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バラエティ番組は台本通りに作られているのか

バラエティ番組の台本
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バラエティ番組を見ている

「台本っぽいなぁ」と感じるがある人もいるかと思います。

 

テレビ番組ですからもちろんそこには台本が存在します。

台本のない番組というのはなかなかありません。

 

台本があれば、リハーサルもきちんと行われた上で収録が行われています。

 

ただ、この台本があっても、そのバラエティ番組の収録が

「台本通りそのまま進んでいるのか」というとそうではありません。

 

今回はバラエティ番組の台本について

番組制作に携わるライズプランニングが解説をしてみたいと思います。

 

台本にはどこまで書かれているのか

 

バラエティ番組だと、台本が透けて見えてしまう、なんてことを思うこともあるかもしれません。

逆に演者さんたちが「自然に喋っている」と感じるバラエティ番組もあるでしょう。

 

台本にどこまでのことが書かれているか、というのは番組ごとに異なります。

 

バラエティ番組の台本を書いている放送作家もたくさんいますし、

「ここまで書いていなくていけない」というような取り決めやルールがあるわけではないので

結構台本によってバラバラな印象があります。

 

しかし収録の一言一句全てまで指定するようなバラエティ番組の台本はほぼないと言えるでしょう。

かなり細かいところまで台本で書かれているバラエティ番組も全くない、というわけではありませんが。

 

ただ、台本には「アドリブで」だとか「など」という言葉が書いてあることが結構あります。

 

これはもう演者さんの好きにしていいよ、という意味ですね。

 

他にも「誰々、受けて」というような台本が書かれていることがあります。

これも演者さんにリアクションを任せるような形ですね。

 

「誰かが言ったことに対して、何かリアクションをして」という意味です。

 

こんな風に、セリフをそのまま指定するのではなく、

誰が喋るのか、というような順番を示す台本の書き方はよくあることです。

 

つまり大まかな流れを掴むための台本、ということですね。

 

なのでバラエティ番組は台本がしっかり隅々まで書かれている、というわけではないのがほとんどです。

 

あとはセリフ以外にも、誰がどこで登場してどこではける、

どこでパネルを入れてどこで食べ物の試食を入れるか、みたいな、

番組を収録する上で必要になってくる流れなども台本に書かれています。

 

これは収録に携わる演者だけでなく、スタッフたちも一緒にシェアしておかなくてはいけない情報ですからね。

 

生放送の現場の場合はさらに台本に「この時間にここ」というような指示が書かれています。

関連記事:テレビの放送作家とはどんな仕事なのか

 

アンケートも多い

 

台本ではないですが、台本と似たようなものの一つに「アンケート」というものもあります。

 

演者さんに事前に紙媒体でアンケート質問をしておいて

その中から話が膨らみそうなものを選び、ピックアップして収録の時に話に出す、というものですね。

 

これはバラエティ番組制作の中ではかなり主流な方法です。

 

ゲストが毎週変わるような番組の場合は、

ゲストに事前アンケートをお願いして、いくつかの質問からそのゲストのおもしろ話を引き出そうとするわけです。

 

ゲストによっては、アンケートにびっちり回答を書いてくださる方もいます。

 

収録ネタとして採用されない回答もあるのでもったいないこともありますが、

しっかり書いて来てもらえると収録のネタにはなりやすくなるので制作に親切ですね。

関連記事:テレビ番組ロケの現場はどんな雰囲気?同行の際、注意する事とは?

 

台本通りにしない演者さんもいる

 

アドリブ指示が書かれていることもあるバラエティの台本ですが、

もちろん台本にしっかりと文言が指定して書かれていることもあります。

 

ただ、演者さんが全員その通りにする、というわけではありません。

 

あえて台本通りにせず、その演者さんのアドリブで

番組を盛り上げたりすることもあるんですね。

 

もちろん台本から大きくそれてしまっては、他の演者さんやスタッフに迷惑をかけることにもなりかねませんから

そういった塩梅をうまくできる人が成すことができる技です。

 

バラエティ番組の制作に携わっていると、

やはりそういうことができるベテランの演者さんはすごいな、と感じるものです。

関連記事:テレビの制作会社に就職したいという人がやるべきこと

 

番組制作に携わってわかること

 

台本はバラエティ番組を制作する上ではとても大切なものです。

 

中にはかなり細かいところまで指定している台本もありますが、

思っているほど台本というのはしっかり書かれておらず、

 

またドラマや映画と違って、「セリフが台本と少し言い回しが違ったらNG、撮り直し」ということも

バラエティではありません。

 

どちらかというとバラエティというのは、多くの人がお茶の間で楽しく見るために作られているものがほとんどですから

なるべく多くの人にゆったりと楽しんでもらえるように、「セリフ」よりも「流れ」を大切にして制作されているものが多いのです。

 

台本通りにやったからといって面白いという保証があるわけではありませんし、

業界歴の長い演者さんだと、台本を飛び越えてさらに番組を面白くする腕を持っていらっしゃる方もたくさんいらっしゃいます。

 

その塩梅を間近で見られる、というのが

バラエティ番組の制作に携わって、ものすごく楽しいと感じることができるポイントなのではないかなと思います。

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では今日はこのあたりで。

ABOUT ME
長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。


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