テレビ業界の裏話

情報ワイド番組からバラエティ番組に異動したADに、仕事の違いを聞いてみた

ライズプランニングは、デイリー(平日毎日)の情報ワイド番組やニュース・報道番組に関わっていますが、バラエティ番組も増えてきました。

報道とバラエティ。デイリーと週1の放送。生放送と収録。

 

番組の性格は両極端ですが、アシスタントディレクターの仕事の違いはどうなのでしょうか。

 

大学を卒業して新卒でADになって3年目のスタッフが、情報ワイド番組からバラエティ番組に異動しました。

彼女に番組体制の違い、ADの仕事の違いについて話しを聞きました。

 

新卒として入った情報ワイド番組は、平日の朝6時から8時放送の番組です。

異動になったバラエティ番組は、毎週木曜日の深夜0時20分から放送している、スタジオトークと収録で構成されている番組。

MCはローカルで活躍していたグループですが、今や全国区。ドラマや映画では主役も脇役もこなす、バイプレイヤーたちです。

 

バラエティ番組の撮影の仕方と制作人数の体制

 

トークバラエティ番組の収録は、基本的に月に1回。

4本撮りします。

つまり一か月分のオンエアを一日で撮影しています。

 

ディレクターはオンエアそれぞれに一人が担当していて4人います。

なので4週ごとに担当オンエアが回ってきます。ADは2人です。

 

ディレクター4人に対してAD2人なんです。

私ともうひとり、この番組で1年やっている先輩ADです。

 

でも1か月後に先輩AD辞めちゃうんです。

だから私ひとりになっちゃいます。

 

あと、プロデューサーがいます。

だから制作体制は今6人で、来月からは5人ですね。

 

ディレクターはテレビ局員の方もいますし、制作会社所属のディレクターもいます。

関連記事:バラエティ番組制作の現場で働く第二新卒の新人ADさんにインタビュー!

 

ロケにはディレクターが4人くるの?

 

1日のロケにディレクターが4人来ます。

収録は全員立ち会いますので賑やかですけど、それ以外はそれぞれが個々の仕事をします。

 

収録後はディレクターは編集室にそれぞれ閉じこもっている感じで、その間はADは次の収録の準備をします。

 

ディレクターはディレクター、ADはADっていう感じです。

 

ディレクターは何がどこにあるか分からないことも多くて。

ディレクターが困ったことがあるとADに聞いてきますが、私が分からないことを、ディレクターに聞いても分からないっていうことがあります。

先輩ADがいる間に、わかならないことがないようにしておかないと。

関連記事:街歩き番組のロケ、撮影に許可は必要?公道と私道で違う対応方法。

 

収録のときはスタッフって何人くらいになるの?

 

ディレクター4人にAD2人、プロデューサーと、もっと上のプロデューサーの方も来ます。

カメラは6台で、カメラマン6人、音声さん3人。

MCの方それぞれのマネジャーさん。

 

なので、スタッフは総勢20人から30人くらい。

ロケバスと制作車輛で移動します。

関連記事:バラエティ番組の制作期間は1ヶ月以上!制作する流れも紹介。

 

情報ワイドとバラエティどちらが大変?

 

情報ワイドは生放送で毎日オンエアがあって、毎日毎日やらなきゃいけないことがたくさんあるんですが、オンエアまで走りきったら終わり!っていうスピード感がありました。

 

バラエティは収録が月に一日なんですが、MCのタレントさんたちが多忙で、全員のスケジュールを合わせるのが大変らしく、

収録日が決まるのってギリギリなんです。

 

いつロケになるか分からないなかで、収録の準備をしていかなくちゃいけないのが大変です。

関連記事:テレビの仕事のスケジュール

 

就業時間について

 

情報ワイドのときは早朝オンエアなので、深夜出勤でした。

夜中の2時とか3時に出勤します。

 

交通機関は動いていないのでタクシーチケットを預かってて、決まったタクシー会社があるんですけど、寝る前にタクシー会社に連絡しておいて迎えに来てもらいます。

出勤時間はある程度は自分の判断で「今日はこういう仕事だから何時に行く」とか、「今週はスタジオ班だから何時までに行けばいい」とか、自分で決めることができます。

それは、今も同じかな。

 

終了時間はオンエアが終わって、翌日の準備をしてお昼に帰るときもあれば、ロケをして夕方終わりっていうときもあります。

 

体調面は私は結構平気です。

土日のどちらか出勤したときは代休がとれるので、休みの土日のときにくっつけて3連休にして、東京へライブを見に遠征したりしてました。

休みを自分で調整できるっていうのはいいですね。

リフレッシュ休暇っていう連休もありました。

 

今も昼夜逆転はないし、比較的週休2日とれるのはいいのですが、次の収録日がいつかギリギリまで分からないので、予定入れるのが難しくなりました。

関連記事:ニュースと情報番組の違いとは?制作会社が解説!

