テレビの仕事の醍醐味のひとつは、
日本中、世界中を回ることができるという点ではないでしょうか。
今回はそのために必要なことをお伝えします。
1.スタートは「軽い思い付き」であることも…
この写真は、ことし沖縄の離島で取材した時のものです。
青い海、のどかな風景の中にも漂うリゾート感、気さくな地元の人たち、美味しいお酒…
那覇からも遠く離れたこの場所に行くきっかけとなったのは、
「沖縄の離島に番組の出演者を連れていったら絵になるんじゃないか?」
スタートはそんな軽い思いつきでした。
もちろんそこで何を撮影し、何を視聴者に伝えるか、事前に綿密に計算したうえでGOが出るケースがほとんどですし、勝算があった上での企画書提出でした。
しかしほとんどは、「行ってみなければわからない」ことが多いのも事実。
「大切なのは手を挙げること!」こう話すプロデューサーも少なくありません。
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2.現地では「お客さん」にならない
いざ撮影が始まれば、現地で取材に応じてくれる方々などは、「仲間」です。
私たちはお客さんではありません。
いかにみなさんがリラックスしていつも通りのお話ができるか、ありのままの現場を撮影できるか。
そのためには、いつまでも私たちが「東京から来たクルー」ではなくて、「現地に溶け込む」ことが必要です。
たとえば直接仕事には関係のないことにも興味を持ったり、仕事時間外では遊んだり、というのも、より良い状態で本番を迎えるための「準備」のひとつと考えています。
3.愛着を持つこと
最後に、自分が成し遂げた仕事に愛着を持つこと。
これこそが最も大事なことなのではないでしょうか。
仕事が終わればドライにそのことを忘れ、新しい仕事のことしか考えない人もいるかもしれません。
でも、スタートは軽い思いつきであっても、終わってみればそれは「縁」。
「絶対にもう1度、この場所に戻ってくる」
そういう思いを片隅にでも持ち続けていれば、それがまた次の「思い付き」につながることもあるのではないでしょうか。
(報道ディレクター)
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