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アルコールのCMで禁止されている表現や注意するべきこと

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テレビCMを放送する時に、必ず確認しなくてはいけないのが「この表現を使って広告を打つことができるのかどうか」ということです。

 

テレビCMには必ず考査という審査のようなものがあり、誤解を招くような表現や、使ってはいけない表現が使われていないかということがチェックされます。

 

これを通らないことにはテレビCMを放送することができません。

 

近年ではアルコールのCMにおいて、規制が厳しくなってきています。

若者のアルコール離れが叫ばれる昨今ですが、アルコールのCMをする時はどのような表現に注意したら良いのでしょうか?

 

「ゴクゴク」という効果音を使用しない

 

日本酒造組合中央会、ビール酒造組合など業界9団体でつくる「飲酒に関する連絡協議会」というところが自主規制を行っており、

アルコールのテレビCMにて「ゴクゴク」や「グビグビ」というような効果音を使わない、という取り決めをしています。

 

以前はアルコールのCMで必ずと言って良いほど使われていた効果音のように思いますが、

最近のアルコールのCMを見るとこの効果音が使われていないことがわかるかと思います。

 

一応自主規制という形にはなっていますが、この規制は内閣府のアルコール健康障害対策関係者会議ワーキンググループの会議にて

「ゴクゴクやグビグビといった効果音がアルコール依存症の人に苦痛を与える」という指摘が出たために取り決められたものです。

 

アルコール業界全体での取り決め、という形ですね。

関連記事:CM制作の基本知識!流れや費用などについて紹介

 

喉元のアップの描写はしない

 

こちらも上記と同じで、内閣府のアルコール健康障害対策関係者会議ワーキンググループの会議によって指摘されたものに従い自主規制が行われている表現です。

昔は効果音と共に喉元のアップの表現がアルコールのCMで多かったですが、最近では見かけないカットです。

 

近年ではアルコール依存症やアルコールが原因での事故なども問題視されており、規制はどんどん厳しくなっていきそうな流れがありますね。

 

テレビの場合はどうしてもネット動画とは違い、視聴者が受動的にCMに触れてしまいます。

CMに限らずテレビ番組自体もそうですが、見たくないものまで勝手に流れてしまうのがテレビなのです。

もちろんその仕組みがあるからこそ、テレビCMが成り立ち、テレビ番組制作も成り立つのですが。

 

そういった側面があるからこそ、考査というものがあり、全ての視聴者にとって適切な内容であるかどうか、ということが審査されるのがテレビの放送というものなのですね。

 

ちなみにアルコール以外にも、医薬品関係のものは考査が厳しくなります。

関連記事:広告を出す時に注意したい、考査について

 

25歳未満を起用しない

 

アルコールに関しては今まで「未成年は起用しない」という方針がとられていましたが、

新しく基準が加わり、「25歳未満は起用しない」という規制が加わっています。

 

こちらも「若い世代のタレントのCM出演は未成年者にも飲酒への関心を高めている」との内閣府会議の指摘によるものです。

 

テレビCMの場合は「若い世代にアピールしたい」というクライアント様の意向はよく聞かれるものなので、

こういった規制が厳しくなってきてしまっているのはとても辛いところです。

 

ですがこれは業界全体の方針でもありますので、なかなかどうにもならないものですよね。

 

最近はエキストラも含めて全員25歳以上の方を起用しCMを制作しています、と公式に宣言している飲料会社もあるのです。

関連記事:学生や若年層向けにCMをする時はどんな戦略がある?

 

アニメCMでの規制も

 

最近ではアルコールのネットCMで、アニメCMを行ったところにもアルコール薬物問題全国市民協会などから

「ゲーム・アニメ、SNS、声優アイドルなど若者文化を飲酒シーンに搦めており、登場人物は21歳の声優と25歳のイラストレーターの姉妹という設定、未成年に大いにアピールする内容」

との指摘が入り、ネットCMが配信中止になったケースもあります。

 

こちらの場合は媒体はテレビではなく、ネットだったにもかかわらずこういった結果になってしまいました。

 

ボーダーがしっかり決まっているわけではないので、その判断も難しいところです。

CMを制作する時は様々な人の意見を取り入れて制作した方が良いかもしれませんね。

関連記事:企業が作った動画が炎上しないために制作の時点で気をつけるべきこと

 

テレビ局と広告代理店と連携して制作をすることが大切

 

考査に関しては、絵コンテ状態から先に考査を一度通しておく、ということが可能です。

その次に、仮編集の時にも考査を通します。

 

もちろん最終的に出来上がった完パケ(完成版)も考査を行いますが、

絵コンテ、仮編集の段階でも考査を通すことによって「この内容方針で進めても大丈夫か」という確認を取ることができます。

 

最後まで出来上がってから考査が通らなくて放送できない、となったら困りますからね。

 

そういった部分は広告代理店や放送するテレビ局と連携して進めていくとスムーズにいくと思いますので

制作の段階から情報共有をし、相談しつつ制作していくと良いと思います。

関連記事:テレビCMをする時、広告代理店に連絡する前に決めておくこと

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長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。

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