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映像制作におけるMAとは?

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映像制作の最後の仕上げの工程としてMA(エムエー)と呼ばれるものがあります。

今回はこのMAの仕事内容や、MAミキサーになるためにはどのような進路があるのかということについて解説していきたいと思います。

 

MAとは

 

MAとは「Multi Audio」の略称で、映像制作の中でも音の制作の部分になります。

このMultiAudioというのは日本特有の言い方で、海外だとaudio postproductionやaudio suiteと呼ばれるのが一般的です。

音の最終仕上げ的なところを担っているのがMAで、MAを行う人の事をMAミキサーと言います。

 

基本的に実写映像の場合は、映像として撮影した時に入っている音がそのままの形で入っています。

例えば屋外で撮影した映像の音声部分には、出演者のセリフとなる声の部分以外に風の音や環境音などが入ってしまっているわけです。

スタジオなどの屋内で撮影した素材であっても、出演者が一度に喋っていると、誰が何を言っているのか聞き取るのが難しくなってきてしまいます。

そういった部分をMAという音声編集によって聞きやすくして番組として作り上げているわけです。

 

またそれ以外にもナレーションをつけたり効果音をつけたりといった事も行なっています。

バラエティ番組であれば「キラキラ」「バシッ」みたいな効果音がついていたり、効果音として笑い声が付けられていたりすることもあります。

ドラマでも「かつかつ」となる足音が後から足されていたりなどすることはよくあることです。

こういった音の追加も演出のひとつなんですね。

全ての音がバランスよく聞き取れるようにMIX(ミックス)と呼ばれる調整をするのがMAミキサーの仕事です。

 

MAの工程

 

整音

 

まずMAの一番最初の工程として行われるのが整音作業と呼ばれるものです。

録音した音はピンマイクとガンマイクなど機材の違いによって聞こえ方が大きく異なりますし

どれくらいの距離から録音したか、というような環境要因によっても変わってきます。

 

このままの音を使ってしまうと、人によってセリフの聞こえ方が違ってしまったり、カットがわりで音の聞こえ方がちがったりしてきてしまいます。

 

そのため、まずは録音した音が全て自然に聞こえるように、レベル調整をしたり
いらない音を消したりする作業をします。

それが整音作業と呼ばれるものです。

 

音響・効果音

 

次に映像に音楽や効果音を足していく作業を行います。

基本的にMAの作業はMAミキサーが担当するものなのですが、音響・効果音に関しては音効さんと呼ばれる別の担当者がいて、

音効さんがあらかじめ選曲してくれていた音楽や効果音をMAミキサーが調節しながらつけていく作業になります。

 

CMや企業VPなどの場合、音楽は予めクライアントに聞いてもらってからつけることが多いです。

 

ナレーション収録

 

多くの場合、整音作業と音効作業が終わってからナレーションの収録を行います。

ナレーターや声優にスタジオに来てもらって収録をしますが、この時クライアントにも現場に来てもらうことが多いです。

 

実際のナレーションを聞いてもらいながら、その場でリテイクのディレクションをしてもらったりします。

「もっとこういうニュアンスで」というのがクライアント側にある場合がありますから、エンジニアだけでなく、ナレーターとクライアントに直接来てもらってスタジオで作業する、というわけですね。

 

ミキシング

 

ここまで作り上げてきた

  • 整音済み音声
  • 音響・効果音
  • ナレーション

を全体のバランスを見ながら調節して完成形にしていく作業がミキシングです。

 

場面によって音楽を大きめにしたり、逆にセリフを立たせるために他の音をなるべく抑えたり、など演出的要素があります。

関連記事:映像関係の仕事にはどんなものがある?働く場所は?

 

MAの楽しさ

 

MAミキサーの仕事の楽しさは沢山の作品に幅広く関わることができる、ということだと思います。

同じ作品をずっと長く作り続ける、という働き方も映像制作業界ではあるものですが

MAミキサーの場合は音に特化した働き方になるので、いろいろな作品のMA作業に関わることができる場合が多いです。

 

またテレビ番組、CM、ネット動画など、作る作品も多岐に渡ります。

関連記事:アシスタントディレクターの仕事、デジタイズとは?

 

MAの難しさ

 

MA作業の難しさは何と言っても正解がない、というところにあるでしょう。

センスの問われる仕事であり、映像を活かすも殺すも音の付け方、と言われることもあるほどです。

 

実際バラエティ番組なんかは音楽や効果音がなくなるとかなり寂しい作りになったりします。

面白いことを芸人さんが言っていても、それに対するリアクションがコンテンツに含まれていないと、スベった感じに見えたりするんですよね。

 

素材を活かして料理をすることが求められるMA作業ですが、味付けの好みだって人によって違います。

多くの人にウケる音作りをする、というのはとても難しいことなのです。

関連記事:アシスタントディレクターは未経験でもなれる?やっておくといいことは?

 

MAミキサーになるには

 

MAミキサーとして働くためには

  • テレビ局
  • 番組制作会社
  • 録音スタジオ

などに就職することになります。

 

まずはエンジニアアシスタントとして経験を積み、3年ほどでMAを任せてもらえるようになるかと思います。

専門的な知識も必要ですから、音響機器について学べる専門学校で学んでから就職する人もいます。

 

ただ全くの未経験でも就職できるところもあるので、とにかく興味を持って学んで行こうとする姿勢を大切にしてください。

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ABOUT ME
長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。

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