に保証されているので、テレビにも表現・言論の自由はあるわけですが

全ての表現や言論が許される、というわけではないのです。

 

公共の福祉を増進する目的の上で表現や言論の自由が保証されている、ということですね。

 

放送禁止用語というのは公共の福祉を増進することを妨げないため、

引いては、視聴者である全ての人の人権を侵害しない、という考えのもとにあると言えるでしょう。

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放送禁止用語リストはない

 

多くの人に見られるテレビ放送は、誰の人権も侵害しないように、細心の注意を払って作られているのですが、

実は放送業界で統一している放送禁止用語などがあるわけではありません。

 

テレビ局や番組制作を担当しているスタッフが、番組を制作の度に、放送倫理に引っかからないかどうか、ということをチェックしています。

 

言葉だけでなく、モザイクなどがかけられていることもありますが

あれもまた放送倫理に引っかからないように、スタッフが一生懸命制作をしている証なんですね。

 

モザイクは実はワンフレームずつかけていて、とても根気がいる作業でもあります。

ちょっとでもはみ出していたり、ワンフレームでもモザイクがかけられていなかったりするとアウトになってしまいます。

 

時代の流れとともにこの放送禁止用語や放送で使ってはいけない表現などがどんどん増えてきていて、

昔の映像やアニメなどを放送するに当たってモザイク処理がされたり、一部の音声が加工されたりすることもよくあることです。

 

今の時代ではテレビがあることは当たり前になりつつありますが、テレビの本放送が家庭向けに開始されたのは1950年代のこと。

まだたった60年ほどの歴史しかないんですね。

 

その中で放送を続けながら、体制もどんどん変わり、より良い放送を届けられるように日々変化しているのです。

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番組制作をするのに必要な目線

 

放送禁止用語は放送業界でリストのようなものがあって統一されているわけではない、というお話をしましたが、

これは表現・言論の自由が尊重されているからこそ、あえて統一したリストを作っていない、という側面もあります。

 

だからこそテレビ番組制作をしていく上で必要になってくるのは「多くの人が番組を見るのだ」という意識と、

多くの立場の人からその番組を客観的に見る冷静な視点です。

 

例えば外国人を扱う番組も最近は増えていますが、

「外人」という言葉も放送禁止用語です。

 

外の人、と書いて外人、というのは差別的な表現が含まれる、とされています。

 

でもこれは普通に生活をしていたら気づかないことですよね。

外人、という表現は外国人の略語、くらいに思っている人も多いと思いますし、そこまで悪意なく使っている人も多いでしょう。

 

しかし外国人の方からすると、「外人」と表現されるのは抵抗感が強い人が多いようです。

 

これも、実際に外国人の立場の目線を持っていないと気づけないことです。

 

自分の文化とは違う文化を持った人の考え方さえも気にかけて制作していかなくていけないのが番組制作なんですね。

 

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では今日はこのあたりで。

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