テレビ業界35年、制作・CM代理店・派遣業を営む会社が運営するメディア『ぺんくり』編集部です。
芸能人に流行があるようにテレビ番組、テレビの企画にも流行があります。
あくまで私見ですが、最近テレビを見ていて面白い番組だなぁと思う番組に共通している特徴について今日は話してみたいと思います。
素人が番組に出演している
素人さんが番組に出演している番組が最近かなり増えましたよね。
いわゆる「素人イジリ」みたいなものです。
普通テレビに出演しなれている芸能人で固めた方がテレビ番組は面白くなるもんなんじゃないかなと思うんですが、素人さんがテレビ番組に出演するとその番組が面白くなる原因がいくつかあったんです。
テレビ慣れしていない素人さん
素人さんは当たり前ですがテレビ慣れというものをしていませんよね。
どうしてもテレビ番組の中では「お決まり」と言ったものがあるでしょう。
その方が面白いと思って構成されているし悪いことではないのです。
ただその「お決まり」が王道化してしまって視聴者が飽きてしまったようなところがあるんですね。
番組によっては「お決まり」というのが逆に面白いというか、視聴者側も「お決まり」だとわかっている上で見て面白い、と思うような番組もあります。
ただそういった「お決まり」がたくさんあるテレビ番組の中で、テレビ慣れしていない、つまりテレビ的にというものをしらない素人さんが出てくる番組は視聴者にとってとても新鮮で面白いと感じられるのではないかなと思います。
番組を見ているとやっぱり素人さんって「そこでそんな発言する!?」みたいな発言があったり、
番組の起承転結なんて全く無視の行動をしたり、といったところがあってそれが面白いんですよ。
それはやはり今の視聴者が台本が作り込まれた番組ではなく、人間味のあるコンテンツを見たい、と潜在的に思っているからなのではないでしょうか。
だからこそドキュメンタリー調の番組って人気があるんだと思うんです。
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芸能人と素人さんの対比
素人さんだけの番組なんてもちろんないですから、素人さんが出演する番組でもかならずそこには芸能人が出ていますね。
そうすると芸能人と素人さんの対比が見られるわけです。
そこで視聴者はどちらに共感を寄せるかというと圧倒的に素人さん側の方が多いでしょう。
慣れていない素人さんを見ながらそこに自分をトレースして番組を視聴するわけです。
素人さんと自分を重ねることによって、自分でも「テレビにでたらこんな感じ?」なんて思う人も多いのかもしれません。
やはり芸能界への憧れってきっと誰でもあるでしょうからね。
そこに夢をみることができるわけです。
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芸能人にならなかった素人さん
芸能人として今活躍されている人は自薦も他薦も含めて、結果的には「芸能人としてやっていこう」と思った人なわけですよね。
でも素人さんは「芸能人になろう」とは思ってこなかった人なわけです。
なので今までテレビで紹介されることはなかった面白い人、というのが素人さんの中にはいっぱいいるんですね。
芸能人としてやっていけば売れるし面白いだろうに!と思う素人さんがよくテレビに出ています。
そういう素人さんを発掘してる人もすごいと思いますが。
意外と自分では自分の面白いところに気づいていない人って結構いるんだと思います。
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視聴者の生活スタイルに寄り添う番組
これは最近ソーシャルメディアが普及してきたからこそ面白いと感じることができるようになった番組です。
一緒にテレビを見ているような感覚になることができるソーシャルメディア。
テレビを見ながらSNSでテキストを発信する、ということもみなさんよくあるのではないでしょうか。
時間帯
テレビ番組を制作するにあたって、もちろんターゲット層は必ず想定してその番組は制作されています。
例えばサラリーマンだったら朝のこの時間帯にテレビを見て、夜この時間くらいにおうちでまったりしてテレビをつけるだろう、みたいな感じですね。
それをかなり詰めて視聴者の行動とさらに状況、心境までに寄り添った番組が人気が出たなと思いました。
孤独のグルメです。
サラリーマンが美味しいお店に行ってご飯を食べる。
たったそれだけの番組なのに爆発的な人気を博しましたよね。
あの番組のファンに話を聞くと多くが男性のファンで「ちょうどご飯を食べる時間帯なんだ」と言っていました。
そしてあの独白。
男性が一人でご飯を食べる時ってあんなことを考えているんだなぁと私は思って見ていましたが、
あのほぼほぼモノローグ(心の中の声)で展開されるお話はサラリーマン世代の男性の心をぎゅっとつかんだんだなと納得できます。
男性、中でもサラリーマンの方ってやっぱり女性に比べたら断然一人でご飯を食べることも多いでしょうからね。
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実際に行ける場所
テレビの中でロケ地として使われている場所が一般人の行ける場所である、というのも面白い番組のひとつの特徴かな、と思っています。
グルメを紹介したり、場所を紹介したり、という番組は視聴者の生活の中に取り込みやすい内容で、私もとっさに手元のスマートフォンで調べてしまう、なんてことがよくあります。
例えばどこかに遊びに行こう、となった時にネットで探すとなかなか情報が溢れすぎていてどれにしたらいいか逆にわからなくなってしまいがちですが
こういったテレビで紹介された場所だとすんなり「行ってみよう!」となるし、
一緒に行く人にも「テレビで見た」と言って盛り上がれる要素になりえますよね。
しかもなんだかんだネットよりテレビで見た情報の方が、信ぴょう性があるような気がします。
ここがテレビがなくならない理由かなとも思っています。
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ニッチ
面白い番組の特徴として「ニッチすぎる」というのもひとつあると思います。
紹介されて消費し尽くされてしまったものではなく、新しくて人気のない狙い目、的なものを現代では求められているのかなと思うんです。
先述した「実際に行ける場所」でも共通したことが言えますが、わかる人にはわかる、みたいなものって人の心をつかみやすいのかもしれません。
テレビ番組の数が増えてきてより細分化してきた、という影響もあるかもしれまんね。
ネット配信が盛んになってきた今、コンテンツも量と質を求められる時代です。
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まとめ
いかがだったでしょうか?
私見ですが、最近の面白いテレビの特徴について共通項をまとめてみました。
これからコンテンツもどんどん変化して量が増えて行くでしょう。
そんな中でどんなコンテンツが抜きん出てくるのか、楽しみです。
そしてコンテンツが変わると同時に広告業界のあり方、テレビ業界の働き方もどんどん変化していくでしょうね。
常に新しいものにアンテナを張ってテレビを考えて行きたいと思います。
さて、こういったテレビ業界に興味がある方、学生のうちからアルバイトとして働く方法だってあります。
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