テレビ業界には「テレビの番組制作がしたい!」と言う人がたくさん入ってくるのですが、
実際に番組制作がどのような過程で行われているのか、番組制作にどのような人たちが携わってどのような仕事をしているのか、ということを知っている人は少ないです。
番組制作をする時に一番最初に行うのは企画会議です。
どんな番組を作っていくのか、どうやったら面白くて、視聴率が取れる番組を制作することができるのか。
何度もなんども企画会議を重ねて、番組の企画練っていきます。
実際に技術的な制作に移っていくのはこの後なので
企画会議では会議室に人が集まって、いろいろな意見を出し合います。
番組を作り始める時に企画会議をしますが、バラエティ番組や情報番組など、ずっと続いていく番組の場合は
毎週のように企画会議をして、次に扱うネタなどを決めています。
企画会議は内容的なところを決める会議で、実際にそれをどうやって形作っていくのか、というのは次の段階である制作会議で決められていきます。
そんな企画会議ではどんな人が企画を決めているのでしょうか?
実は、新人のADでも企画を提出することを求められたりすることもあるんですね。
プロデューサがメイン
基本的には番組の企画というのはプロデューサーが提出します。
その提出された企画をもとに、番組編成を担当しているスタッフや営業を行っているテレビ局スタッフが、放送スケジュールや放送期間、番組予算を話し合って決めていきます。
そこで決定した予算を元に、番組で何ができるか、ということをディレクターと話し合いながら番組制作を実際に行っていく、という流れですね。
なので基本的には番組を始める時の企画というのは、プロデューサーが出すような形になります。
新しいものに敏感だったり、今の世の中で何が受けるのか、ということを見極める目が必要になるのがプロデューサーと言えるでしょう。
常にアンテナをめぐらせて、次のブームを自分が作るんだ、と意気込んでいるくらいでないと務まらない仕事です。
放送作家
時には放送作家の意見の方がプロデューサーよりも重視されるようなことがあります。
ただそれはかなり有名な放送作家さんの場合だけで、基本的には放送作家は番組で扱うネタの企画を出すことが多いです。
一つの番組に2〜3名、多い場合だお6〜8名ほど放送作家がつくことがあり、
番組も放送ごとに内容は変わるわけですから、そのネタを考えているのが放送作家、ということですね。
大きな番組の枠組みは決まっていて、その番組の一回一回の放送をさらに肉付けし、面白いものに変えているのが放送作家、という感じです。
関連記事:テレビの放送作家とはどんな仕事なのか
ディレクターやAD
企画会議で決まったことをもとに、ディレクターやADが制作現場で実際の番組制作を行っていくことになります。
プロデューサーが頭の中でイメージしている番組を汲み取って、形作っていくのがディレクターの仕事であり
さらにそれをサポートするのがAD、ということですね。
しかし放送が定期的にある番組の場合は、リサーチ業務といって、ネタを探す仕事をADがすることもありますし
放送頻度が高い帯番組などでは小さいコーナーがたくさんありますから、そういったコーナーの企画をADに任せることもあります。
もちろんADに決定権はないのですが、ディレクターが面白いと思ってくれて、さらにそれにプロデューサーからもGOが出れば、ADが考えた企画がそのまま使われることがあります。
ADの立場で番組をイチから作っていく、ということはもちろんできませんが
小さなところでアイデアを求められ、それが実際にオンエアに乗る、ということは結構ある話なんですね。
ちなみに弊社ライズプランニングでも、たくさんのアシスタントディレクターが番組制作に関わっていますが
主に関わっているのは情報・報道番組が多く、そういったジャンルの番組は帯番組が多いです。
平日は毎日放送があるので、扱うネタもたくさんあります。
放送頻度が高ければそれだけネタのアイデアもたくさん必要になりますから、新人のADに企画を出してもらう機会も多いようです。
放送頻度が高い番組の場合は、新人でも大きな仕事を任せてもらいやすいので
未経験でも早いうちから番組制作の根幹に関わっていきたいと思っている方は、こういった番組ジャンルを選んでみると、やりがいを感じられる仕事をすることができると思います。
関連記事:テレビ番組制作会社に入るなら、最初は報道か情報番組がいい理由
企画の出し方
ちなみにADでも企画を出せる、と言いましたが、
現場によっては「企画会議には参加できてもADには発言権はない」というところもあるでしょう。
これは本当に現場によるものです。
番組ジャンルや番組制作会社によってもずいぶん違いますしね。
ですが、やっぱり「自分で企画を出してテレビを作ってみたい」という人は多いはず。
そういう場合は身近な先輩や、少し話がしやすいディレクターなんかに企画書を持ち込んでみてもいいかもしれません。
そういった自主的な働きかけというものは、テレビ業界では面白がってもらえるものです。
もちろん企画会議でADが企画を出せる雰囲気なのであれば、積極的に企画案を出してみるといいでしょう。
関連記事:ADでも仕事の企画が通ることがある
弊社ライズプランニングではテレビ番組制作の現場で働いてくださるアシスタントディレクターを募集していますので、ご興味がございましたら下記フォームよりエントリーしてください。
では今日はこのあたりで。