はちみつは息の長い人気商品ですが、誰もが必ず購入するという商品にはなっていないようです。
そこで今回ははちみつの売り上げを伸ばすために、CM戦略を含めどのような方法で売っていくのがよいのか、そのターゲット層や売り方を考えてみたいと思います。
はちみつのターゲット層
まずはちみつは一般的にどのようなイメージを持たれているのかというと
- 栄養がある
- 健康に良い
- 風邪、疲労回復によい
- 美容にもよい
といったイメージがあるようです。
でははちみつはどんな人が好んでいるかというターゲット層についてですが
ある調査で「はちみつがとても好き」と答えた人を世代別に順位でみてみると
- 20代
- 30代
- 40代
- 50代
- 60代
というようにきれいに年代順になっています。
若い世代ほどはちみつがとても好きと思っていることがわかります。
また、「どちらかというと好き」
と答えた順位は世代別に
- 30代
- 20代
となっており、トータルで見ると30代が最もはちみつを好む世代であるということがわかっています。
なかでもはちみつは女性に人気があり、はちみつを好む世代としては20代、30代の女性ということがわかります。
はちみつは1歳に満たない小さな子供には与えない方が良いとも言われているのですが、20代、30代という若い母親世代が好きというのはちょっと意外かもしれません。
子供には与えないものの、はちみつは好きということなのでしょう。
一方はちみつは高齢者が好むイメージもあると思いますが、それははちみつが昔から食べられている食材であることや、はちみつを使った健康飲料、健康食材などは高齢者が好んで取っているというイメージがあるからのようです。
ただ実際は、はちみつは高齢者が好むもの、とは一概にはいえないんですね。
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はちみつの現状から見た戦略はどうすればよいのか
現在はちみつ業界でははちみつの良さについて
- 栄養価が高い
- パンやお菓子に使える
- 料理にも使える
- 使い方は多岐に渡る
というように、はちみつは多目的に使える健康的な食材であるということを主張している企業が多いように思います。
これは確かに間違いではないのですが、実際にはちみつを購入している人を調査するとその食べ方は一種類または固定にしている人が実は多いのです。
例えば
- ある人ははちみつ酢を作るために買う
- パンに塗るのに毎日使う
- 朝の野菜ジュースに必ず入れる
- 毎日ヨーグルトに入れる
というような固定した使い方です。
また、はちみつを買わない理由としてはどんなことが原因なのか、あるいは好きなのに買わないのはなぜなのかについては以下のような回答が出ています。
- 匂いが嫌い
- 味が苦手
- ベトベトする
- 手に付くと面倒
- 固まってしまうので使いにくい
- 垂れるからいや
- 瓶のふちや蓋に付く
- 蓋が締めにくくなる
- メープルシロップのほうが良い
といったように、味や匂いが嫌いという理由以外にベトベト感や、固まるなど嗜好以外の理由が多いことがわかります。
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はちみつの売り上げアップのために
このようにはちみつについて分析していくとわかってくることがあります。
それは
- はちみつを嫌いという人は少なく、良さは理解している。
- はちみつはいろんな使い方をするというより一種類の使い方をしている人が多い。
- 好きなのに買わないのは、はちみつのベトベト感や垂れるという物理的なところが敬遠される原因になっている。
というような全体像です。
そこではちみつの売り上げアップのために考えられるのは大きく二つで
- はちみつを使ったメニューのブームを作っていく
- 容器を使いやすいものに変える
前者のメニューのブームは例えばミルクティーにタピオカを入れたタピオカティーが一躍人気商品になったように、
はちみつを使ったメニューを積極的に見せていくという手法です。
例えばですが、パンにはちみつを塗るだけでは普通すぎるので、
「ブルーチーズとはちみつを使ったトースト」
「はちみつ酢玉ねぎ」
などちょっと一工夫したメニューを決めてしまうと良いと思います。
生CMや、長尺CMにして見せていったり
YouTubeで配信、短い番組を作ってしまう
あるいはインフルエンサーを通して発信してもらうなど。
はちみつは何にでも使えるし、砂糖の代わりにもなる、だけどわざわざ砂糖の代わりに使うまでもないというように、
何に使うと一番良いのかが意外にぼんやりとしてしまった商品だと思うのです。
そこを使い方を明確になるよう誘導してブームを作り出していくことが売り上げアップに繋がると思うのです。
またパッケージについてですが、はちみつはなぜか高級なものほどビン詰めにこだわっているように思います。
ところが、このビンという容器がいかにはちみつに合っていないかというのは
上記に書いたようなはちみつを買わない理由の、ベタベタ感や垂れるのがいや、といった問題を引き起こしていることからわかると思います。
おそらくは美しいはちみつの黄金色が見えるために透明のビンになったのだと想像しますが、実際にはきれいなのは最初だけで使っていくうちに美しさもなくなり使いにくくなっていくのは誰しも経験済みのことだと思います。
人は嫌なイメージというのはなかなか取れないものですから、
思い切って容器を変えていくのもありだと思っています。たとえばですが、
- わさびやからしに使うようなチューブタイプ。
- マヨネーズ型タイプの絞り出す型(今もありますが)
- 一回使い切りタイプ
- 女性が好むパッケージ、高級感、品質が良い印象のパッケージにする
など。
特にパッケージについては、形も柄も、もっと独自の個性的なパッケージを作っていく手法をとってもいいと思います。
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はちみつのCMをするならどんな風にするとよいか
これらのことを踏まえたうえで、はちみつのCMをするとしたらどんなことをうったえていくと良いかについてですが、
はちみつというと作り方や蜂の様子など工程を映しがちですが、すでにはちみつが体に良いことや蜂の巣の存在などは昔から語り続けられている周知のことだと思いますので、あえてそれ以外のことを中心に書いてみます。
たとえば
- はちみつを使ったメニューを一つ決めてそれを映像で見せる
- はちみつパッケージに凝って作り、それをCMで見せて商品を覚えてもらう
- はちみつで元気な人を見せていく
- はちみつで肌がきれいな女性を見せていく
- 酵素の存在はそれほど知られていないのでそれを知らせる(ただし効能は大げさにいうことはできません。表現の考査はあります)
短い番組を作って見せていくのもありだと思いますね。
また、20代30代の女性が好むということから時間帯は朝晩に限らず、昼間の時間帯を含む全日型で良いと思います。
もしパンを使ったメニューを押していくなら朝食の時間を含む朝帯は欠かさないほうが良いと思います。
このようにはちみつはやり方次第でまだまだ伸びしろのある分野だと思います。
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