テレビ業界の仕事に就きたいと思ったらテレビ局で働こうと考える人が多いと思います。
やはりテレビの仕事といえばテレビ局ですよね。
今回はテレビ局社員として働く場合、他の仕事とどのように違うのか、テレビ局特有の仕事や
あまり知られていないテレビ局社員の事情について解説していきたいと思います。
テレビ局社員も会社員
テレビ局、と聞くと特別な場所のように感じる方が多いと思いますが
テレビ局も会社と変わりはないので、他の会社と同じような仕事があります。
例えば総務だったり経理だったり営業だったり。
もちろん営業は相手がスポンサー企業や広告代理店などになるので、そこは特別感があるかもしれません。
ただテレビ局の仕事でも、他の会社と変わらないような仕事はたくさんあるのです。
アナウンス部に関しては分けて採用されることが多いですが、一般的にはテレビ局社員というのは総合職や一般職というような形で採用されます。
そのため希望を出すことはできても、希望通りの部署で働くことができるかどうかは働いてみないとわかりません。
さらにはテレビ局内でも部署が異動になることは多いので、2〜3年ほどで担当部署が変わることも少なくありません。
関連記事:テレビ局の一般職ってどんな仕事をするの?
制作の仕事に関われるテレビ局社員はほんの一握り
テレビ番組は全てテレビ局で制作されていると思っている人が多いと思いますが、
実は全体の8〜9割の番組はテレビ番組制作会社で制作されています。
テレビ局から番組制作会社におろすような形になっていて、
もちろんテレビ局社員の中にも制作に携わっている人はいるのですが、全体で見ると、制作に携わることができる人はほんの一握りになります。
もし「番組制作をやりたい!」と思っているのであれば、
テレビ局よりも番組制作会社で働く方が確実にやりたい仕事をすることができると言えるでしょう。
関連記事:テレビ局の自社制作番組は実は少ない?番組制作の仕組み。
テレビ局社員特有の仕事
ではテレビ局社員特有の仕事としてはどのような仕事があるのでしょうか?
アナウンサー
やはり花形といえばアナウンサーですよね。
アナウンサーはタレントさんや俳優さんと一緒に番組に出演しているので同じように見られがちですが、テレビ局社員なので扱いは会社員と同じ扱いになります。
つまりタレントさんや俳優さんが「テレビ番組1本に出演するのにギャラいくら」というような形でお給料をもらっているのに対し、
アナウンサーは月給という形で給料をもらっているので、人気が出てたくさんのテレビ番組に出演しても、基本的にもらえるお給料は変わりません。
さらに特定のテレビ局のアナウンサーになれば、他局の番組には当然ですが出演できません。
複数のテレビ局に出演している人気アナウンサーはフリーアナウンサーです。
担当する番組もテレビ局側が決めることになるので、「この番組のアナウンサーをやりたい!」と言ってできるわけではありません。
さらにはアナウンサーとして採用されても、他の部署に異動になることもあります。
アナウンサーとして働いていたのに、営業の仕事をするようになる人もいるのです。
華やかなお仕事に見えますが、テレビ局社員としてアナウンサーの仕事をするのはとても大変なことなのです。
関連記事:アナウンサーになるにはどんな方法がある?
ディレクター、プロデューサー
テレビ局社員のディレクターやプロデューサーももちろんいます。
番組制作会社で制作する番組には制作会社所属やフリーのディレクター、プロデューサーが入ることもありますが、テレビ局社員のディレクターやプロデューサーもいるんですね。
制作に関わる仕事はやはりテレビ局社員特有の仕事だと言えるでしょう。
テレビ番組はまずどんな番組を作るか、そのためにどのような人材(スタッフやキャストなど)が必要か、というところを考えて擦り合わせていく企画会議から始まります。
おおかた番組の概要が決まったら、番組制作をするための資金を集めたり、制作をするのに必要なスタッフを集めたり、キャスティングをしたり、といった全体をまとめあげる仕事をするのがプロデューサーの仕事となります。
それに対してディレクターは、実際の制作現場で働く多くの人たちに指示を出し、企画会議でイメージでしかなかった番組を実際の形にしていくのが仕事です。
どちらも制作の仕事を一通り理解していないとできない仕事なので、まずはアシスタントディレクターとして経験を積むところから始まります。
関連記事:アシスタントディレクターとして就職する会社の選び方
記者
テレビ局社員には記者として働いている人もいます。
定期的に決まったところに取材に出かけるような仕事もありますが、
緊急事態に合わせて現場に直行しなくてはいけないことも多くあり、常に緊張感のある仕事です。
新聞社にも記者がいますが、テレビ局の記者との違いは、現場を取材して書く原稿が「映像でわかりやすく伝えるためにはどうしたらいいか」ということを考えて書かれる点です。
実際のテレビ中継で自身がリポートをすることもあります。
編成
作った番組をどの枠で流したら一番視聴率をとることができるか、などを考えて番組を放送するタイムスケジュールを考えるのが編成のお仕事です。
制作とは別に編成局として部署が設けられていることが多く、
どのようにしたらもっと多くの人にテレビを楽しんでもらうことができるか?といったことを考える仕事なので、マーケティング的な知識や目線も必要とされる仕事です。
関連記事:テレビ局の編成の仕事って何をやってるの?
テレビ局社員として将来働きたいのであれば、学生のうちからアルバイトなどをしてテレビの仕事に実際に触れてみると良いでしょう。