テレビ業界の仕事のイメージとして、「きつい」「汚い」「休みがない」「給料もやすい」というのは、よく耳にされるでしょう。
本当のところはどうなのか?というと…
テレビ局の仕事の大変さ
ひとことで言うと、番組や現場によりけり、です。
働いている時間のすべてがずっと「きつい」っていうわけではありません。
1か月間毎日が、「きつい」というわけではないと思います。
「汚い」っていうのも、
ロケのときや、編集で何日間か帰れないというときは、そりゃ身なりに構っていられませんので、少しばかり汚くもなりますが、
最近の女の子ADは、きちんとネイルしていたり、ヘアスタイルを楽しんだりしている子も見かけます。
髪の色も、染めてはいけないとは言われませんし、服装も動きやすいものがいいので、紺や黒のスーツを着る必要もありません。
その点は自由といっていいでしょう。
個性を出せるとも言えます。
いったいどこで買ってきたのかと思うような、奇抜な服を着ているスタッフもいます。
また中にはどんなに忙しくてもジャケットを必ず着る、というポリシーを持っているスタッフもいたりします。
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テレビ番組制作で休みが取れない理由
「休みがない」というのは、
放送まで、あまり時間に余裕がない番組につかされたとき。
バラエティ番組や密着番組なんかで、映像がたくさん撮れていないとき、でしょうか。
映像がたくさん撮れていないと、
休みたくても、まだ足りないから、追加で撮撮しよう、ということはままあります。
よりいいモノを作りたい、見てもらいたい、
という気持ちがあるから、結果的に忙しくなるわけですね。
テレビの仕事は数学のようにこれが正解、という明確な着地点がありません。
だからもっといいものが出来るのではないか、と少しでもいいものを創りたいと思ってしまうのです。
そして出来上がったものは100%満足することはないものです。
だからまた次につながるとも言えるでしょう。
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テレビ制作業界で働いている人
「給料が安い」
これは、業界全体が抱える問題です。
テレビ番組制作に従事している人は、4万人とも5万人とも言われています。
そのうち、テレビ局の局員というのは、5000人くらいしかいません。
東京の場合ですが。
1割のテレビ局員は、年収が1000万円以上ありますが、
残りの9割は、平均500万円あるやなしや、というところでしょう。
実際に制作しているのは、9割の人たちなのに、収入の格差が大きい業界です。
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テレビ局の仕事はいい仕事
仕事としてどうなのか、というと…
私見ではありますけど、
「伝える」ことができる。「表現する」ことができる。
数少ない、いい仕事だと思います。
これからAI(人工知能)により多くの職が無くなると言われていますが、残っていく仕事の一つだとも思います。
ハードな売り上げ目標があって、それぞれのスタッフにきついノルマがあるわけではない。
時間の使い方は、比較的、スタッフそれぞれに任されているから、ずっとデスクにいなくてはならないということもない。
一日の仕事の管理をされるわけでもない。
自分の個性をいかした服装もできるし、メイクや髪型も自由なところが多い。
ある程度、自由にさせてくれるところもあるから、
過酷でひどい業界かと聞かれたら、そうでもないよ、と言いたいです。
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