 

 

今やっているバラエティ番組のほうが、アシスタントディレクターらしい仕事だと思います。

 

情報ワイドだとADでもディレクターの仕事をやってるんです。

例えば、視聴者から投稿される映像を編集してテロップをいれて、ナレーション原稿を書いたり。

お天気コーナーの前に、Qカット(CMに入る前に入れる、次のコーナーの予告的なフリ。「CMのあとは…」とナレーションを入れる7,8秒のカット)ってあるんですが、

その原稿作成して、小道具を用意して、出演者に演出して、生で出すテロップの原稿も作って、ということをやります。

 

すごく考えてプロデューサーに提案して却下されると落ち込みます。

毎日寝る前にネタを考えないと熟睡できません。

 

VTR特集の企画を出すこともありますし、企画が通ったら7〜8分のVTRの制作を任されることもあります。

 

だから情報ワイドは、ADとディレクターのボーダーラインがハッキリしてないんですよ。

 

全くなにもできないところからはじめて、1年後にはこういった仕事をやらせてもらえていました。

あの番組はそういうふうに、ADでも任せてくれるんです。

 

特に学生時代に編集や映像関係の経験を積んでいたわけではありません。

就職して初めてやりました。

 

周りに聞きながら少しずつ、できることからやっていくっていう感じで覚えていきました。

 

普段テレビ見てて、こういう編集はどうするんだろう?とか、こういうテロップはどうやって作るんだろう?とか自分でやってみたいと思ったことは先輩に教わって、やってみるっていう繰り返しです。

真似っこですよ。

関連記事:アシスタントディレクターの中途採用情報!未経験でも大丈夫です。

 

情報番組でのADとディレクターの仕事の違いは?

 

番組の責任が問われないのがADの仕事っていう感じです。

 

取材対象者が店舗だったり企業だったりと、組織が大きいところになると番組の責任者として対応しなくてはならないので。

責任を負わなくてはならないところにはディレクターが出てきます。

 

番組の趣旨を説明して取材先に納得してもらう。

こちらが撮影したいことと先方が撮影してほしいことって違ったりするので、そのすり合わせは私たちADではまだまだです。

 

どちらかというとバラエティよりも私は情報番組の仕事の方が好きですね。

関連記事:テレビ業界のADはどんな仕事をしているの?

 

バラエティのADの仕事内容

 

収録の段取りとかはもちろん、リサーチしたりとかもしますが、ケータリングを頼んだりします。

ケータリング頼むのって結構難しいなって思いました。

 

MCの方たちの中でドラマの役でダイエットしている人がいると、ケータリングの料理も気を使います。

高カロリーや高脂肪のはダメだなあ、とか。

 

かといってその方だけ別の料理にすると、テンション下がるじゃないですか?基本的においしくないとダメだし。

 

プロデューサーから「みなさんお疲れだから、何か癒されるようなものを用意しといて」って言われたんですけど、なんだそりゃ…って、頭抱えちゃいました。

 

画面に出てないような、楽屋のことまで気を使わなきゃいけないんですよね。

 

その時はお好きだというキャラクターものとか、マッサージグッズとかを楽屋に用意しました。

情報ワイド番組でもレポーターさんやMCの方から、あれは食べたくないとか、行きたくないとか、寒いのは嫌だとか言われることってあります。

そういうこと言えるのってADだからかなって思います。

言いやすいんじゃないでしょうか。

 

そういうちょっとしたわがままだったり、プロデューサーの無茶ぶりだったりをまともに受け取るとしんどいと思います。

出演者さんたちにどう気分よく出てもらうか、っていう対応の仕方って考えるようになりました。

 

出演者さんたちを気分よくするのも、演出なんだと思います。

関連記事:芸能人に会いたいからテレビ関係の仕事を目指す人も多い。

 

インタビューを終えて、

情報ワイドとバラエティでは、同じADでも違う仕事もあるようです。

番組への関わり方も違います。

 

今までやってきたことをベースにして、番組の性質によって臨機応変に対応していかなくてはなりません。

 

彼女は情報ワイド番組で3年間ADをしてきました。

情報ワイドの現場で1年ほど続ければディレクターになれたことでしょう。

 

でもディレクターに早くさせるのでなく、アシスタントディレクターとしていろいろな番組の経験をすることが、彼女にとってベストだと周囲の人たちは思ってのこと。

 

前の番組に戻りたい気持ちはありつつも、今はバラエティ番組で経験を積んでそこでディレクターになりたいんだそうです。

ビッグネームのタレントを演出するディレクターに成長してほしいと願ってます!

別れ際に、後輩ADを入れてくださいね~~と去っていきました。

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テレビ制作歴25年。テレビの業界の内側と、テレビ番組の裏側をわかりやすく発信していきます。


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