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番組が打ち切りになってしまうのはなぜ?テレビ業界の仕組み

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毎週レギュラーで放送されていた番組が突然打ち切りになってしまうということがよくあります。

テレビ業界への就職を考えている方は、番組が打ち切りになる仕組みを知っておくと、よりテレビ業界への理解が深まるのではないかと思います。

今回はテレビ局出向型の番組制作会社である弊社が、番組の打ち切りについて解説してみたいと思います。

 

番組が打ち切りになる理由

不祥事を起こしたため

 

番組の中で問題になるようなことがあった場合は番組が打ち切りになってしまう可能性があります。

例えばタレント個人が不祥事を起こしたという場合であれば、そのタレントの起用を辞めてしまえば番組を続けることはできますが、

番組の演出や内容に対して批判が多く集まったりするなどのことがあった場合は番組を打ち切らずを得なくなってしまうことがあります。

視聴率が悪くスポンサーがつかない

 

番組の視聴率がなかなか上がらずスポンサーがつかないため番組が打ち切りになってしまうということもあります。

番組の中で視聴率視聴率と言われるのは、視聴率が取れないと番組が終わってしまうからなんですね。

 

そもそもテレビ番組というのは無料で見られるものなのに、どのようにして作られているのでしょうか?

番組をつくるお金というのはその番組にスポンサーとして入っている企業からスポンサー料金として支払われています。

企業から集めたお金を制作費として番組を作っているわけですが、代わりにそのスポンサー企業は番組内のCM枠でCMを放送しているということなんですね。

しかしスポンサー企業というのはいつまでもスポンサードしてくれるわけではありません。

番組の視聴率が落ちて「広告効果がない」と判断されればスポンサーを降りることができます。

そうしてどんどんスポンサーが減ってしまえば番組の制作費を捻出することができません。

 

そのため視聴率が悪い番組というのは、スポンサーがつかなくなり制作費を捻出することができなくなって打ち切りになってしまうのです。

逆に視聴率が高くなれば高くなるほど後からでもスポンサーになりたいと言ってくる企業が増えてきます。

スポンサーがたくさんつけばよりお金をかけて番組を制作することができるようになるんですね。

 

番組が打ち切りになるのとは反対に視聴率の高い時間帯に放送枠が移動するということもあります。

これはスポンサーが徐々についてきたり視聴率が上がっている証拠です。

昔から見ていた番組のスタジオのセットが前に比べて豪華になってきたということに気づく人もいるでしょう。

それはそれだけお金をかけてセットを作れるようになった、つまりスポンサーが増えたりスポンサー料金が高くなったりしているということですね。

視聴者層が広告のターゲット層と合致しない

 

今までは視聴率が番組の存続の鍵を握る大きな指標となっていました。

視聴率が高ければスポンサーが付くという流れがあったのです。

しかし最近では新型コロナウイルスの影響もあったりして、広告をたくさん出していた企業が広告費を少し削る傾向にあります。

 

もちろん新型コロナウイルスが追い風となるような事業を展開している企業は新しくCMを放送しだしたりすることもあるのですが、

影響を受けやすい事業を行っている企業に関しては広告費は最初の方に削られてしまうものでもありますね。

そこで視聴率が良い番組でもスポンサーが広告を出さなくなるというような流れがありました。

2021年3月末で番組が打ち切りになったものは多くあります。

 

視聴率が高くても効率の良い広告ターゲット層と視聴者層が重ならない場合は、そこにはスポンサーとしては入らないという決断を企業が徐々にし始めているのです。

特にお金をよく使う世代に広告をリーチさせたいという思いがあるのでしょう。

広告を効率よく打つためにも、購買意欲の高いターゲット層にリーチさせることができるような番組をスポンサーが選ぶようになっています。

つまり一概に視聴率が高ければ良いとは言えず、購買意欲の高い視聴者層からよく見られている番組がスポンサーがつきやすくなっていると言えます。

関連記事:テレビのビジネスモデルとは?無料で見られるのにどうやって稼いでるの?

 

番組が打ち切りになる時期

 

番組が打ち切りになる時期ですが、3月末と9月末が一番多くなります。

というのもテレビ局の大きな改変時期が4月、10月なのです。

ドラマなどを見ていると1クール(3ヶ月)で古いドラマが終わり新しいドラマが始まるように区切られていますが、大きく分けると1年は2クールずつとなっているんですね。

そのため3月末と9月末で終わる番組が一番多くなります。

 

ただ不祥事を起こした番組などの場合は、不祥事を起こしてから次の3月末まで待つということはできませんから突然打ち切りになってしまうということもあります。

特番や再放送など特別な編成を行って枠を埋めるような形ですね。

関連記事:テレビ番組の編成ってどうやって決めてるの?

 

番組が打ち切りになった場合スタッフはどうなる?

 

ではこのように番組が打ち切りになってしまった場合、その番組にスタッフとして入っていた方はどのようになってしまうのでしょうか?

これは番組制作会社の種類にもよると思います。

番組制作会社には大きく分けて、

  • 自社制作で番組を作っている会社
  • 派遣型でテレビ局の中で番組を作っている会社

の二つがあります。

弊社ライズプランニングの場合は後者の派遣型で、弊社に所属しているスタッフさん達が、テレビ局に出向してテレビ局の中で番組制作を行っているような形になります。

それに対して前者の場合は、テレビ局から依頼されて番組そのものを自社で全て制作してテレビ局に納品するという形をとっています。

 

自社制作で番組を制作している会社の場合は番組が打ち切りになると番組制作の依頼そのものが無くなってしまうのでスタッフさん達は次の担当番組に行くのにかなり苦労をします。

派遣型の場合はテレビ局がが別の番組に斡旋してくれたり、会社の中でもいくつも番組がありますのでその番組の中で入れそうな番組を探すことができます。

そのため番組が打ち切りになった時は派遣型の番組制作会社の方がリスクは低いと言えるでしょう。

 

また弊社の場合は情報・報道番組を主に扱っておりますので、番組が終わってしまったとしても次に始まる番組も同じ時間帯の情報・報道番組であるということが多く、スタッフがそのまま引き継がれるということも多いです。

例えばバラエティ番組が終わってしまって次は音楽番組が始まるというような、同じ時間帯なのにかなり番組ジャンルが変わる、みたいな場合は今まで入ってくれていたスタッフさんの次の修行先を探すのは難しいでしょう。

そういった意味でも情報・報道番組はセーフティに働いていくことができるジャンルなのかなと思います。

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ABOUT ME
長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。


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