弊社ライズプランニングはテレビ番組制作の現場で働いてくださる方を募集しています。
学生アルバイトの方も募集しており、応募に当たって、テレビ業界への質問をされることもよくあります。
中でも
「将来はテレビ業界で働きたいと思っています。番組制作のアルバイトをしたいのですが、そちらの会社はブラック企業ではありませんか?」
という質問、よくいただきます。
ダイレクトな質問ですね。
この質問に対して
「テレビ局内でのお仕事は、労働基準に則っています。就業時間や時給については、法に準じています。
ただし、テレビ業界の仕事となると、そうともいかない部分があります。
まずは、アルバイトで仕事を理解しながら、情報収集し、自分に合う番組や会社を探すといいかと思います。」
とお答えしました。
テレビ業界のことというのは、入ってみないとわからないことがたくさんあります。
先日、他業種から転職してきた新人スタッフと面談をしました。
これからの働き方に参考になりそうなので、実際に現場で働き始めた方のお話を今回は書いていきたいと思います。
テレビ業界へ転職する人も多い
面談をした彼は、地方都市に在住して、「現地のテレビ局内」で働いています。
大学卒業後、地元で展開している学習塾に就職しました。
そのころ、彼は、自分は先生と呼ばれる仕事をするものだ、と思っていて、塾の仕事は、ストレスはあるものの、嫌いではなかったそうです。
弊社へは、友人(弊社に就職したADさん)から話を聞いて興味を持ってくれて、転職してくれました。
テレビ業界の仕事はほかの業種と比較したら、条件的には、劣ることもあります。
大手の会社からの転職なら、給与が下がる可能性があり、弊社としてはそこが気になるところです。
という事で面談のときに、尋ねてみました。
仕事とか、給与の面で、不満はありませんか?
彼は「あ〜ないですね〜」と答えました。
彼は、地方局の情報バラエティ番組のADをしています。
詳しい状況を聞いてみました。
「今の仕事は、ADの仕事が分割されていて、1人の負担が多くないと思います。
最初は仕事を覚えられずに時間がかかったけど、7か月やってみて、余裕ができてきた。
ほかの番組や、先輩がやっている仕事を見学させてもらっています。
10時に出社して、19時には帰らせてくれてる。
もちろん、ロケの前は23時とかになることもあるけど、それは想定していた。
バラエティは過酷な現場だと聞いていたので、キツイんだろうな、と思っていたから、あれ?意外と帰れるんだなって思いました。」
関連記事:テレビ業界の仕事はブラックなのか
前職との違い
前職とテレビ業界での仕事の違いについても聞いてみました。
彼の前職は学習塾。新人といっても一人で塾の運営を任されるそうです。
「学生のアルバイトに塾講師をしてもらって、教室をまわすのですが、
自分と学生アルバイトと、生徒さんたちだから、相談する人がすぐそばにいないのがすごくストレスでした。
今は、何かあれば、そばに聞ける人がいて、その点が全然違っていて全然ストレスがないんです。
塾で仕事していたころは、ずっと先生になるものだ、っていう観念にとらわれていたからその観念から自由になったのが、すごくよかったです。
この仕事を教えてくれた友人には、感謝です。固定観念をはずしたら?ってみんなに勧めたい。すごい楽しい。」
テレビ業界でのお給料は?
