テレビの制作の仕事はクリエイティブだと思われていると思います。
確かにそうなのですが、テレビの仕事と言えどもモチベーションを維持するのはやはり難しいです。
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そもそもモチベーションとは
どんな風にこの言葉を使っているのかというと
- モチベーションが上がった。
- 最近モチベーションが上がらないんだよな。
- モチベーションが下がっちゃってさ。
- モチベーションを維持するのが難しくて。
と、こんな感じで使っている人が多いのではないでしょうか。
モチベーションという言葉は主にビジネス、仕事に関するときに使われますよね。
日々の生活で、
- 昨日の夕食はモチベーションがあがらなかったわ、とか
- 土日の休みはモチベーションが低かったわとか
そんな風にはあまり使わないと思います。
そもそもモチベーションっていうのは辞書で引くと
- 「やる気」
- 「動機付け」
- 「意欲」
などという言葉が出てきます。
これだけ見ると、仕事以外のこと、つまり、趣味や余暇でどこかに行く、とかスポーツをするなんてという時も
やる気や、動機付けがなければやらないわけですから、仕事以外の事にもこの言葉を使ってもいいと思います。
でもなぜか趣味をやる時にはあまり使わなくて仕事に結びつけて使うことが多いんですよね。
自分はディレクターをやっていますが、テレビの仕事はゼロから番組を作り上げていく、クリエイティブな仕事だと思います。
だから外から見ると楽しい世界に見えるかもしれませんが、意外にそうでもない部分もあります。
特に大きい番組につくと、
- 毎日パネル作りばかりの担当になったり、
- 天気予報の手伝いばかり365日担当したり、
- 撮影の許可申請の仕事ばかりになったり、
- お弁当や、小物の買い物など雑用ばかりだったり
実際には意外にそんなものです。
特にアシスタントディレクターの間はそうです。
というか慣れてくるとどうしてもモチベーションが若干落ちてきてしまう時があります。
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仕事のモチベーションが上がる時
アシスタントディレクターをやっていてモチベーションが上がる時はどんな時かというと
やっぱりほめてもらったり、認めてもらったときでしょうか。
撮影で使う小物のお皿一つでも、どれなら映えるかなって考えながら選びますから
「センスいいねえ」なんてさらっと言われると内心「やった!」と思います。
次もいいものを選ぼう、っていうやる気が起きるんですよね。
短い尺だけど番宣(番組の宣伝)のVTRをやらせてもらったときは
「ちゃんとできたじゃない」
と言われただけで嬉しくなったもんです。
認めてもらえたり、褒められたりすると、モチベーションは確かに上がります。
次も頑張ろうと思えるし、やる気がでます。
ただ、一つ思うのは、褒められると同じように頑張ろうと思うけど何度もやっていると、
今度はそれが「普通」「あたりまえ」になってしまうんですよね。
良くなっているのか、どうかがわからない。上達しているのかどうかがわからなくなってくるんです。
仕事のモチベーションが下がる時
アシスタントディレクターの仕事でモチベーションが下がる時はどんな時かというと
- 理不尽に怒られた時
- 怒り方が気に入らない、言ってきた人と相性が悪い
- 努力を認めてくれずに文句だけ言われた
- 視聴率が悪いと言われた
- 忙しすぎて疲れた
- 何も言われない
などなどいろいろあります。
何も言われなかったのに評価が悪いのが後でわかったりすると
直接言ってくれればいいのに、と思うものです。
会議室で上の人達だけで話すなら、現場に言ってくれよ、と思ったりしたこともあります。
同じ怒られるにしても怒られ方っていうのもあると思います。
- 一応努力を認めてくれる。
- 良いところも言ってくれる。
- きちんと目を見て言ってくれる。
目も見ないで別の作業しながら怒られるとやっぱりカチンときます。
逆に言うとディレクターになったらそういうこともちょっと考えてアシスタントディレクターを注意するといいと思うんですよね。
やはり信頼関係ですから。
ただ、怒鳴るだけのディレクターもいまだにいますけど、
長い目で見るとそういうディレクターには人はついてこないと思います。
ただのディレクター、一匹狼、で終わってしまうと思います。
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アシスタントディレクターの誰からも怒られない不安
