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アシスタントディレクターの仕事内容について解説します

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テレビ番組制作をしたい、将来はディレクターやプロデューサーになりたいなら、アシスタントディレクターからキャリアをスタートさせます。

アシスタントディレクターは、ディレクターの補助をすると思われがちですが、それだけではありません。

番組を切り盛りするのはアシスタントディレクターなので、アシスタントディレクターがいなければ番組ができない、と言っても過言ではないのです。

では、アシスタントディレクター(AD)はどんな仕事内容をこなしているのか、解説していきます。

 

放送までの流れ

 

その前に、放送までの流れを説明します。

大きく分けると、企画⇒撮影⇒編集です。

企画は、企画が立ち上がり、ネタを選定するまで。

撮影は、選定されたネタのところへロケハンをして、撮影するところまで。

編集は、撮影してきた映像素材を切ったり貼ったりして、作品に仕上げるまで。

 

一般的なイメージですと、制作の仕事って、イコール撮影のことと思われれるかもしれません。バラエティ番組でスタジオものだと、カメラの側でインカムをつけて立っている人がいます。

指示が書かれたスケッチブックを手にして、出演者に見せていたり、出演者に小道具を手渡していたり。先日は、グルメ企画の食レポをADさんがしていました。

画面から見えるADさんの姿から想像すると、撮影が仕事なんだろうな、と思われるかもしれません。

しかし、ADさんの仕事は、撮影する前までの段階が、メーン!なのです。

関連記事:新卒でADになって半年!仕事はどう?インタビューしてみました!

 

まずは企画会議

 

どんな番組でも、企画会議、ネタ会議という会議があります。

企画会議は、2か月先くらいの放送日に、どんなテーマを取り上げるのかを決める会議です。

今、盛り上がっているテーマではなく、2か月先を見越して、そのころ取り上げるべきテーマを、プロデューサー、ディレクター、構成作家が頭を突き合わせて考えます。

ADがその会議に出席する場合もあります。企画会議に参加できるのなら、ADも企画案を出したり、意見を言ったりします。

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企画会議でテーマが決まったら、ネタを集めます。

ネットで検索したり、新聞や業界紙などから探します。

この作業をリサーチといいますが、番組によっては、リサーチャーという専任のスタッフがいる場合もありますし、いない場合は、ADの仕事です。

 

30分から1時間番組だと、リサーチの段階で50から200くらいのネタが集まります。

ネタ会議では、これまたプロデューサー、ディレクター、構成作家が集まって、選別していきます。ネタになるのかどうか、は、企画テーマにハマっているか、どんな映像が撮れるのかで選ばれていきます。ネタ会議で5つ程度に絞り込みます。

ここからがADの出番です。選ばれたネタの店舗や企業や人物のところに、電話をして話を聞きます。これがADさんの大きな仕事の一つです。

ADになって、初めて、大人に電話をする。という人も少なくありません。

店舗の責任者、中小企業なら社長さん、大手企業なら広報さん。そういう人たちに、番組の代表として電話をして、番組の内容を御理解いただき、何が撮れるのか、を聞き出していきます。

そして、聞いた内容を書面化して、プロデューサー、ディレクター、構成作家に提出します。5つ程度に選出したネタのなかから、最終的に取材する取材先を決めます。

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ロケハンとロケの手配をする!

 

取材先が決まったら、ロケハンの手配をします。これもADがディレクターのスケジュールを確認して、取材先へ連絡します。スケジュールのすり合わせもADの仕事です。

ロケハンが決まったら、そこまでの交通移動手段を確認し、ディレクターとの待ち合わせの場所と時間を決めます。

ロケハンに同行したら、ロケハンを仕切るのはADの仕事です。

先方へのあいさつ、自己紹介、ディレクターの紹介をします。

内容的な話はディレクターがしますので、ADは、資料をもらったり写真を撮ったりします。

ディレクターと先方の話をひたすらメモをします。

ロケのときの車輛を停める駐車場の確認、撮影方法やどんなカメラが必要なのかディレクターと相談。

外観や俯瞰を取る場合にカメラを設置する場所をみて、そこの所有者や管理者に許諾をとります。これらは全てADの仕事です。

 

撮影までに、技術クルーの手配と許諾申請をしておきます。

撮影のときも取材先へ、撮影の段取りや準備しておいてもらうものの手配はADがします。

取材先も、撮影班に伝えたいことがあれば、ADに聞いてきますから、それをディレクターに伝えます。

関連記事:撮影許可ってどうやってとってるの?

 

撮影が済んだら、次の企画と同時進行!

 

撮影がすめば、編集作業はディレクターの仕事なので、ADがやるべき仕事は少なくなってきますから、撮影が済めばADは次の企画へと移行していきます。

ただ、編集をしているディレクターから、あれこれと聞かれることがあります。

撮影させてもらった人たちの名前や肩書、商品やサービスの名称や値段、施設がある場所、などなど。

テロップやナレーションを入れるときの情報を取材先に連絡をいれて確認します。データを出すならそのデータを探したり、根拠を調べたり、資料映像を探したり、CGを発注したり、とディレクターのフォローをしていきます。

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放送が決まったら、各所に連絡。それもADのお仕事

 

そして、放送日が決まれば、放送のお知らせを取材先や関わった人たちに連絡をし、あいにく撮影したのに放送しない場合は、お詫びの連絡を放送前に必ずしておきます。

だいたい、あとで揉めるのは、撮影したのに放送されなかった、ということが多いです。

 

放送が無事終了したら、取材先に借りている資料などあれば、早急に返却します。

これまた、揉めることが多いのは、借りたものを返しそびれる、というケースです。

 

ということで、番組の窓口となる業務がADの仕事なのです。取材先にとっての番組の顔は、ADともいえるのです。

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テレビ制作歴25年。テレビの業界の内側と、テレビ番組の裏側をわかりやすく発信していきます。


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