何か新しいことを始める時、「お試しでやってみる」というのはよくありますよね。
- 学習教室
- エステ
- スポーツ
- ゲーム
など。
ではテレビCMの場合はどうかというと、テレビCMにも実はお試しがあります。
大企業も初めから多額のCM費用をかけている訳じゃない
実はテレビCMこそお試しをしてもらうべきだと私は思っています。
テレビCMというとどうしても何千万、何億など高額な費用がかかるイメージを持っている人が多いと思いますが、
テレビCMに多額の費用をかけている大企業も一朝一夕に今のような広告手段を取っているわけではないでしょう。
つまり最初はCMのお試しをしてそれなりの費用対効果があることがわかったからこそ現在の状態に至っているのだと思います。
車のCMは誰でもよく目にするCMの一つだと思いますが、車はテレビCMを利用する典型的な商品で、かなり高額な広告費をテレビCMに使っています。
おそらく車のCMを一回も見ない日はないのではないでしょうか。
トヨタや日産が新車を出したら、まずはそれを世の中の人に認知してもらわないと売れませんよね。
各社、看板商品車種のCMは、かっこよさ・素晴らしさが際立つよう、最新技術を使ってかなり作りこんだCMにになっているのがわかります。
車は実用的な乗り物である一方、ステータスであったり、おしゃれの一つにもなるので、CMはそんな自尊心をくすぐるようなイメージで作っているんですね。
また、誰が見ても「あ、あのCMの車だ」とわかること
つまり、その車を買わない人にも認知されるということが実は大事なのです。
というのも、一定以上の高価な車を買う人にとっては、誰も知らない車などあまり買いたいと思わないでしょう。(かなりマニアな人は別ですが。
「みんなが知っている素敵な車を買う」という自尊心をくすぐる行為、それが実は購買の導線につながっているのだと思うのです。
女性がブランド品を買う感覚と似ているでしょう。
また一方で、車は地域、人によっては、生活の必需品で、なくてはならない乗り物でもあります。
そのような人達に向けた車のCMは、かっこよさよりも
- 値段のお手頃感
- 形のかわいさ
- 安全性
などを売りにするなど、CMの趣も変えているのがわかります。
こういう実用的な車のCMの意味はというと誰もが知っているという認知の他に、CMで見たという大きな信用を得ることだと思います。
テレビCMをする時ホームページを作りこんだ方がいい理由にも書いてありますがテレビCMの「信用」という価値はとても大きいのです。
関連記事:テレビCMの効果には「信頼」もある
このように、大企業が多額の広告費をテレビCMにかけているのは、それが効果がある、とわかっているから結果として費用をかけているのだと思います。
つまり費用対効果があるということですよね。
おそらく過去には失敗もしていると思いますし、試行錯誤してやり方を変えていき、現在の形になっているのでしょう。
とはいえ、これからCMを初めてとやってみようという企業が最初から大手企業のような費用をかけてCMをするのはかなり思い切った決定ですよね。
ある意味博打のようなものです。
そこでお勧めなのがCMのお試しです。
実は大企業は、今もテレビCMのお試しをしています。
CMのお試し
例えば新作チョコレートが出た時にまず、北海道でのみCMをして、売れ行きを検証する。
こういったCMのお試し方法はよく使われるやり方です。
北海道は意外に新し物好きの県民性があることと、チョコレートを食べるという歴史が長い地域であることからチョコレートのCMのお試しするのに最適な地域と言えます。
チョコレートはあまり暑い時期は売れ行きが落ちますが、北海道は一年中さらっとした気候なので、お試し地域としては向いているというわけです。
またアパレル業界の会社が新作を静岡でお試しCMをして売ってみるなどもあります。
静岡は日本の西と東のほぼ中央に位置していて、東西の両方の感覚を持ち合わせていること、北海道同様新し物好きの県民性があること、またCM費用も安いことなどが選ばれる理由だと言われます。
このようにお試しとは、全国で、あるいは広い地域で、販売していきたいがまずは一部の地域(狭い地域)でやってみる、というものです。
お試し、というのはテレビCMの世界でもとても有効だと思うのです。
