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素人さん(一般の人)に密着するテレビ、ドキュメンタリー番組とは

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テレビ番組には、タレントさんや文化人でなくても、

一般企業の方や飲食店、職人さん、医師、第一次産業のかたがた、サービス業の方々など、いわゆる素人さんたちを取り上げている番組も数多くあります。

 

ドキュメンタリーはそうした人たちに密着していますが、

それぞれ番組ならではの視点があります。

 

地上波やBSにどんな番組があるのか、その放送時間や内容についてまとめてみたいと思います。

プロフェッショナル 仕事の流儀

 

  • アーティスト
  • 文化人
  • 芸術家
  • 医師
  • 経済人
  • 職人
  • 町のカリスマ
  • NPO法人

など、

あらゆる分野の人たちが取り上げられている番組。

 

そういったテレビ番組の中でどんな番組があるか、と考えた時にまっさきにあげられるのは、

プロフェッショナル 仕事の流儀(NHK総合)(放送日:毎週月曜日 午後10時25分~11時10分)

でしょう。

 

番組紹介には下記のように書いてあります。

「今」は「過去」より、もっと熱い。
仕事の流儀には、その人の生き方が現れる。

「プロフェッショナル 仕事の流儀」は、さまざまな分野の第一線で活躍中の一流のプロの「仕事」を徹底的に、掘り下げる新しいドキュメンタリー番組です。

 

45分間でひとりのプロフェッショナルを過去から現在、さらには未来まで、じっくり追いかけます。

 

時には一人ではなく、若い世代の人たちでプロフェッショナル予備軍的な人たちを3人ほど取り上げることもあります。

 

先日も若きカリスマ特集で、ハラジュク・スペシャルと題して、

  • 美容師(33歳)
  • 古着店長(20歳)
  • モデル(19歳)

を取り上げていました。

 

今まで取り上げている方達を見てみると

  • 9月17日 プロフェッショナルこども大学 スナックメーカー 佐藤章
  • 9月10日 ブランドプロデューサー 柴田陽子
  • 9月3日 信用組合組長 山本明弘
  • 8月2日 昆虫写真家 栗林慧
  • 8月17日 プロサッカー監督 森保一
  • 7月30日 農業経営者 多田克彦
  • 7月23日 遺品整理士 横尾将臣
  • 7月16日 宇多田ヒカルスペシャル
  • 7月9日 左官 久住有生

 

このような人たちが取り上げられています。

 

ある分野でプロと言われる人、強い信念を持っている人が取り上げられているようです。

 

アーティストであれば、誰もが知っている人ですが、経済人や職人や自営業の人であっても、

その分野で既存の考え方や、やり方を壊していくような、新しい考えや新しい方法を見つけようとチャレンジしている人が取り上げられています。

 

今現在進行形のプロジェクト、課題、現場で発生する様々な難問をどう解決するのかというようなことに密着しています。

 

取材される側としては、その瞬間はカメラにいてほしくはないでしょうが、

普段は見せられない姿を映しだしているのが、この番組の特徴であり、視聴者を引き付ける要素となっています。

 

今取り組んでいるプロジェクトや問題に、いかに苦しみ、乗り越えているのか。

いちばん見せたくない姿をさらけ出すことによって、視聴者が共感します。

 

この番組は、再放送が何度かあります。

日曜日に放送後、翌月曜日が再放送ですが、BSで再々放送されたり再編集されてコンパクトにまとめられたりしています。

取材期間は、3か月から半年くらいかと思います。

 

ナレーターは橋本さとしさんと、貫地谷しほりさんです。

関連記事:テレビ業界の志望動機が「テレビが好き」という人が制作で感じるギャップ

情熱大陸

 

「プロフェッショナル」と似ているのが、TBSで放送されている「情熱大陸」。

制作は毎日放送です。

放送日は日曜日の夜11時から11時30分、30分番組です。

 

オープニングの曲は葉加瀬太郎さんの印象的なインストロメンタルの音楽です。

 

最近のラインナップを見てみますと…

  • 鉄道シュミレーター開発者 向谷実(元キーボード奏者でもある61歳)
  • プロレスラー 棚橋弘至(最近、映画に主演した41歳)
  • ボランティア 尾鼻春夫(2歳児を発見したスーパーボランティア78歳)
  • サックス奏者 上野耕平(学校の吹奏楽部も指導する26歳)
  • NPO職員 松永晴子(ヨルダン・アンマンで活躍している38歳)
  • ヘアメイクアップアーティスト イガリシノブ(おフェロメイクを生んだ39歳)
  • 生物ライター 平坂寛(ちょっと変わった生物を特集した本が売れている。32歳)
  • 競泳選手 瀬戸大也(最近、お父さんになった24歳)
  • プロゲーマー ときど(東大卒の33歳)
  • 山小屋主人 伊藤圭(登山口から片道2日の北アルプス最奥地に家族で住む41歳)

こちらの番組も、あらゆる分野の方々が登場しています。

 

プロフェッショナルとどこが違うのかというと、「イマドキ」感が強いように思えます。

 

今放送しないとちょっとタイミングを逃してしまうな、

古くなっちゃうな、という感じでしょうか。

 

プロフェッショナルは、その人の根っこの部分を丁寧に辿っていき、過去と現在と未来を繋げていってます。

 

情熱大陸は、「今、チャレンジしていること」が時流とマッチしていたり、新たなフェーズのチャレンジが見られると、取り上げられそうです。

 

プロフェッショナルは、取材期間は半年くらいかかってそうですが、情熱大陸は1か月から3か月ほどかなと思います。

 

「イマドキ」感を大事にしていると思うので、取材期間を長くかけられないと思われます。

 

情熱大陸は、出演者も若手が多いようです。

アイドルやモデル、アーティストなどの表現者が多く取り上げられています。

 

ナレーターはベテランの窪田等さんです。

 

どちらの番組も、ナレーションは落ち着いた口調で、たんたんとした語り口。

主人公の語りや思いを大事にしており、ナレーションは、状況の説明や主人公の思いを代弁しています。

 

私たちの知らない業界や世界にスポットが当てられているのもこれらの番組の特徴です。

関連記事:ドキュメンタリー番組制作の変化

 

素人さんが面白い理由

 

こういったドキュメンタリー番組で密着されている一般人の方はテレビ業界からすると素人さん、という枠になります。

アーティストや芸能人の方は別ですが、ほとんどの方がテレビ慣れしていない、一般の方です。

 

そういった素人さんに密着することによって、

いわゆる「テレビのお決まり」ではないものが見られるのが、視聴者にとっては楽しいのではないかと思います。

 

そこに映されているのは脚本で作られたストーリーではなく

その方が築き上げて来た人生のリアルな物語。

 

テレビ番組には色々なジャンルがありますが、もしテレビ番組制作の方に興味があるのであれば、

そういったドキュメンタリー番組ではすごくリアルな世界をカメラで追える、という楽しさもあるので

自分の進む方向性の選択肢の一つとして、考えてみてはいかがでしょうか。

関連記事:テレビ業界に就職するならどんなジャンルの番組を志望するべき?

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テレビ制作歴25年。テレビの業界の内側と、テレビ番組の裏側をわかりやすく発信していきます。


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