弊社ライズプランニングはテレビ局出向型の番組制作会社です。
そのためテレビ業界に関わる仕事をしたいという方とお話をする機会がとても多いですが、テレビ業界に関わっていきたいと思っている人から受ける質問に
「テレビ業界は今後大丈夫なのでしょうか?」
という質問があります。
この質問を受けることがとても多いんですね。
若者のテレビ離れが叫ばれる昨今、確かにこれからテレビ業界に関わる仕事をしていきたいと思っている方からすると
テレビ業界の今後については不安に感じるのでしょう。
今回は実際にテレビ局の番組制作に携わっている番組制作会社の目線で
テレビ業界の今後についてお話ししてみたいと思います。
現在のテレビのビジネスモデル
テレビ業界の今後が危ういということがどういうことなのかというのを知るために
現場のテレビ業界のビジネスモデルについて理解しておかなくてはいけません。
テレビ番組の制作に膨大な時間と、大きなお金が費やされていることは皆さんご存知だと思いますが
お金と時間をかけて作られているものなのに、どうしてテレビ番組が無料で見られる顔しているでしょうか?
テレビの電波を受信することができる機器を買ってくれば、地上波はNHK以外は無料で見ることができますよね。
テレビ番組の制作費はどこから捻出されているのかと言うと、番組にスポンサーに入っている企業から捻出されています。
テレビ番組を見ていると番組の途中でコマーシャルが流れますよね。
それは企業がお金を出して自社や商品のコマーシャルをするためにその枠を買っているのです。
それが番組制作費に充てられているというわけですね。
だからこそ番組を制作する側は視聴率を獲得することを一番の目標として番組を作っています。
視聴率が高ければ高いほど、その番組を見ている人が多い、ということであり、
それはつまり、その番組に高い宣伝効果があるということになります。
すでについてくれているスポンサーは視聴率が高くなれば喜んでくれるだろうし、
他の企業からもスポンサーに入りたいというオファーが来るでしょう。
スポンサーがたくさんつけばスポンサー料も上がっていき、さらに多くのお金をかけて番組制作を行うことができるようになる、というわけです。
つまり視聴者である私たちはテレビに直接お金を払っているわけではないですよね。
基本的には宣伝広告費によってテレビはビジネスとして成り立っているというわけです。
ちなみにNHKは公共放送であり、視聴者から受信料を徴収していますので、他の民放に少しビジネスモデルが違ってきます。
さて、現状のテレビ業界のビジネスモデルはこんな風に回っているのですが
インターネットの台頭によってテレビのあり方も大きく変わってきています。
だからこそ「テレビ業界の今後は大丈夫なのでしょうか?」というような質問が出てくるのでしょう。
最近はYouTubeなどの動画投稿プラットフォームもあり、若い世代がインターネットで動画を見る時代になってきました。
それによりテレビから若い人がどんどん離れていっているのです。
視聴者の数が減れば、テレビ番組そのものに宣伝効果がなくなってしまうので必然的にスポンサーは別の広告手段を検討始めるでしょう。
テレビはスポンサーがつかないと番組を作ることができませんので、
テレビがなくなってしまうのではないかと考えられているわけです。
関連記事:テレビのビジネスモデルとは?無料で見られるのにどうやって稼いでるの?
テレビはネットに変わられる?
ではテレビは本当にインターネットに変わられてしまうのでしょうか?
私はテレビというものはなくならないと思っています。
同じ動画でもインターネットに落ちている動画と放送されている動画では、そもそも視聴者のたどり着き方が大きく違うからです。
インターネットはどうしても視聴者に能動性が求められます。
インターネットで何か動画を探す時に、皆さんはインターネットの動画サイトの中の検索欄に
好きな俳優さんの名前や芸人さんの名前、聞きたい音楽のアーティストの名前などを入力し検索するでしょう。
そこには明確な意思がないと動画にたどり着けない、というインターネットの特性があります。
それに対して、テレビはどうでしょうか。
疲れて家に帰ってきて、テレビの電源スイッチを押すだけで動画が流れる。
もう少し違う内容が見たいと思えばチャンネルをザッピングしていけば違う動画がまた流れる。
ぼーっとしたまま2時間3時間とテレビ番組を見てしまった経験が皆さんにもあると思います。
動画は娯楽です。
そしてその娯楽を求めるとき多くの場合私たちは少し疲れを感じている時なのではないでしょうか。
疲れを感じている時に何も考えずにスイッチを押すだけで面白い動画を見ることができる。
これはインターネットにはないテレビの最大の強みなのです。
もしかしたら今のようにテレビが電波での放送ではなくなるかもしれません。
インターネットと融合して、インターネット回線を使った放送になるかもしれない。
それでもテレビのような仕組みそのものはなくならないと思います。
インターネットは自由すぎて、少し不自由なのです。
関連記事:テレビ番組とインターネットの番組はどう違う?就職するならどっち?
テレビ業界で働く先輩の働き方
実際に今テレビ業界で映像を作るお仕事をしている先輩達はどうなのか。
最初はテレビ局や番組制作会社で番組制作の仕事をし、映像制作のキャリアを積んでいきます。
キャリアを積んでいけば、そこでディレクターやプロデューサーとして活躍することができるようになりますが、
さらにそこからディレクターやプロデューサーとしてフリーランスになる人も多いです。
フリーランスになったからテレビ局の仕事をしている方もいれば、CMを制作したり、を制作したり、インターネット上で使われる動画の製作をしている方もいます。
結局テレビ番組の制作というのは映像制作を基本と言うか、
テレビ番組を作ることができれば他の映像作品はだいたい作れるようになるので、
業界の実績があれば映像の仕事をずっと続けていくことも可能なんですね。
テレビ業界に入るのに業界の今後が不安だと思っている人は多いかもしれませんが、
テレビ業界でしっかりとキャリアを積み仕事ができるようになれば、ずっと映像の仕事に関わり続けることができるでしょう。
もしこれから形を変えたとしても、映像はなくならないですからね。
弊社ライズプランニングではテレビ局で実際に働いてくださる
- アシスタントディレクター
- 学生アルバイト
の方を募集しています。
ご興味がございましたら下記フォームよりエントリーしてください。
関連記事:制作会社のADは出世したらどういう働き方をするの?
では今日はこのあたりで。
