弊社ライズプランニングはテレビ局出向型の番組制作会社です。
主に情報・報道番組の制作に携わっています。
今回は、動画編集をする人が知っておきたいメディアデータの管理方法についてです。
テレビ番組制作も、ディレクターになれば自分で仮編集を行うようになります。
基本的にはテレビ局から支給される記録媒体(ストレージ)があると思いますが、
ストレージの知識を身につけておくと、より仕事をスムーズに進めやすくなると思います。
これからアシスタントディレクターになる、テレビ業界に入る、初めて動画制作に関わる、という方にもぜひ知っておいて頂けたらと思う内容です。
ストレージがなぜ大事なのか
映像制作をする上で記録データの管理はとても重要な仕事の一つです。
せっかく時間をかけてロケをしたり撮影をしたりしたのに、データが飛んでしまった、というような状況になれば、最悪の場合、もう一度撮影(業界では再撮(さいさつ)と言ったりします)を行わなければなりません。
そしてこういったデータの管理はアシスタントディレクターでも任されるお仕事です。
ロケで再撮、なんてことになったら大変です。
カメラマン、音声、照明などの技術クルーに演者さん、撮影協力してくださったお店、全てに迷惑をかけることになりますし、もちろんお金もかかります。
データが飛んでしまいました、ごめんなさい、では済まないんですよね。
ちなみにアシスタントディレクターは、新人のうちに最初にやるお仕事として「デジタイズ」というものがあります。
デジタイズ作業というのは、記録テープやSDカードのメディアに記録されている撮影した映像素材を編集するために、パソコン上で編集することができるフォーマットへ動画データ変換を行う作業のことです。
これも記録データの管理作業の一つですね。
結構時間がかかる上に地味な作業なので、めんどくさがる人は多いです笑
ストレージの種類
ストレージにはいくつか種類があります。
- 内部ストレージ…パソコンなどの筐体内に直接保存する方法
- 外部ストレージ…HDDやSSD、SDカードなど、パソコン外のストレージ端末を用意して使うもの
- クラウドストレージ…クラウド上にアップロードして使うもの
大まかに分けるとこの3種類かなと思います。
内部ストレージに保存しておくのが一番リスクは低いような気がしますが、これだとストレージ容量が限られますし、ストレージ容量が圧迫されてくると、パソコンの動きが悪くなったりして映像編集に支障をきたします。
クラウドストレージはオンライン上にアップできるものですが、セキュリティ面が心配されるのと、いちいちダウンロードして使わなくてはいけないというのがあり、それもまた手間です。
そして今回は、外部ストレージの中でも使う機会の多いHDDとSSDについて解説してみたいと思います。
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HDDとSSDとは
HDDとSSDは共に外部ストレージとして使われているものなのですが、
少しだけ特性が異なります。
HDD
こういったHDDは、中でディスクが回転しており、ヘッドと呼ばれる部分で読み書きをするストレージになります。
ハードディスクが物理的に動作しているので、使用時は回転音がしますね。
メリットとしては、要領に対してコストが安い、というところにあります。
1つあたりの保存容量も多いです。
後ほど紹介するSSDと比べると、こちらの方が安いので買いやすい…
ですが、物理的に駆動しているので、衝撃に弱くて、雑に扱っていると結構すぐに壊れます。
私も何度もHDDを壊していて、「な、中に大事なデータが入ってるのに〜〜〜!!」となったことがあります笑
結構デリケートなものなんですよね。
HDDを購入する時は、耐久性に注目して選んだほうが良いと思います。
SSD
SSDはSDカードやUSBメモリと同じような構造で、物理的に動作する箇所は全くありません。
そのためHDDよりも処理速度が速く、コンパクトですし持ち運びにも便利です。
中身に物理的に動作する箇所がないので、壊れにくいというメリットもあります。
1つあたりに保存できる容量が少ないというのと、HDDに比べると容量単価が高い、というのがデメリットです。
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ストレージを選ぶ基準
基本的にはテレビ局で制作スタッフとして働く場合、ストレージを自分で選んで購入するという場面は少ないと思います。
ですが、もしそういう場面があるのであれば、おすすめは耐久性の高いものを選ぶこと。
予算的に「安いものを買わなくてはいけない」という選択しかできない場合もありますが、結局データが飛んでしまったら意味がないですからね。
個人的にもストレージを持っておきたい、という場合であれば、SSDで耐久性が高いものを選ぶのがおすすめです。
容量は2TBはないと、映像などの保存をするなら足りないかと思います。
メーカーによってはデータ復旧保証が3年ついていたりするようなものもありますので、そういった保証も確認して購入すると良いでしょう。