みなさん、テレビ番組を1つ作るのに、スタッフはどれくらいの人数必要だと思いますか?
テレビ番組を作るには、
- プロデューサー
- ディレクター
- アシスタントプロデューサー
- アシスタントディレクター
- カメラマン
- 音声
- 音効
- MA
- 照明
- 美術
- 編集
- CGデザイン
- 放送作家
といったいろいろなスタッフが必要です。
ですが、これだけ見ると、
10人〜20人くらいで制作できるのかな?
と思うかもしれません。
テレビ番組と同じように多くの方に見られているYouTube動画なんかは、自分で撮って自分で編集して配信している方もいらっしゃるので、それくらいの人数の単位が思い浮かぶ方が多いのかな、と思います。
番組によっても様々ではありますが、実はテレビ番組は、1つの番組を作るのに何百人という単位のスタッフが関わっていることも珍しくありません。
朝の情報番組は、200人以上のスタッフが関わっている
弊社ライズプランニングはテレビ局出向型の番組制作会社で、主に情報・報道番組の制作を行っています。
情報・報道番組の場合は月曜日〜金曜日まで、毎日同じ時間帯で放送されている帯番組(おびばんぐみ)というものが多いのですが、
こういった番組で、東京キー局の放送番組の場合は、関わっているスタッフが全部で200人以上、ということも珍しくありません。
月曜日〜金曜日まで同じ人がずっと担当しているのか、というとそうではなく、
実は月曜日の担当の人、火曜日の担当の人…というように、曜日ごとにチームが分かれています。
毎日みんなで作っているのかと思っていました!
情報・報道番組は生放送のものが多いので、毎週完パケ(完成パッケージの略。全て完璧に編集されたもの。生放送の対義語。)番組を放送するよりも制作時間はかからないのですが、
それでも毎日毎日同じスタッフさんが稼働するわけにはいきません。
情報番組の中でもロケに行ったり、編集して放送されるコーナーがあったりすると思います。
そういったものは1日で作れるものではないので、次の放送に向けてまた1週間番組を作る、というサイクルを曜日ごとにチームで行っているのです。
当然曜日ごとに各役職の人が必要になりますので、プロデューサーやディレクターも番組で1人、というわけではなく、曜日ごとにいます。
さらに曜日ごとに1人というわけでもなく、コーナーごとにディレクターが分かれている、というような場合もあります。
つまり、1曜日のプロデューサーも複数人いたり、ディレクターだけでも10人以上いたり、もっというと、アシスタントディレクターは数十人、なんてこともあります。
1つの番組に対して複数の番組制作会社が入っている、ということもありますしね。
このようにどんどん関わる人が増えていって、全体で考えると200人以上のスタッフが関わっている番組、というのが出来上がるのです。
もちろん尺の短い番組や深夜番組、地方ローカル局の番組になってくると、数十人単位で番組を作っている番組もあります。
ADが2〜3人しかいない、なんていう番組もあります。
どれくらいのものを作るか、ということに大きく左右されるところではありますが、大きい番組だと数百人単位になることがある、ということをぜひ知っていただければと思います。
関連記事:テレビ局社員は実は少ないのに、制作スタッフは沢山いる!その構成は?
1つの番組だけを作っていればいいわけではない
1つの番組にたくさんの人が関わっていることが分かりました。
同じ役職の人が何十人といる、ということもあります。
ではその一人一人に今度は着目してみましょう。
一人一人がずっと同じ番組を担当しているのか、というとそういうわけでもありません。
アシスタントディレクターの時は1つの番組を担当するのが精一杯だと思いますが、
ディレクターや作家、プロデューサーといった立場になってくると、複数の番組を兼ねて担当する、ということもあります。
テレビ番組制作の現場では、他の番組や仕事を並行して手がけている人はたくさんいるのです。
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どんな人が求められる?
番組の規模によって関わっているスタッフの人数は異なる、というお話をさせていただきましたが、
ではそれぞれの現場ではどのような人が求められるのでしょうか?
人数の多い現場では、与えられた仕事に対してプロフェッショナルに対応していける人が求められます。
人数が多いほど仕事が細分化され分担されるので、この仕事はこの人、と任せることが多いんですね。
それに対して、人数の少ない現場では、マルチに仕事ができる人が求められます。
たとえば、ディレクターがカメラも回したり、リポーターとして出演したり、ということもやったりします。
一人一人に与えられる裁量権も範囲が広いと言えるでしょう。
自分がどのような仕事の仕方をしていきたいか、によって入る番組を検討してみるのもいいかもしれませんね。