主婦をターゲットにしたテレビCMというのはよくあるものですが、
そういったテレビCMをしたい時はどのような戦略を立てれば良いのでしょうか?
テレビCMをただ放送するのではなく、戦略を練ってテレビCMを放送していくことでより良い効果が得られます。
広告代理店の目線で、色々な角度から考えていきたいと思います。
地域の決定の仕方
まずはテレビCMをする地域について考えていきましょう。
最近ではインターネットで購入することができる商品なども増えていますので、最初から全国ネットでテレビCMをしたいという企業の方も多いのですが
できれば地域はある程度絞って最初はお試しでテレビCMを初めてみた方が良いと思います。
というのも地域を限定してテレビCMをやるのと全国ネットでテレビCMをやるのとではかなり金額が変わってくるからです。
全国でテレビCMをやるとなると数千万円単位で考えなくてはいけません。
対して、地域を限定して地方のCMをやるのであれば、場所にもよりますが数十万円の費用から出稿することができます。
今回考えたいターゲットは主婦、ということなので
国勢調査から「共働き率のランキング」というものが発表されており、
これによると共働き率のランキングで最下位を取っているのはやはり東京都。
東京都の次には
- 大阪
- 神奈川
- 奈良
- 兵庫
- 千葉
- 沖縄
- 北海道
と続いています。
関東は関東ローカル、大阪などの近畿は近畿ローカルとなりますので、広域圏と言ってキー局系列でテレビCMをすると放送範囲が広く、少しコストが高くなってしまいます。
数百万円単位で予算があるのであればこちらの広域圏でテレビCMをしてみるのも良いと思いますが
そうじゃない場合は北海道あたりから始めてみるのもいいかもしれませんね。
北海道は人口が多いので、初めてテレビCMをやるという企業がお試しで北海道でテレビCMをやるということが多いです。
共働き率も低いので主婦が多い地域だと言えるでしょう。
また東京や神奈川には独立局もあり、キー局系列ではなくなってしまいますが
TOKYOMXや神奈川テレビといったテレビ局があります。
こういった独立局であれば数十万円から始めていただけますので、こちらも最初はお試しでやってみるのも良いのではないでしょうか。
関連記事:CMをするときの放映地域の決め方
テレビ局の決め方
テレビ局にもそれぞれのカラーがありますので、同じ地域でもテレビ局によっては反響が大きく変わってくることがあります。
もしABテストをして今後の参考にできるような数値を取りたいのであれば、同じ時期・同じ地域で、2局3局と複数のテレビ局でテレビCM放送をしてみるのも良いでしょう。
その結果によってどの系列局が一番ターゲット層に合致しているのかということが分かるかと思います。
関連記事:CMをする時のテレビ局の選び方
時間帯の決め方
テレビCMには
という二つのやり方があり、タイムCMの場合は特定のテレビ番組のスポンサーとなってその番組内でテレビCMを放送するので
番組のターゲット層と合致するような商材なのであれば効果が高まるでしょう。
対してスポットCMの場合は時間帯をある程度を指定してランダムにCMを投下していく形となります。
最初は全日といって、全ての時間でまんべんなく投下してみて、反響がある時間帯を計測し、その時間帯を今度は厚めに投下してみるというのも良いかもしれません。
関連記事:スポットCMをする時間は全日か逆L字どちらがいいのか
テレビCMを見たあとの流れも想定する
テレビCMで大々的な広告を打つということももちろん売上を上げるためには良い方法だと思いますが、
そのテレビCMを見た後にユーザーがどのような動きをするのかということを想定しておくこともまた大切なことです。
特に主婦の場合はかなり商品に対するリサーチを行ってから購入を決める人が多いです。
ほとんどの場合がテレビCMで見たからそのまま買う、というのではなくインターネットで一度リサーチをしてから
価格が適正かどうか、口コミはいいかどうかというようなことを確認し商品を購入することが多いんですね。
なのでテレビショッピングのようなコールセンターを設ける方法よりも、「○○で検索」というような文言をつけてネット検索を促し
しっかりとしたランディングページなどで商品を紹介する流れを作っておくと良いかもしれません。
テレビCMはただ放送すればそれなりの反響が得られるというものではありません。
ターゲット層が合致していなかったり、購入したいと思っても販売経路がしっかりと確立されていなかったりすると
テレビCMの効果があまり得られないということもあります。
最近ではインターネット広告の台頭が著しいですが、特に地方における主婦層や高齢者層はテレビメディアへの依存度が高く
少しの予算で大きな反応を得られる広告媒体でもあると思いますので
戦略的に広告を展開していきましょう。
そのためにもユーザーがどのように広告に触れその後どのような行動を起こすかというような想像をすることが大切だと思います。
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