面談ではお給料についても不満や不安がないか尋ねてみました。
「お給料についても大丈夫です。
奨学金も返してるし、親に仕送りもできてるし。
残ったお金は全部使ってしまいます。
ライブに行ったりとか、ゲームでツールを買ったりして、残らないです。」
使い切っているようですが、借りたものは返していて、親にも仕送りしていると聞いて安心しました。
1か月に5000円でいいから、積み立てしなさい。とアドバイスしましたけどね。
地方と東京のテレビ局の違い
彼の主題は、地方都市から東京に移動したいとのことでした。
環境や、仕事はどう変化するのか、自分が移動した後は大丈夫なんだろうか?と心配そうでした。
地方のテレビ局と東京の違いは、一番違うのは、規模の大きさ。
彼が今携わっている番組では、ディレクターさん、アナウンサーさん、部長さんまで、局員の方たちにも名前を覚えられて、かわいがられています。
やりたいことがあれば、直接、上司やその上の方に、「こういうことがやりたい!」と言える環境です。
飲みにつれていってくれたり、ボーリング大会に誘われたりしているようで、
こんなに大事にしてくれているのに、自分が東京に出たいからって、それは許されるんでしょうか?といたく心配していました。
彼の恰好や、口調は、軽いのですが、根は真面目。
東京に移動するときは、会社からも期間をかけて説明するから、大丈夫だし、移動することが、裏切ることにはなりません。
東京や、ほかの番組で働いて、そこで身につけたことを、戻ったときに活かせばいいのです。
また、その場所に戻ることができる。そういう動線をひくのも、会社の役割です。
常日頃から、自分から「こういうことがやりたい。東京に出て、こんな番組に関わってみたい。あんな生き方がしてみたい。」
と、自分から発信してみたらいいんじゃないかなと思います。
真面目に考えてのことであれば、みんな応援してくれる。
いざ、東京に行く段階で告知すると裏切られたと感じる人もいるかもしれないけど、
ものごとには、いい面と悪い面、メリットとデメリットと両方あると思います。
いい面しかないということはないですよね。
今のままいたら、いろんな番組に移動できて、いろんな経験がつめるけど、
東京にきたら、そうはいかないかもしれない。同じ仕事をずっとやり続けなくてはならないかもしれないし、
気の合わない人が近くにいるかもしれない。
何か聞きたくても、聞きづらい人がいるかもしれません。
やりたい仕事についたけど、仲間に恵まれないこともあれば、
やりたくない仕事について、目標になるような先輩と出会うかもしれない。
それは、自分で選ぶことはできないし、分かりようもない。
やってみるしか知る術がないんですよね。
とにかく、20代のうちに、動いた方がいいと私は思っています。
頭が柔らかくて、体も動かせる、柔軟なうちにやってみて、違うと思ったら、また変わればいい。地元に帰ってもいいですしね。
東京で見たこと、経験したこと、地方のスタッフの人たちは、知りたいんじゃないかな、とも思います。
このまま地方に住み続けたら、これから好きな人ができて、結婚して、家族をもって、ってなると、動きづらくなってしまいます。
親も元気で応援してくれるなら、今がいい時かもしれないですし。
もちろん、テレビ局というと東京のことが頭に浮かぶ人もいると思いますが
逆に、地方のテレビ局で働くという良さもあると思います。
テレビ局で働く人の将来
面談をした彼には将来どんな仕事をしていきたいのか、ということも聞いてみました。
「バラエティ番組をやってみたいです。情報バラエティでもいいのかな。
ネットや、ネット番組にも興味があるし、やりたいことがたくさんある。」
やりたいことは、まずやってみればいいんじゃないの、若いうちに挑戦してみて欲しい、と思うのと同時に
バラエティ番組の現場はものすごく過酷で家に帰れないかもしれないし、休みもないかもしれない。
ブラックボックスな部分は残っているから、今よりも辛いかもしれないな、とも思いその話もしました。
ここで彼から質問が。
「この先、テレビ局が減る可能性があるんでしょうか?」
テレビ局が減ったところで、今テレビ番組はこんなにたくさんあるし、
テレビに限らず、ネット番組もあるのだから、仕事をする場所がなくなる、ということはないと思います。
映像の技術をもっていたら、どこでも働けると思うんですね。
働く場をいくつも自分で持っておいて、自分で選べるようになれるといいんじゃないかなと思います。
この場所でしか働けない、よりも、ここでもあそこでも働ける。
たくさんの場所を、自分で選んだり、いくつかをつなげたり。
撮影や編集だって、自分がいる場所でできるんだから、今週はここで、来週は南国に行ってって、好きな場所で仕事ができるようになればいいな、と。
そんな話をしていたら
「まずは東京に来ます。それまでに、周りの人と話をして、理解してもらいます!」
と帰っていったのでした。
がんばれ~まずは10万円貯めようね。と心の中でつぶやいたのでした。
しかし業界に入って25年、
一日でもストレスを感じない日はなかったのですが、この違い…うらやましいなと思ってしまいました。
テレビ業界で働きたいという人は、テレビ業界の働き方がきつく辛いものなのではないか、ということが
一番気になる事だと思います。
働いてみないとわからないこともたくさんあると思うので、ぜひ一度テレビのお仕事を経験してみてください。
弊社ライズプランニングでは実際にテレビ局で番組制作のお仕事をしてくださる方を募集しています。
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では今日はこのあたりで。