報道の仕事をしたいならどこを目指せば良いのか、どんな場所があるのかについて書いてみます。
日本における主な報道機関は、
- テレビ局
- 新聞社
- 出版
- 通信社
がありますが
今回はこの中でテレビの報道の仕事についてです。
テレビの報道という仕事
テレビは国の許可事業なので、国民に正しい情報や必要な情報を迅速に伝えるという大事な役目があります。
テレビはバラエティを始め様々な番組を放送していますが、実は報道という仕事はテレビの最も根幹にあるんですね。
番組中に緊急地震速報が入ったり、大きな震災があるといつもの番組が無くなって報道番組に急遽変わることがあるのはそのためです。
また、報道番組は「報道ステーション」や「news zero」のように1時間程度の長いものから
定時のニュースや定時少し前のニュース、それに番組の途中で流れるニュースのような5分程度の短い報道番組もあります。
そして各テレビ局には報道フロアあるいは、報道担当者がいて報道の仕事を担っているのです。
ニュースは通常アナウンサーが読み上げますが、その裏で報道番組を担当しているスタッフさんたちが必ずいるんですね。
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報道番組の仕事を目指す人
最近は情報番組においてもニュースを取り上げて詳しく掘り下げているので、報道色が強い情報番組が増えてきているのですが、
両者の違いは情報番組に比べ報道番組の方が固いというところです。
報道番組の方は事実を淡々と述べるのが基本だからです。
最近はネットの普及でテレビは情報が遅いとか、閉鎖的だとか、偏っているなどと言われてしまっています。
とはいえ、テレビがいまだに最も一般的なメディアの一つであることは確かでテレビの仕事を目指す人も多いと思います。
さて、テレビの仕事をやりたいという学生さんや、転職者に
「どんな番組の仕事をやりたいですか?」と聞くと多くの人が「バラエティ番組の仕事を目指したい」と答える方が多いです。
バラエティ番組はやはり見ていて楽しいし、好きなMCさん、タレントさんが出るなど身近な存在のようです。
次に希望者が多いのが情報番組で、最近よく出る番組名は「ヒルナンデス!」や「zip!」など。
どちらも若い世代に人気がある番組です。
以前は音楽番組を希望する人もいましたが、音楽番組自体とても少ないということもあり、最近は希望者が減りました。
そんな中、割合的にはあまり多くありませんが、最初から報道番組の仕事がやりたいと希望する人もいます。
報道番組をやりたい人の理由は様々ですが、
- 昔から新聞や報道番組をよく見ていた
- 出版か新聞と迷ったけどテレビの報道がやりたい
- テレビはいろいろ言われているが、これからのテレビをよくしたい
- 自ら社会に問いかけたい問題があるから報道をやりたい
など。
男女を問わず報道番組の仕事を目指す人はいますが、傾向としてはやはりまじめな人が多いですね。
このサイトでもテレビの番組スタッフは局員(テレビ局社員)は少数で、実際には多くの外部スタッフにより構成されていることを書いていますが
実は報道番組については局員が多くなっています。
関連記事:テレビ局社員は実は少ないのに、制作スタッフは沢山いる!その構成は?
報道番組に携わるテレビ局員
テレビ局の根幹ともいえる報道の仕事はかつてはほぼテレビ局員による仕事でした。
ニュースを読むアナウンサーも含めてスタッフも局員だったんですね。
報道番組の現場は日々のニュースや急に飛び込んでくるニュースに対応していますから
かなり急な対応に迫られる難しい現場でもあります。
どんな順番で、どのように報じるか、さらにはすぐに文章に書き起こす能力も必要になりますから
素早い判断と、行動力、頭脳も必要になります。
それに加え、世の中の流れや、世界情勢、歴史、地理など幅広い常識的な知識と理解力も必要になることが多々あります。
海外のニュースが入ってきたのに、場所もピンとこない、背景を知らないから何が起きたのか、何のことを言っているのか全然わからない、という状態では
時間に余裕がない現場では困ってしまうわけです。
そのため報道番組の仕事に携わるのは、主に局員がほとんどで、他の番組のように外部の会社の人が派遣されてきているケースはあまりありません。
この傾向は特に地方のテレビ局で強く、地方のテレビ局では報道を担当しているのはほぼ局員で構成されているといっていいでしょう。
事件や事故の現場にすぐに行かなければいけないときもありますから体力も必要ですね。
そもそも地方局は自社制作番組も少なく、長尺の報道番組もほとんど制作していませんから、短いニュースを日々担当しているのは大抵テレビ局員なのです。
ただし、地方局の中でも準キー局と呼ばれる比較的規模の大きなテレビ局の報道番組には外部スタッフもいますが、そういう人たちも概して優秀な人が多い印象です。
それだけ報道の仕事は難しいということですね。
ちなみに報道番組の仕事に携わっているのは局員が多いと書きましたがアルバイトは別です。
報道は紙をコピーしたり、配ったり、また簡単なタイムキーパーの仕事などそれほど難しくない仕事もあり
それらは地方局でもアルバイトの人が担当しているケースがよくあります。
比較的大きな地方局では外部スタッフのアシスタントディレクターも少数いたりしますね。
関連記事:報道番組の制作はどんな仕事?他のジャンルとどう違う?
東京キー局の報道番組の場合
同じ報道番組でもキー局のように大きなテレビ局の場合は少し違います。
キー局が制作する報道番組は長尺のものが多くあります。
「news zero」や「報道ステーション」、「ニュース23」など1時間の長いニュース番組がかなりあります。
このような長い報道番組を制作しているスタッフさんたちは、局員だけではなく複数の外部スタッフたちにより構成されているんですね。
1時間番組となると、かなりの人数が必要ですしデイリー番組だと曜日ごとにスタッフが変わることもあり、さらに多くの人員が必要になるわけです。
このような大きな報道番組には外部の制作会社や、派遣会社から来ているスタッフがたくさんいるということです。
そのためもし報道番組の仕事をしたいという場合は、東京キー局の報道番組であれば外部の会社から入るということも可能なわけです。
つまり、地方局であれば、報道番組をやりたいならなるべく局員になることを目指し、
東京や一部の準キー局であれば、局員を目指すかまたは制作会社や派遣会社に入ってそこからテレビ局に行き、報道番組に就くという選択があるということになります。
実際就活をしていた学生さんで
どうしてもやりたい報道番組があるので、そのテレビ局を受けるつもりだけど
狭き門なので、不合格だったら外部から派遣スタッフとしてその番組で働きたいという人がいました。
番組に就くことができて、頑張れば局員に抜擢というケースもあるので、それも視野に入れているようでしたね。
外部の会社から派遣で行く場合でも、報道番組に行ってもらうスタッフについては上に書いたような難しいこともできる比較的優秀な人材に行ってもらうようにしています。
そのため、外部から行くのもなかなか難しいのが報道番組と言えると思います。
ちなみにキー局の報道にも多くのアルバイトさんたちがいて、それは主に学生さんが多く、コピーや用紙配りなどの仕事を担っています。
数も多く、比較的すぐに仕事をすることができるので、学生のうちにアルバイトを経験しておくのも良いかもしれません。
最後にテレビ局に入れば報道の仕事に携われる可能性は大きいですがあくまでテレビ局の会社員なので、実際にどの部署に付けるかはわかりません。
一般職という形で入社するので、番組制作の現場に配属になるかはわからないんですね。
そこら辺も理解したうえで、色々な可能性を考えていくのが良いのではないかと思います。
関連記事:テレビ番組制作会社に入るなら、最初は報道か情報番組がいい理由
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