毎日、グルメ系の番組が数多く放送されています。
朝の情報番組、昼のワイド番組、ニュース番組、週末のエンタメ情報番組でも。
よく見ていると、雑誌やネットで取り上げられている店ではなく、よくこんなお店探し出したなあと感心するようなお店が取り上げられています。
テレビで取り上げたくなる店ってどんなお店なのか、番組制作者の目線で書いてみたいと思います。
コンセプトがある
テレビですと、企画ありきなんですね。
制作者は企画のテーマに合った店を探します。
企画のテーマというフィルターをかけてネットでお店を探します。
いくつか候補が出てきたら、
- 料理はどうだろうか
- お客さんで賑わってるかな
- 食材や調理にどんな特徴があるんだろう
- ご主人のキャラクターはどうだろう
と、お店の写真や口コミなどを参考にしていきます。
企画のテーマに合うかどうかなんて、お店の方は知るよしもありません。
どうやったら制作者の目にとまるのか…というと
そのお店が、どんなお客さんに向けて、どんなお料理を出しているのか、というコンセプトがしっかり根付いているお店だと見つけやすいと思います。
- 学校の近くで大学生のお客さんが多い
- 観光地で観光客が多い
- 商店街で買い物客が多い
- ビジネス街で会社員が多い。
土地によって、お客さんの層は違います。
もちろんそうなのですが、そんなお客さんが求めているものって、場所それぞれ違います。
お客さんが求めているものを追求しているお店がそのお店の特徴であり、コンセプトになっていってると思います。
そのコンセプトがわかりやすいと、目につきやすいし、純粋に行ってみたい、食べてみたい、と感じます。
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観光地の店
箱根の特集を見ていると、必ず取り上げられるお店があります。
カツのお店です。
箱根の知人から「箱根というと、あの店が取り上げられるのはなぜなのか?」と聞かれました。
そこは、私も取材に伺ったことがあります。
なぜ、その店を取り上げたのかというと、一つには人気があるから。
人気がある証拠にシーズン中は行列ができるほど。
箱根というエリアを特集するなら、人気の店は紹介したいものです。
そして第ニの理由は、取り上げた料理はその店のオリジナルだから。
その店のカツのメニューには、もちろん「とんかつ」もありますが、人気なのは豆腐カツ。
国産豚ひき肉を豆腐で挟んで揚げた後、土なべで煮込んだ料理です。
豆腐は、箱根の豆腐屋さんの豆腐を使っています。
観光地なら、その土地でつくられている食材を使ったオリジナルの料理を食べたいもの。
行列に並んで食べた、というのも、観光地では一つのイベントで思い出になりますね。
- この店が発祥…オリジナル
- 土地の食材…地域
- 行列ができるほどの人気店…流行
- ここでしか味わえない…唯一の体験
こうしたキーワードが複数あるとキャッチしやすくなります。
一つだけだと、そのテーマの企画でしかキャッチできないからです。
この店の場合
- 箱根特集
- 行列の特集
- 変わりカツ丼の特集
などで取り上げられる可能性が増えるというわけです。
もしテレビの取材を受けたいのであれば、テレビの企画にひっかかりそうなキーワードを考えて逆算してメニューやコンセプトに活かしてみるといいかもしれません。
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ちょっとかわったお店
不思議な場所にあるお店。
複雑な住宅街のなかにあったり、山の上にあったり。繁華街ではなくあまりメジャーじゃない場所にあったり。
でも賑わっている店。
ワケあってその土地でお店を始めたり、その場所でなければならない理由があったり。
そうしたお店も魅力を感じます。
そこでないとできない理由はなんだろう、どうしてわざわざそんなところでやってるんだろう。
不思議な時間帯に営業している店も、気になります。
普通なら寝ているような、早朝や深夜でも開いているお店。
なんでそんな場所に?
どうしてそんな時間に?
と、好奇心を沸かせるお店はテレビ番組制作者のアンテナに引っかかりやすいかもしれません。
場所や営業時間も、お客さんの求めていることに応じてのことだと思います。
奇をてらっているのではお店としても長続きはしないでしょうからね。
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ストーリーがある
お店のいろんな情報を集めてみて、自分のなかで、その情報でストーリーが描けるかどうかで、取材する飲食店を最終的に決めます。
ストーリーを構成する要素は、3つくらいあればいいのです。
- 誰のためのお店で
- どんな料理を出してあげたいのか
- 料理以外にお客さんが求めていることにどんな工夫をされているのか
が見えると、番組制作者の目にとまるんじゃないかと思います。
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では今日はこのあたりで。