テレビ業界の裏話 PR

完パケってどういう意味?どうやって制作するの?

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

未経験でテレビ業界に入って仕事をしてみると、聞いたことがない業界用語が飛び交っていて

最初はわからないことだらけだと思います。

 

できれば業界用語集のようなものがあって、業界に入るまでに知っておくべき用語について学べたらいいのですが

いかんせん、テレビ業界は入る現場によって仕事も大きく異なるため、マニュアルのようなものがありません。

 

例えば同じアシスタントディレクターでも、バラエティ番組のアシスタントディレクターとドラマのアシスタントディレクターでは全然仕事内容が違ったりします。

 

なので現場に入って仕事をしながら学ばなければいけない、というような風潮があるんですね。

 

ただ、共通で使われている業界用語については、テレビ業界に入る前から学ぶことはできるでしょう。

 

今回は「完パケ」という言葉について、

また完パケ型の番組制作はどのような順番でなされているのか、ということについて解説してみたいと思います。

 

完パケってどういう意味?

 

テレビ業界ではよく聞く言葉なのですが、業界未経験の人にとっては完パケ、というのは耳慣れない言葉だと思います。

 

完パケ、というのは「完成パッケージ」という言葉の略語で、

そのまま放送できる状態に仕上がっているVTRのことを指します。

 

すでにCMも挿入されている状態になっています。

 

つまり収録ものやロケものなど、生放送ではなく撮影をして、のちに編集して放送するもの全般を完パケ、と言うんですね。

 

番組制作、と言うと収録するのが一番の大仕事、のように感じる人も多いかもしれませんが、

実はその後、どの部分を放送に使うか、使わずにカットする部分はどこか決めて編集し、

テロップを入れたり、ワイプやタイトルをつけたり、音響効果やBGMをつけたり、と様々な行程があって、テレビ番組というのは完成されます。

 

もう全てが終わった状態で放送することができる、というのが完パケです。

そしてこういった編集が必要な制作コンテンツを「完パケもの」と呼んだりもします。

関連記事:テレビの編集の仕事はどんなことをやるのか

 

似たような業界用語

 

完パケと似たような派生用語の中に

「同時パッケージ」という言葉があります。

 

これは完パケとは逆で、生放送のものを指します。

生放送で放送する際に、音楽なども一緒につけてしまって放送する方法で、ラジオ業界でよく使われている言葉です。

 

テレビ業界では「撮って出し」と言われることが多いですかね。

撮ったものをそのまま出す、という意味です。

 

完パケものと生放送の撮って出しのものでは制作の仕方が大きく異なります。

 

生放送は編集しなくて良い分作業量は減るのですが、

生放送だからこそ、放送禁止用語を使っていないか、放送倫理に触れていないか、などいろいろなことを気にしながら制作をしていかなくてはいけません。

 

どちらが大変、ということはなかなか決められないですね。

 

ただ撮って出しである生放送の場合は、放送スケジュールが確定していてそこを目指して制作をするので

放送が終わってしまえば仕事がたくさん残る、ということはありません。

 

その分スケジュールの見通しが立ちやすい仕事であるとは言えるでしょう。

関連記事:報道番組の制作はどんな仕事?他のジャンルとどう違う?

 

完パケ番組の作り方

 

では実際に完パケ番組はどのようにして制作するのか、ということを解説します。

 

企画会議

 

バラエティ番組や情報番組などの、放送を毎週、もしくは毎日行なっているような番組の場合は

企画会議を頻繁に開いていて、そこで新しい企画を出し、番組のコンセプトやネタを決めています。

 

基本的にはプロデューサーが提出する企画書を元にして、放送スケジュールや制作費などを話し合っていく会議です。

関連記事:TV番組の企画は誰が考えてるの?

 

制作会議

 

企画会議のあとに制作会議という会議も行います。

 

企画会議でざっくりした番組のネタや放送スケジュールが決まったところで、今度は制作会議で、番組制作会社やカメラマン、構成作家、出演者などで集まり

実際にどのような番組内容にしていくか細かく決めていく会議です。

 

カメラアングルを決めたり、どのような発言をするのか、なども決めて

ここで決まったことが最終的に台本に落とし込まれていきます。

関連記事:テレビ局と番組制作会社の関係性とは?

 

収録・撮影

 

台本や構成が決まったら、そこから収録やロケに入っていきます。

 

完パケものの場合は一つの番組を作るのに2〜3ヶ月ほど時間をかけることもあります。

 

ロケに行く場合は、初めからロケに行くわけではなく、

ロケハンと言って、ロケの場所を下見しにいき、様々なことをロケまでにチェックしておかなくてはいけない作業もあります。

関連記事:ロケハンの仕事って具体的にどんなことをするの?

 

編集

 

素材を収録、撮影し終えたら編集に移っていきます。

ディレクターが仮編集というのを行い、それにしたがって編集マンが編集をしていくことが多いです。

 

編集のパワーがあるからこそ、よりテレビ番組が面白くなっていきます。

関連記事:テレビの編集マンが世の中から誤解されていること

 

完パケ完成

 

編集が終わったあとに字幕(スーパーやテロップなど)をつけたり

効果音やBGMなどのMAを追加していきます。

 

さらに必要な場合はナレーションなどを加えたりして、放送するときと同様の素材であるあ完パケが完成します。

 

その後編成局の方で、放送時間の尺にあっているかどうか、などを確認したのち、番組が放送されます。

関連記事:テレビの放送作家とはどんな仕事なのか

 

今回は完パケについて話してみました。

弊社ライズプランニングでは実際にテレビ番組制作の現場でアシスタントディレクターとして働いてくださる方を募集しています。

ご興味がございましたら下記フォームよりお問い合わせください。

 

では今日はこのあたりで。

ABOUT ME
長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。


LINE@」からテレビ業界に関する質問を受け付けています。

友だち追加







    テレビ業界への転職を検討している新卒でテレビ業界へ就職したいテレビ業界に関するご質問全般