弊社ライズプランニングはテレビ局出向型の番組制作会社です。
主に情報、報道番組の制作に携わっています。
テレビ番組制作!と聞くと芸能人と一緒にロケや撮影があってキラキラしている仕事!と思われる方も多いと思いますが、実際のところは地味なお仕事が多いです。
ロケや撮影はもちろんあるのですが、それは本当にお仕事の中の一部で、
そのための準備となる地味なお仕事の方が多いんですよね。
今回は、テレビADの地味仕事についてまとめてみたいと思います。
リサーチ
リサーチとは、テレビ番組で扱うネタを調べたり、ロケ地の候補となる場所を調べたりする「検索をする」お仕事になります。
例えば、まず番組の趣旨に合わせて、ネタ探し。
情報番組の場合だと、
- 今丸の内OLに流行りのスイーツ
- 話題の行列が出来るお店
- 女子高生に人気の映えスポット
というようなコーナーを作ることが多いです。
こういったコーナーも、最近の流行りをチェックして、「このネタを扱ったら良いのではないか」ということを企画会議などで提出し、テーマを決めます。
何を扱っても良いというわけではなく、「なるべく数字(視聴率)が取れるもの」でなくてはいけません。
特に情報番組という性質上、旬である必要があります。
そのため、トレンドには敏感でなくてはいけません。
なのでADはSNSでトレンドを調べるのが上手くなっていきます。
さらに、「今丸の内OLに流行りのスイーツ」というテーマを採用した場合、
どのお店を取材するか、ということも調べる必要があります。
候補はいくつかあった方が良いですね。
そして候補が決まったら、電話などで問い合わせをして、取材をさせてもらえるかどうか交渉をします。
すんなりOKしてくれるお店もありますが、取材NGとなることももちろんあります。
お店側からは、すでに混んでいるのに、テレビの取材が入ることでさらに混んでしまって、常連さんが離れてしまうきっかけになる、と思われてしまうこともあります。
また、テレビで何かを紹介する時は、必ず「それが間違った情報ではないか」と言うことを確認する裏取り、という作業が必要になります。
軽く調べるにはもちろんインターネットも使いますが、間違った情報ではないか、ということは書籍や新聞など、信頼のおける媒体で確認をしなくてはいけません。
ADによく使われる施設としては国会図書館などがありますね。
古い資料も豊富に揃っていますし、登録をすれば誰でも無料で使えます。
ただ、例えば事実確認を新聞でして、該当記事を番組内で使用するためには、新聞社へ使用申請を出す必要があります。
新聞だけでなく書籍の場合も放送で利用する場合は申請が必要な場合もあります。
それ以外にも、映像などの資料も申請が必要なことが多いです。
番組内で使用するのはたった数秒だとしても、権利をクリアするために、時間と手間を費やさなくてはいけないのです。
関連記事:番組リサーチの仕事の流れを具体的に解説
会議とその準備
最近はコロナの影響もあり、かなりオンラインでのリモート会議も増えましたが、
それでも対面の方が進みやすいものもあり、対面の会議もあります。
その場合、会議室を用意したり、資料を全員分作成、配布用に用意したり…というのもADの仕事になります。
また会議中は議事録を書いたり、ホワイトボードの書記係を担当したり、というのもADのお仕事になります。
会議の内容の流れから調べ物をしてモニターに投影したり、内容について意見を聞かれたりすることもあります。
文字起こし
こちらも最近は文字起こしソフトが出てきているので昔よりはかなり楽になりました。
ですが、やはり全てをソフト任せにすることはできないので、多少の手直しが必要だったりする場面もあります。
映像の中で喋っていることを文字起こしして、編集のために使ったり、
会議の内容を文字起こしすることもあります。
ADが多忙な場合は専門業者に発注したり、AD同士で分担をしたり、といったこともしています。
仕込み
仕込みは番組のロケや収録前の準備です。
- 技術(機材やスタッフなど)の発注
- スケジュール作成
- 備品の準備
- カンペ作成
- 台本・資料の印刷
- ロケ弁手配
- 衣装や小道具の手配
- 収録メディアの管理
- 情報共有
- 取材交渉
- 撮影のための各種申請
- スタジオ手配
- 楽屋の準備
- スタジオ観客の手配
といったものです。
編集
情報番組の場合はほとんどが生放送になりますので、そこまで編集が多くなるわけではないのですが、
コーナーは事前に撮影をして編集したものを流すこともあります。
編集はこだわろうと思えばどこまでもこだわれてしまうというのもあり、なかなかに時間がかかります。
昔はADも編集に全て立ち会っていましたが、今は要所要所の確認をリモートでする、というような現場も増えました。