今回はテレビCMの秒数についてです。
テレビのCMは基本が15秒ですが、30秒のCMも多く使われています。
今回は15秒と30秒のどちらが適切なのかを書いてみます。
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CMが15秒の場合の特徴
まずCMが15秒の場合の特徴をあげてみたいと思います。
15秒しかないので短い
テレビCMで最も多いのは15秒のCMで、これが基本ともいえるのですが、最も秒数が短いのが15秒のCMです。
15秒でも7~13カット程度の映像は入ると思いますが、
あまりガチャガチャ画面が変わるとわかりにくいので、15秒で多くの情報を載せることは限界があるのも確かです。
また多くの情報を入れたところで見た人には入ってきませんので、長ければいいかというとそういうわけでもないです。
だからこそ、いかに短くてインパクトのあるCMをいかに作るかということが重要になるわけですよね。
放送の電波料金が安い
15秒と30秒の秒数の違いは電波料金にも影響します。
全く同じ条件であれば、15秒の方が安くなります。
そのため15秒という秒数で認知度が上がるなら、どの企業もできれば秒数は最短の15秒にしたいところだと思います。
制作費用が安い
秒数が短い分CM制作の費用も若干安くなります。
ただ、実はこの差はそれほど大きくは無いんですね。
というのも、CMを撮影する場合は、いろんな映像を撮ったうえで最終的に15秒にしていくので、
撮影する手間としては15秒も30秒もそれほど変わりません。
秒数にかかわらず撮影スタッフが同じだけ必要だからです。
ただ、タレントさんや、ナレーションをつける場合は、やはり金額は変わりますので、短いほど安くなります。
15秒はスポット向き
秒数が15秒の場合は、スポットCM向きです。
スポットCMは15秒でもできますが、タイムCMになると基本的に30秒になります。
もしタイムCMにしたいけど、15秒のCMを使いたいという時は、15秒CMを2種類制作するのがいいでしょう。
15秒×2種です。
よく似てるけどちょっと違うCMが続けて流れることがありますよね。
ああいうのは撮影は一度に済ませて2種類を作っているのですが、
ちょっと違うだけでインパクトがあるものなのでそれも良いですよね。
関連記事:CMのお試しをする際のおすすめプラン
CMが30秒の場合の特徴
では秒数が30秒の場合はどんな特徴があるのか解説します。
多少長いので中身が濃い
30秒という秒数は思ったより長いものです。
15秒の2倍もありますから。
そのため、コマ数も倍にすることが可能なので、内容は濃くなります。
たったの15秒の違いも、CMの世界ではこの秒数の差はかなり大きいと思います。
15秒ではどうしても伝えきれないという場合は、30秒にするという企業もあります。
放送の電波料金が高くなる
秒数が長い分、放送の電波料金はどうしても高くなります。
同じ条件ならそれは仕方のないことですよね。
それでも15秒で何も伝わらないよりは30秒にして伝えたいことを伝えるほうが良い場合もあります。
料金は、放送するテレビ局により異なりますが、必ずしも2倍になるというわけではありません。
計算方法は、テレビ局によりパーコスト方式、掛け率方式などがあり、一概に言えませんが
独立局やBS局はわかりやすく、約2倍かかると思っていいと思います。
制作費が少し高くなる
15秒のところでも書きましたが、秒数が変わっても撮影の手間についてはさほど変わりません。
ただタレントさんやナレーションの拘束時間も長くなるので、どうしても制作費は高くなります。
また、15秒CMの場合は、スチール写真だけをつなぎ合わせる手法もできますが
30秒の場合はそれが難しいんですね。
スチール写真だけなら、撮影をしなくてもすむので、費用も安く抑えられます。
ところが秒数が30秒になるとすべて、スチール写真だけをつないだCMは若干違和感があるのです。
それがいけないということではないし、地方のCMではそういうCMも見かけますが、
通常は30秒だと撮影をすることになると思います。
そのため制作費用は15秒より高くなります。
30秒はタイムCM向き
タイムCMの基本は30秒です。
そのため秒数が30秒であればタイムCMもできます。
もちろんスポットもできるので、秒数が30秒のCMを作っておけば、タイムCMもスポットCMもどちらのCMもできるというわけです。
タイムCMを考えているのであれば15秒CMを2種類作るか
30秒一種類作るかという感じでしょうか。
関連記事:タイムCMとスポットCMの違い。どちらを選べばいいの?
企業は15秒と30秒のどちらを選ぶのか
ではCMをする場合、企業はどちらの秒数を選ぶのでしょうか。
15秒のCMにする企業
15秒のCMにする企業はだいたい以下のような企業ではないかと思います。
- はじめてCMをする場合
- 15秒でも伝えることができる商品である場合
- すでに知名度がある企業、または商品である場合
- 2種類作って続きにしたり、少し変えることでインパクトを狙う場合
はじめてCMをする場合は、お試し的な要素もあるので、
まずは15秒でやってみるという場合が多いです。
秒数は短い方が費用も安く抑えられますから、最初は15秒スポットでCMを投下してみるいうケースです。
また商品、商材によっては、15秒でも十分伝わるものがたくさんありますので、
15秒のCMにしているというケースですね。
そしてすでに知名度がある企業については、名前を出すだけで,視聴者に思いだしてもらえることができます。
しばらくCMをしないと、元気がない会社、とか最近下火なのかなと思われることもあるので、忘れられないために、定期的にCMを打つという意味合いもあります。
そんな場合のCMの秒数は15秒で十分ということになるわけです。
また最近はシリーズ物のCMはも多く見うけられます。
このタレントさんが出てきたらあのCMとすぐにわかるような場合も秒数は15秒で十分ということがありますね。
30秒のCMにする企業
ではCMの秒数を30秒にする企業はどんな理由からでしょうか。
- すでにCMを何度かやっている企業
- 15秒では伝えきれない商品や企業である場合
- タイムCMを利用している企業である場合
すでに15秒のCMを投下している企業が、30秒でCMをやってみるという場合があります。
15秒と30秒では効果がどれだけ違うのかを検証するという目的もあると思います。
多少費用がかかっても30秒の方が売り上げが伸びるのであれば、30秒にする意味があるからです。
また15秒ではどうしても伝えきれないという商品や、商材もあります。
その場合はCMが初めてであっても30秒にするという場合が少なくありません。
サプリメントなどはその代表です。
サプリメントは名前だけを聞いても通常はそれが何なのか、何に効くのかがわかりにくいため
15秒では伝えきれない場合が多いのです。
そのため、30秒やさらに長い秒数にするケースをよく見かけます。
ドキュメンタリー形式になっているとても長いCMまでありますよね。
またタイムCMを投下する企業もCMの秒数は基本が30秒なので、30秒のCMを作っています。
関連記事:企業がテレビCMをする理由
15秒と30秒の混在もあり
前述したように、秒数が15秒でも30秒でもCM撮影の手間自体はそれほどかわりません。
なので、どうせCMを作るなら15秒と30秒の両方を作っておく、ということも良いと思います。
仮に1ヵ月間CMを投下する場合、15秒と30秒の両方の秒数のCMを打ってみるのも選択肢の一つです。
この場合の料金はどちらの秒数のCMが多いかという割合で、コストが計算されます。
前半は30秒にして後半は15秒にするというのでもいいと思います。
CMを制作する側から考えると、15秒2種類とか15秒と30秒の2種類とか
パターンを変えて作ってみるのもいいのではないかなと感じます。
そこら辺はCM制作会社と相談してみると良いでしょう。
関連記事:テレビCMの枠はどうやって決めたらいい?