理不尽に怒られたりすると、嫌ですし、モチベーションが下がると思います。
でももし褒められもせず、怒られもしない状態だったらどうでしょう。
すごく不安になると思うんですよね。
これでいいのか悪いのか、わからないんですから。
特にテレビの仕事の場合、究極のところ、正解ってないんです。
- とらえ方
- 作り方
- 目線
- 視点
- 編集の仕方
などすべて作り手によって異なるわけですから。
最近は怒られたことで苦痛を感じるとそれだけで問題になることがありますから、
テレビの現場でも、昔の様に怒るという事が少なくなってました。
怒る側も最近は非常に気を遣います。
だから怒らない方が本当は楽です。
怒られるのが嫌なのはわかりますが、怒られない不安というのを感じないんだろうかと、思う事があります。
何も言われないと、
果たしてできているんだろうか、これでいいんだろうか
というのがわからないと思うんですよね。
もちろん理不尽な言い方をされるのは嫌だと思いますけど怒られるとだめなところがわかるのは確かだと思います。
同じことを言われないようにしよう、と思ってやっていく事は、あとから思うと自分が向上しているんですよね。
その時は悔しい気持ちもしますが。何も言われないと、今のままでいいのか、不安になるんです。
悪いのに放っておかれるのが一番嫌ですね。
普通なのかもしれないけど、普通って何?って思います。
普通じゃなくてもっと良くなりたい、上に行きたいんですよね。
関連記事:テレビ番組ロケの現場はどんな雰囲気?同行の際、注意する事とは?
怒られたことをモチベーションに繋げる
アシスタントディレクターの頃は怒られたくないから、相手が(ディレクターが)考えていることを
先回りしよう、考えてやろう、
と思っていました。
普通のままでは嫌だから上に行ってやるんだ、とも思っていました。
怒られているけどちょっとずつでもいいから成長している方がいいから。
文句言われるくらいならもっといいものを作ってやろう、とも。
アシスタントディレクターの頃、怒られてばかりで喧嘩するくらいの気持ちでいたディレクターがいました。
でも今ではすごく仲が良かったりするんですよね。
自分の場合「悔しい」という気持ちを仕事のモチベーションに変えてきたと思います。
だから、怒られたらそれを直せば自分がワンランクアップするんだ、と思えるといいですね。
モチベーションをアップさせる怒り方
自分は今ディレクターになっていますが、怒り方というのはとても難しいと感じます。
怒る方も怒るのは疲れるし面倒くさいんですよね。
怒った後のフォローが大変ですから。
でも成長するためには時には怒らないとだめだと思います。
いきなりダメ出しじゃなくねぎらいはやはり必要ですね。
間に合ったね、よかったね、と一言認めてあげる。
それだけでも時間がなくて頑張ったことを認めて、気を遣ってあげるんです。
お疲れさん、と一言いうだけでも違うと思います。
何も言わないというのは不安にさせるので、次はこうしてみたら?と声をかけたり
ここはこうだよね、など修正ポイントがわかるような言い方をしてあげるのが良いと思います。
たしかに可もなく不可もないような、「普通」というときもありますが、なるべく何かいう様にしています。
例えば
- ネタ捜しをしてきたら、おもしろい映像が撮れたね。
- 街頭インタビューをしてきたら、面白いコメントをもらえたね。
- パネルを作ってくれた時はわかりやすかったね。
修正点をわかりやすく注意することも大事です。
ここをこうすると更にいいよ。
難しいことですが、下を育てるのもディレクターの大事な仕事だと思います。
一緒にモチベーションを保っていたいですから。
関連記事:テレビのADからディレクターになることで何が変わったか
テレビ制作の仕事に就きたい人へ
弊社ライズプランニングはテレビ局出向型の番組制作会社です。
実際にテレビ局で一緒にお仕事をしてくださる方を募集しています。
まだ学生、という方にはアルバイトでテレビ局の仕事をお手伝いしていただく仕事もございます。
テレビ制作の仕事というのはなかなか外側からは何をやっているかわからない仕事で、
一度経験してみないと、自分に合っているかどうかもよくわからないと思います。
ご興味のある方はご相談段階でも構いませんので、下記フォーム、またはチャットよりお気軽にお問い合わせください。
弊社スタッフよりお返事させていただきます。
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では今日はこのあたりで。