映像系やメディア系、放送系の学校ではない学校に通っている学生さんから
「幼いころからテレビ業界に憧れていました。すぐにでもテレビ業界で働きたいと考えています。学校は中退したいです。」と相談がありました。
小さいころからテレビ業界やマスコミ業界に興味があったものの、情報が少なくて「自分にはそんな業界で働くことができない」と思い込んでいたり、
親から反対されていたり、
テレビ業界に憧れていたことを、ある日急に思い出した。
ということもあります。
今自分が学んでいることはテレビ業界や映像制作とはかけ離れているため、学校に行く気にもならないとのこと。
それならきっぱりと学校を辞めて、少しでも早く働き始めるのがいいのではないか、と考えたようです。
将来の目標が見つかったのに、関心のないことや将来不要としか思えないことを、このまま学び続けるのがいいのかどうか。
あやふやなまま続けるのは、無駄なのではないか…
そういう風に思ったら、中退する前に立ち止まって考えてほしいのです。
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中退者は採用担当にどう映る?
採用の時に「なぜ中退したのか?」は必ず聞かれると思ってください。
なぜ中退したかと聞かれて
「御社で募集している番組をみて、その番組が大好きでぜひやってみたい!と思って応募しました。テレビ業界が厳しいのは理解してますので、よろしくお願いします」
というような感じで答えた場合、採用は見送られてしまうと思います。
なぜなら、思いつきで動いているように感じられるからです。
たまたま求人情報を見つけて、自分にもできそうだと思ったから面接にきていると思われてしまうんですね。
情報収集をして仕事や生活についてイメージができているかというと、そうではないのだろう、と採用担当は感じます。
採用する側は「中退する」ということを「その人の覚悟」とは受け取りません。
「途中で放りだしてしまうかもしれないリスク」と受け取ります。
テレビ業界では途中でやめてしまう人がとても多いからです。
関連記事:新人ADがきついと言われるのはなぜ?普通の仕事と違うポイント
「イメージと違った」というテレビ業界あるある
学校を中退してテレビ業界に入ろうと思っている方は、
求人情報以外に
- その会社のホームぺージや関連サイトを読んでみましたか?
- ADの仕事ってどんなことをするのか調べてみましたか?
- 当面の生活費は準備していますか?(お給料が振り込まれるまでには時間が空く場合もありますし、思っているほど額が稼げないこともあります)
テレビ業界は未経験でも可と書いてあるから「自分でも、働くことができるんだ!」と思って安易に学校を辞めてしまうと、あとで後悔することになりかねません。
やりたいことがあるなら、まずやってみる!チャレンジしてみる!という「考えるより動け!」と背中を押す流れがあります。
それを否定するわけではないのです。
今のままでできることをやってみる、というのは賛成です。
ですが会社に所属してしまうと、軸を会社や仕事にシフトする必要があります。
- 思っていた仕事と違った
- 芸能人と会えると思っていたのに、そんな機会がない
- スタジオ収録に立ち会わせてもらえない
- ロケに行かせてくれない。
- 自分にあわない。
そんな声も少なくありません。
想像している仕事と実際の仕事が全然違うものだった、というのはよくあることです。
ADの仕事は番組のキラキラした部分を担っているわけではありません。
番組の土台を支えている人たち、ディレクターやプロデューサーや、作家やタレントの事務所やカメラや照明、音声…そうした人たちが共同して土台を作り上げあげているのですが、その人たちを結び付けるつなぎの部分が、ADの役割。
光の当たらない部分を走りまわるのがADの最初の仕事です。
イメージしていた仕事と違う、と相談を受けたら
どう違うのか、何がしたいのか、を本人から話しを聞いて、軌道修正できることなら一緒にしていきます。
辞めたい原因が実は他にあって「どうしても辞めたい」となると、関係各所に迷惑をかけないように、相談をしながら辞める手はずを整えていかねばなりません。
周囲に説明して辞めるスケジュールを立てる必要があります。
会社に所属し配属されるということは、新人だとしてもチームや組織に属して制作を一緒に進めていく一員になるということですから、突然いなくなると周囲が困るのです。
途中で「思ったのと違うから辞める。ほかにやりたいことが見つかった」というのは、学業を途中で降りてしまう、「中退」と変わりません。
関連記事:大学と専門学校・どちらがテレビの仕事に就きやすいか
学校を中退する前に
中退しようと考えているなら、まずは学校を続けながらできることをやってみることをおすすめします。
例えば、
- 興味のある制作会社やテレビ局の採用情報を集めて読んでみる
- 学業しながら制作のアルバイトをしてみる
- 制作関係の仕事をしている人に話しを聞く
- 学校の先生やキャリアセンターに相談してみる
- 働きたい制作会社に相談する
など、自分からすすんで体験したり情報収集しましょう。
働いてみたい制作会社に相談するというのはハードルが高いように思えますが、
自ら赴いて話しを聞くということは学生として積極的にできる前向きな行動だと思います。
弊社ライズプランニングでもLINE@にて仕事についての悩みや、進学や進路、学校選びの相談も受け付けています。
学生アルバイトも募集しておりますので、学生のうちから制作のアルバイトがしたいと思っている方はぜひ応募してみてください。