なんの気なしにテレビを点けていると、気付いたらいつの間にか通販番組をやっていて、その内容をじっくり見てしまっていた経験がある、という方は少なくないのではないでしょうか。
特に買うつもりがあるとかではないのに、気づいたらじっと見ていた、ということが私もよくあります笑
ずっとチャンネルをそのままにしていると、30分近く、
「あ、この話さっきもやっていたな」
というのを繰り返して番組が終了することがあります。
延々と同じことを言っているな…
と思われる方も多いと思うのですが、これはなぜなのでしょうか?
弊社ライズプランニング[広告部]はテレビCMをメインに取り扱う広告代理店です。
今回は通販番組の作りについて、解説してみたいと思います。
通販番組を29分もやる理由
基本的にテレビCMは15秒か30秒の尺のものがほとんどです。
一つの商品やサービスを紹介するのに15秒や30秒くらいの尺があれば充分。
ですが通販番組となると本編尺は29分のものがほとんど。(業界では”29分番組”という言い方をすることが多いです)
29分を秒数になおすと1740秒になりますので、いかに通販番組が尺が長いかということがよくわかりますね。
なぜこんなに長くコマーシャルするのか、というと、
通販番組で商品を販売する会社というのは、そのほとんどが実店舗がない会社です。
商品をいつでも買いに行ける店舗がない分、通販番組そのものがお店ということになるんですね。
実店舗のある会社であれば、お客様は自由にお店にきて、商品を見て、購入するかどうかということを決めることができます。
ですが、実店舗のない会社は、お客様と接触する機会がなかなかありません。
そのため通販番組を放送して、その中で商品をお客様に見てもらうのです。
番組を放送するのが店舗を開くのと同じような役割を果たしているのです。
なるべく多くのお客様にリーチさせるために、長く番組をやる、というのが通販番組が29分などの長尺になっている理由です。
関連記事:テレビCM放映時のキャンペーン!どんな事例があるか広告代理店が解説
通販番組が同じ内容を繰り返す理由
通販番組がなぜ長尺で放送されるのか、ということはお分かりいただけたと思いますが、
では、なぜ同じことを繰り返しているのか?と疑問に思う人もいるでしょう。
せっかく29分もの長尺でコマーシャルをするなら、手を替え品を替え、色々なアプローチで商品を紹介してもいいのではないか?
そう思われる方もいると思います。
実は、通販番組が同じことを繰り返している、というのにも理由があります。
ほとんどの通販番組というのは、同一の視聴者に番組始めから番組終わりまで全てを見てもらうことができません。
ちょっとだけ見て、また別のチャンネルに変えてしまう…という視聴者がとても多いのです。
私は通販番組そのものが好きで、結構点けっぱなしでずっと見ちゃったりもするんですけどね笑
長く番組を見てくれる視聴者というのは稀であり、さらに別のチャンネルから移ってきて、たまたま番組を見てくれる、という人がほとんど。
一般的なテレビ番組は番宣などを行っていて、番組の始めから見てくれて、終了まで見てくれる、という視聴者が通販番組に比べると多いです。
番組内でもチャンネルを変えられないための工夫をたくさんしていますしね。
ですが通販番組は芸能人が出ているわけでもありませんし、物語の連続性があるわけでもないので、どうしても視聴者の離脱率が高いのです。
そうなった時に、番組のどこから見ていただいても、商品に関する伝えたい情報が満遍なく視聴者に伝わるように、という意図で、通販番組は同じ内容を繰り返し放送しているのです。
関連記事:テレビ番組の企画は誰が出して、どうやって決まるの?
通販CMをスポットでやる方法も
ここまで29分の通販番組についてご紹介してきました。
仮想的に長く店舗を構えることができる、というのが長尺の通販番組の強みですが、デメリットもあります。
それは一つの時間帯でしか宣伝ができない、ということです。
29分番組の場合は連続したら29分ですので、その時間帯にテレビを見ている人にしかリーチさせることができません。
これを解決する方法として、60秒や180秒といったCMサイズの通販番組を作り、それを色々な時間帯で、スポットCM的に放送する、というものがあります。
CMの基本尺は15秒か30秒ですが、長尺CMとして60秒や180秒といったものもありますので、こういった長尺CMを番組風に作り、それを色々な時間帯に流せば、より広く色々な人に見てもらうことができる、ということです。
商品やターゲット層、ご予算によってどちらの方がいいのか、というのも変わってくると思いますので、ぜひお気軽にご相談ください。
弊社ではCM映像制作から番組放映枠の獲得までをワンストップサービスでご提供しております。
もちろん制作だけ、放映だけ、という場合も承ります。
まだ実施が確定していない段階でもぜひご相談いただければと思います。