CM・広告の仕組み PR

医療機関のCMで禁止されている表現

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医療に携わる方ならご存知かと思いますが、医療機関の広告というのはとても規制が厳しいんですね。

 

テレビCMだけに止まらず、チラシやインターネット上での表記にも注意が必要なのが医療機関です。

 

医療系の内容を扱ったまとめサイトであるWELQ(ウェルク)が休止になったことは多くの方がご存知だと思います。

 

ネットでの表現というのは他の広告媒体に比べるとかなり自由度が高いですが、

それでも医療系の不正確な記事が多いサイトはGoogle側からもサイトの順位を下げられているようで

インターネットでさえも医療系の広告には規制がかかるようになってきました。

 

ではテレビCM、広告の世界では医療機関のCMをするにあたってどのような表現が禁止されているのでしょうか?

 

虚偽広告

 

内容が虚偽とされる広告は医療機関の場合禁止されています。

 

嘘の内容の広告なんて一般的に考えてしないだろう、と思う方もいらっしゃると思いますが、

実は「虚偽だと思っていなかったけど虚偽に当たってしまう広告」というのは多数存在するんですね。

 

例えば「安全な手術です」というような広告も虚偽の広告となってしまいます。

なぜなら医療効果に関しては個人差があるもので、「絶対に安全である」ということはありえないですよね。

 

なのでこれは虚偽の広告になってしまうのです。

 

もちろん加工、修正したような画像も使用してはいけません。

関連記事:広告を出す時に注意したい、考査について

 

比較優良広告

 

比較表現が入るような広告は医療機関では禁止されています。

 

他の医療機関よりも優れている、ととれるような広告も含まれており

  • 「日本一の手術」
  • 「最高の〜」

というような表現が挙げられます。

 

ただ「最新の治療」「最先端の医療機器」というような表現は

医学的、社会的な常識の範囲で事実と認められるのであれば、禁止にはならないこともあります。

 

こういったかなり難しい境界線もありますので、

判断が難しい場合は広告代理店などに相談してみた方が良いでしょう、

関連記事:広告代理店とクライアント企業の関係性について解説

 

誇大広告

 

誇大広告に該当する広告も医療機関の場合はかなり厳しく禁止されています。

 

治療によってどのような効果が出るのか、というものも

撮影条件や被写体の状況を変えるなどして効果的に見せている広告などは禁止です。

 

CMなので広告にはなるのですが、

いかにも広告、というような内容のCMは医療機関の場合はできないと考えた方が良いでしょう。

 

公序良俗に反する内容の広告

 

一般的な広告全てに共通することではありますが

公序良俗に反する内容のCMは出すことができません。

 

グロテスクに見える図解だったり、差別的表現が含まれる内容のCMは禁止されています。

また、わいせつだ、と感じられるような内容も禁止されていますので注意が必要です。

 

患者の体験談などの口コミ

 

患者の体験談や口コミ的な内容も医療機関の場合はCMに入れることはできません。

 

これはあくまで患者の主観的な主張であって、客観的な事実には基づいていないためです。

 

医療の場合は人によってどのような効果が表れるか、というのが違うため

特定の患者の体験や感想が、他の患者にも同じように感じられるものではないからです。

 

そういった体験談や口コミを信じてしまって訪れた患者に、同じ効果が表れるとは限らないので

こういった体験談や口コミなどを含むCMも禁止されています。

 

治療前と治療後を比較するもの

 

治療前と治療後を比較するようなCMも禁止されています。

 

こちらも患者の体験談や口コミなどをCMに含めることができない理由と同じで

患者に治療の効果を誤認させる恐れがある広告になってしまいます。

 

どの患者にも同じ効果が表れるわけではないので、治療前と治療後を写真やイラストなどで説明するようなCMは禁止されています。

 

医療や医療機関の品位を損ねる内容の広告

 

医療や医療機関の品位を損ねる内容の広告というのは

費用を強調しすぎているような広告のことを指します。

 

例えば「ただいまキャンペーン実施中!〇〇円まで値下げ!!」というようなCMですね。

こういった値段を強調しすぎている広告の場合は出稿が難しいです。

 

ただ費用に関しては患者にとっても重要な情報になります。

なので、太字にしたりして見やすくしたり、「無料相談実施中」といった情報を伝えるだけのCMであれば、場合によってはCMをすることが可能です。

 

専門外来

 

あまり耳にしない「〇〇外来」、というような専門外来をCMする場合は

広告が可能な診療科名と誤認する恐れがあるので広告ができない可能性が高いです。

 

ウェブサイトに関しては広告掲載条件をクリアすれば「〇〇外来」という専門外来を掲載することも可能です。

 

テレビCMの場合はどのような治療が行われるのか、どういった患者向けなのか、という内容の方にフォーカスする方が考査は通りやすくなるでしょう。

 

事実と異ならない広告を目標に

 

医療機関のCMで大切なのは

  • 客観性のある内容であること
  • 事実と異ならない内容であること

です。

 

例えば

  • 「○月○日から開院」
  • 「○○駅前」

というような事実であればCMをすることができます。

 

医療機関のCMはできないことが多く難しいですが

事実と相違がなく、客観的な情報を述べるものだったら可能ですので

広告代理店と相談しながら進めてみると良いでしょう。

関連記事:病院のCMをする時はどんな情報を盛り込めばいいのか

 

ABOUT ME
長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。

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