掃除機の形状や使い方、値段帯は時代とともに変化しています。
そんな中、今回は掃除機のCMをするならどんなやり方があるのか、CMに向いているのはどんな掃除機なのか、また時代にあった新たなCM戦略等について書いてみたいと思います。
掃除機のターゲット
一般的な家庭用掃除機については現在
- 戸建ての場合2台以上
- マンションの場合1台
というケースが多くなっています。
戸建ての中でも2階建て、3階建ての戸建てについては約7割以上の家庭が掃除機を2台以上保有しており、フロアーにつき1台必要とされている実態が浮かんできます。
全体的な割合で見ると、掃除機を2台以上保有している家は約3割程度で、1台のみ保有している家は約1/2程度と言われています。
また、1台保有と答えた人で一番多かった世代は20~30代の人たちで、一人暮らしが多いという背景もあるようです。
また2台保有する場合の一台はロボットタイプやハンディクリーナーが目立つことから、ロボットタイプの掃除機のみを唯一の掃除機として使うというのではなく、2台目として買う傾向があることもわかります。
一方使い方で見ると、掃除機を使う人は全体の8割強で
中でも女性は約8割程度、男性は約5割程度の人が掃除機を使っているので、
よく使用するのは主に女性であることがわかります。
このように現在の状況で判断するのであれば掃除機は女性をターゲットにすると良いように見えます。
ただ掃除機は頻繁に購入するものではなく、最低でも8年程度は使用するといわれているので比較的購入頻度が低い家電と言えるでしょう。
掃除機の何が気になるか
掃除機のCM等広告を発信するうえで、そもそもでは掃除機を購入する場合にどんなことが気になるかについてですが、ある調査によると
- 価格
- 吸引力
- 大きさ
- 重さ
- コードの有り無し
- ごみの捨てやすさ
- 手入れのしやすさ
等が上がってきています。
掃除機の価格帯については1万店程度のものから10万以上するものまでありますが、
売れ筋の価格帯は2万円台から3万円台というところでしょう。
また2台目としてはロボットタイプになると4~5万、ハンディタイプであれば1万円台~6万円程度までというように、
掃除機については価格帯は掃除機の機能により消費者の許容金額も変わっていることがわかります。
従来型のコンセント付き掃除機の場合2,3万程度。
ハンディタイプであれば1,2万、
またロボットタイプであれば4,5万が許容範囲と考えられると思われます。
次に掃除機について気になる点は吸引力で、消費者の目線としては
金額とともに吸引力が気になるところで、多くの従来のCMではいかにごみを吸引するかというのを強調する傾向があります。
これについては、吸引力を前面に出すCMが多く見られすぎたために、若干マンネリ化している傾向もいなめません。
消費者はCM用の映像を見慣れているので、そろそろ他の戦略も考えたほうが良いと言えるのではないでしょうか。
また大きさ、重さについては、コードレスハンディタイプに人気があることでわかるように
大きいものは論外で、さらに重いものも敬遠されるようになっています。
高齢化社会においては重い商品というのは避けられるのは仕方のないところだと思います。
そのためいかに軽いかということもCMによく登場する文言になっているようです。
ごみの捨てやすさ、手入れのしやすさという点については、すでにほとんどの商品がこれが実践されているように感じています。
つまり現在売られている掃除機でごみを捨てずらい、扱いにくいという商品はすでにほとんどなくなっていると思います。
かつての掃除機のようにごみを捨てる際に埃が舞うような商品はほぼ無いと思いますから、これについては不便をすでに感じなくなっているのではないでしょうか。
これからの掃除機のCM戦略は何を伝えるべきか
ではこれからの時代、さらに掃除機の売り上げアップのためにどのようにCM戦略を考えていけば良いのでしょうか。
まず消費者が気になるところである価格の安さを売りにしたい場合は、タイプ別に安さをアピールしていくのが効果的だと思います。
消費者は掃除機の形態や機能により値段帯が異なることをすでにわかっていますから、
例えば
- ロボットタイプなのにこの安さ!
- ハンディタイプでこの値段!
のようにどんなタイプの掃除機で安いのかということをはっきりと意識してもらうことが重要でしょう。
また、機能や使いやすさについては、実際のシチュエーションを伝えるようにし、例えば
- 犬猫を飼っているならこの掃除機!
- 部屋の隅々をノズルを変えずに掃除できるのがこれ!
- 小さい子供がいるなら
- 高齢者がいるなら
など消費者が見て、これは自分にピッタリだとか、自分はこれを買った方がいいんじゃないかと感じるような文言を入れるのが効果的だと思います。
また掃除機は比較的使用年度が長い電気製品で、買い替えるタイミングが多くないことから、
新たなターゲット層を狙うのもありだと思います。
これまで掃除機に興味があるのは女性が多かったのですが、
男性をターゲットにした掃除機を売り出していくのも良いと思います。
例えば、これまで小型のハンディタイプ掃除機は主に車の中など電源が無い場所を掃除する目的が主でしたが
更に小型化したパソコン用の卓上掃除機なども一つあると思います。
リモートワークも定着しつつありますから特に男性ついては職場と家庭と複数台のパソコンを持つ人が増えています。
パソコンの埃を吸い取るような掃除機です。
男性は機能とおしゃれ感、遊び心も重要にする人が多いので、従来の掃除機よりビジネス感覚などを備えた掃除機として新たなターゲット層をつかんでいくのもありだと思います。
ロボットタイプの掃除機については比較的男性が興味を持っていることからみても、新たなタイプの掃除機に目を向けるのは男性が多いという表れだと思います。
男性をターゲットにした新たな掃除機のCM戦略というのはこれからの時代にマッチしているように思っています。
掃除機はテレショップ系のCMを使うのをよく見かけますが、男性向けパソコン用掃除機であれば、まずは通常のCMで売り出していくのが良いでしょう。