ながら視聴などを含めた平均的な1日のテレビCM接触回数は一人あたり約200回だと言います。
1日に一人が見るCMの数が200、というのはかなり多いと思いませんか?
そしてその中で、視聴者に覚えてもらえるCMは一体どれくらいあるのでしょうか?
もちろんながら視聴している間のCMはより集中されていない状態で見られるので専念視聴(ながら視聴の反対で一生懸命集中してテレビを見ている状態)している視聴者に比べて、
より印象に残るようなCMじゃなくてはいけないですね。
今回は印象に残るようなCMの特徴と、ながら視聴している視聴者にも見てもらえるCMとはどんなCMなのだろう?ということを少し考えてみたいと思います。
ながら視聴について詳しくはこちら:テレビのながら見とCMの関係
印象に残るCMにはいろんな方法で仕掛けがしてありますが、もちろんそのどれもを使う、ということはなかなかできません。
15秒や30秒という決められた枠の中で、CMしたいものに合わせた技法を使い、工夫が施されています。
私が普段見ていて印象に残ったCMの特徴をいくつか挙げてみたいと思います。
キャラクターを魅力的に描いている
CM自体がかなりストーリー性を持っているものは、そこに登場するキャラクターを魅力的に描いているものが多いです。
キャラクターを魅力的に描くことによって、視聴者に親近感を持ってもらうことができるんです。
例えば、「ああ、こういう人身近にいるな!」というように視聴者の友達のようなキャラクターを作ってみるだとか、
「こんな人が近くにいたらいいのにな」という友達や恋人になってほしい一般的な理想をキャラクターで表現する、だとか。
視聴者がキャラクターに対して親近感をもってくれることによって、そのキャラクターの発言は単なるテレビから流れてくる音としてではなく
視聴者の身近にいる人間を想起させながら、その人間と関連付けて覚えてもらえる言葉へと変わるのです。
一つのことは、それ単体だとなかなか覚えられないと思いませんか?
単語を暗記する時に単語のみではなく、意味や使い方などを一緒に勉強しますよね。
それと同じで、CMの情報も情報単体ではただの記号になってしまうのです。
だからこそ、親近感が感じられるキャラクターが登場することによって、身近にいる誰かの思い出すのとともに情報が紐付けされて一緒に覚えてもらえる、というわけです。
音楽が耳につく
どうしても耳について離れないCMソングってありますよね。
あれは非常に効果的だと思います。
「スモスモスモスモ……」で始まるSUUMOのCM音楽も印象的ですよね。ながら視聴をしてる視聴者にCMを届けるためには情報が音しかないんですね。
そうすると聴覚に訴えられるようなCMというのは、専念視聴してる視聴者に向けてだけでなく、ながら視聴をしている視聴者にもうったえかけることのできるCMになるんです。
また、音楽のフレーズの中にCMで一番CMしたい言葉、例えば商材名だったり社名だったり、といったものが入っていればより宣伝効果が高まります。
CMは一過性のものであり、どうしても流れていってしまうもので、さらに尺があらかじめ決められたものです。
でもそこに音楽があればCMは一過性のものであり、尺があるもの、という定義から抜け出すことができるんです。
頭の中で流れる音楽がCMの曲で、そこに商材名や社名が入っていたら、その歌を口ずさむ人は口ずさむたびにその名前を反芻することになります。
もちろん無意識なことが多いでしょうが、ふと「あのCMは何のCMだっけ?」と思ったら歌の歌詞をなぞるだけで認識してもらうことができるわけです。
これはかなりCM効果が得られるでしょう。
動物を使う
CMしたいものが動物にあまり関係なくても動物を使っているCMは結構あります。
ただ、可愛いだけの動物では意味がありません。
動物は可愛いもの、という認識はすでに一般的な共通認識であるため、印象に残らず埋もれていってしまうからです。
効果的にCMで動物を使っているCMは多くの場合が「可愛い動物が可愛くないことやありえないことをしている」という特徴があるかと思います。
人間らしい動きをしている動物は擬人化がうまく使われていて、先述したようなキャラクターを魅力的に描く、という項目も満たすことができるでしょう。
他にも動物にちょっとしたブラックユーモアを混ぜる、という方法もあります。
動物は可愛い、という印象の逆をついたもので、少し過激なセリフを入れたりといったことですね。
そういったセリフは人間が言うと悪い印象に映ってしまうものが多いんです。
それを可愛い動物に言わせることによって可愛い、というイメージから逸脱した印象を手に入れることができると同時に、そのキャラクターに親近感を持たせることもできるんですね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
印象的なCMを考える時は、自分が印象に残っているCMを思い出して、そのCMがなぜ印象的に思えたのか、その仕掛けを考えてみると面白いかもしれません。
ただ、印象的なCMが宣伝効果が高いということとイコールか、というとそうではないのが難しいところです。
CMが印象的でも、伝えたいことが伝わっていなかったら意味がありません。
もちろん印象的なCMにする、という一つのとっかかりはとても大切なのですが、その映像だけを覚えてもらって、肝心の商材や社名が印象に残らないともったいないですよね。
そういったことも考えていかなきゃいけないのがCMの難しいところです。
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