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ディレクターがADに求めていること

ディレクターがadに求めること
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私は情報番組のディレクターを担当しています。

 

ディレクターになって何が違うかと言われると

全部自分のせいになるということです。

 

それだけ大変なのですが、だからと言って有能なADについてもらいたいとか

少しでも効率よくしたいから良いADが欲しいかというと、必ずしもそこまで求めていません。

 

ADの時はディレクターになるために自分なりに努力してきました。

 

でも今ディレクターになってみて、ADに対して思う事は

「今、学ばなきゃいけないこと」と「後で学べばいいこと」があるんじゃないかということです。

 

たぶんADの時ってよくわからなくて、必死だと思うんですよね。

 

でもディレクターって実はそんなにADに期待してないし、そんなに多くを望んでいないんです。

 

 

ADは仕事の種類も多く、番組によって仕事の内容も異なります。

 

最初から丁寧な研修期間があるわけでもなく、いきなり現場に入りますから何をしていいのか、わからずあたふたする状態がしばらく続くでしょう。

 

失敗の連続で怒られるし、落ち込むこともあると思います。

 

でも実はディレクターはADに多くを望んではいません。

出来なくて当たり前だと思っています。

 

なぜかというと一つには、ADよりも自分を信じている人が多いんです。

 

おそらく、基本的にディレクターっていうのは誰でも皆、俺が一番できる と思っていると思います。

 

だからADはできなくて当たり前だし、ADに頼っていたら、うまくいかない責任は自分に来るから、頼れないんですよね。

関連記事:テレビのADからディレクターになることで何が変わったか

 

仕事内容よりまず挨拶から学ぶべし

 

ADはまず何より挨拶ができればそれでいいです。

仕事が出来るより挨拶が出来ること。

 

元気に挨拶が出来るだけで現場の雰囲気は良くなります。

それってとても重要な事です。

 

あとはちょっとした気遣いがあればなおいいです。

寒い日に「カイロ持ってますよ」って言ってくれたらすごく嬉しいですし「雨降りそうだから、ロケ車に傘を入れときました」とか言われると「おっ!すごい」と思います。

 

つまり相手のために少しだけ気を遣ってみることです。

相手が何を望んでいるかとか、どうしたら喜ぶか、というのを考えるようにしてみるといいと思います。

 

「ロケの前にコインパーキングを調べておきました。」って言われたら、かなり感動します。

そんなADは欲しいですね。

 

失敗すれば怒れらますよ。

でも、失敗したからと言ってあいつはダメだ、とは思わないです。

最初から出来ると思ってないですから。

 

わからないことはわからないと言えばいいと思います。

同じことを何度も聞くな、と言われて聞けなくなると思うかもしれません。

 

でも間違えるより聞いた方がいいです。

あるADは覚えが悪くて何度も何度も同じことを聞いていました。

 

誰もが「なんだあいつは、全くしょうがないやつだ」と感じているのですが、

彼はいつも元気にわからないことをわかりません、というのです。

 

そうすると、周りはあいつは何回も言わないとわからないやつなんだと理解します。

 

もちろん教える方は大変ですが、わかっているのかわからないのかがわからないよりは、

何度も言わないとわからないやつ、という事がわかっている方が良いです。

手間はかかりますけど。

 

そのADはしょうがない奴だと思われていてもなぜかみんなに嫌われないんですよね。

 

明るく挨拶ができるからかもしれません。

関連記事:新人ADが優秀だと言われるためのポイント4つ

 

後回しにしていい事

 

ADのうちはとにかく、挨拶ができることから、といいました。

本当に大変なのはディレクターになってからです。

 

技術的な事や、良い番組を作るためにどうしたらいいのかというようなことは、いずれ必ず必要になってくることです。

これにはきりがありません。

それはもっと後でやればいいことです。

 

編集がやりたいのに、やらせてもらえないからつまらないとか

ロケに行けないからつまらないとか

テレビらしい仕事をもっとやりたいと不満を感じるとしたら

それは、ADとして必要なこと、今やっておいた方がいいことが、まだできていない証拠かもしれないです。

関連記事:新人ADが仕事を始めてきついと思うこと

 

怒られて覚えたADの仕事

 

自分ができるADだったのか、どうかはわかりませんがディレクターになれたのだからある程度できたのだと思います。

ではなぜできるようになったかというと最初はやはり怒られて覚えました。

 

当時は今より昔なので、時には手が出た時もありました。

 

怒られたことはやっちゃいけないと思って、覚えていったといってもいいかもしれません。

それが良いかどうかは別としてですが。

関連記事:できるADのリサーチ方法とは

 

辞めたくなる時は絶対来る

 

ADをしばらくやっていると、絶対にやめたくなる時が来ます。

誰もがぶち当たる壁です。

 

そんな時はこの壁を越えてから辞めよう、と思うことです。

 

その壁を越えても楽しくないならその時は辞めればいいと思います。

自分はそうやって来ました。

 

そうしたらいつの間にかずいぶん年月が経っていたんですよね。

 

辛い時どうやって乗り越えたかと聞かれると、あまりお勧めできるわけではありませんがお酒を飲んでましたね。

先輩とお酒を飲んで愚痴を聞いてもらっていました。

 

話を聞いてくれる先輩がいるかどうかは大きいと思います。

一人でも二人でもいいからそういう人がいてくれるのは大きいです。

 

好きな先輩がいるかどうかが大事です。

 

好きな先輩がいれば気に入ってもらいたいですよね。

だから気に入られるように、一生懸命になれるんです。

 

良くかわいげのある人っていますけど、それってそういう一生懸命さじゃないかと思います。

 

ディレクターからすると、頼みやすいADが良いですね。

ノーと言わなそうな人ですね。

 

ADのうちは仕事の失敗をあまり気にしない方がいいと思います。

周りはそんなに期待していないという事を思って、次は頑張ろうと思えばいいんじゃないでしょうか。

 

真面目な人が多くて、どうしても自分の失敗を引きずってしまったり、落ち込んでしまって立ち直れない、という人もいるでしょう。

 

しかし、ディレクターは強く怒ることがあっても、それは忙しい現場だからこそであって、

ADを憎んでいるわけではありません。好き嫌い、でもないと思います。

 

失敗を悔やむのではなく、次に同じ過ちをしない、と思えば

必ず成長して良いADになれると思いますし、さらにディレクターとして活躍できるようになっていくでしょう。

 

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では今日はこのあたりで。

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