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テレビCMのお試しをお勧めする理由
ではなぜテレビCMのお試しが有効なのかというといくつか理由があります。
CMの費用が安くすむ
いきなり多額の費用をかけてテレビCMをしても、結果あまり効果がないということもあり得ます。
それでは経費の無駄になりますから、まずはCM費用をあまりかけずに一部の地域でお試しでCMを流してみて、うまくいくようならさらにCMの放送地域を広げればよいし
うまくいかないならなぜダメなのかを照査してから再度お試しをすることができる。
つまりお試しをすることでCM費用を安く抑えることができます。
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問題点を見極めることができる
CMのお試しをお勧めする理由は、一回目ですべてCMがうまくいくことの方が珍しいからです。
また、うまくいかない時の問題点は一つではないことも多く、ケースバイケースなので見極めることが必要です
そのため最初から博打のように、多額の費用をかけてCMをするのではなく、お試しで問題点を見極めていくことが重要だと思うのです。
ではCMをやってもすぐに効果が現れない場合はどんな問題点があるかというと
- ターゲット層の見極めが違っている。買いたい人が見る時間にCMが流れなかった。若い人向けに作ったが実際は高齢者が買っているなど。
- CMを打った時期が良くなかった(たとえば、引越しする人が少ない時期に引越しのCMを打ってしまったなど)。
- CMの内容が良くなかった(伝わっていない、悪印象だった、など)
- 認知はされたがそもそも商品自体に魅力が無い
- 商品もCM自体も悪く無いがCMが少なすぎて認知に至らなかった。(通常3回見ないと脳裏に残らないと言われます)
- そもそもすぐに効果が出るような商品ではない。
ではこのような場合どうするかというと
- の場合は高齢者向けの商品に路線変更して、CMを流す時間帯も高齢者層が見ている時間帯を狙うか。または商品を若者向けに作り直すか。
- 時期を変えて再度CMを打ってみる。
- CM内容を修正、または作り直す必要あり。
- 致命的なので、商品を再度検討しなおし。
- 再度CMを流してみる。
- 2年〜3年はかかると考えて地道に認知を広げていくしかないと思います。
このように一度でもCMをやってみると見えてくることが必ずと言っていいほどあるのです。
CMを作る時はメディアプランニングをしっかり立てていくことが大事ですし、
PDCAサイクルをしっかり回して立てたプランを見直し、改善していくこともとても大切なのです。
関連記事:メディアプランニングの大切さ
CMのお試しをやることによってCM1本にかける費用も少なくなりますから、こういった改善をたくさんする機会を得ることができるんですね。
お試しCMを流す地域の選び方
ではCMのお試しをするならどこの地域を選べばいいのでしょうか。
これについてはCMのお試しにどれだけ予算をかけられるのかにもよりますが、
- 売りたい商品、商材はどんなタイプの人が買ってくれるのかを考える。
- そのタイプの人が多くいる地域はどこか、県民性、地域性を調べる。
- 候補がいくつかある場合は予算と相談して、ある程度の数のCMを打てるような規模の県(地域)を選ぶことです。少なすぎると効果が検証しにくいため。
たとえば北陸地域は全般にスマホ利用率が高いと言われていますので、スマホ関連の商品であればお試しの地域にしてみるのも良いでしょう。
新作のアパレル系の商品であれば真ん中の地域をとって静岡でやってみるのも良いと思います。
まとめ
テレビCMにお試しという考えなど、無かった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
でもテレビCMこそまずお試しをしてみてもらいたいと思います。
テレビCMは流す地域によって料金もかなり異なりますから、初めての場合や、新商品の場合は、まずお試しで地域や期間を限定してやってみて、
検証を重ねつつ、徐々にCMを流す地域を広げていったり、CMを直していくなど工夫を重ねていくと良いと思います。
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