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テレビ業界の裏話

テレビ番組の歴史 1950年代・60年代

今では一家に一台あることが当たり前になっている時代ですが、テレビが作られた時のことやテレビがどのようにして普及したのか、当時どんなテレビ番組をやっていたのか知っていますか?

今回はテレビの歴史、番組の歴史を振り返りつつ独自の観点から解説してみたいと思います。

まずは創成期である1950年代から…

 

テレビ番組の歴史 1950年代

 

テレビ番組の放送が始まったのは、1953年の2月1日です。

もちろん最初のテレビ番組の放送はNHKです。

同じ年の8月28日には日本テレビが開局しました。

 

そして日本は、テレビ番組の放送が始まったのとほぼ同じ時期に、高度経済成長に突入します。

 

テレビ番組放送が始まった1950年代、どんな時代だったんでしょうか?

 

「テレビ」の発売と当時のテレビ番組

 

 テレビ番組の放送が始まったのは2月1日でしたが実はテレビが発売されたのはテレビ番組放送が始まる前の、1月15日でした。

17万5000円だったそうです。

都市勤労者世帯の月平均収入が、1952年は2万822円だったそうなので、今の感覚でいうと、200万円以上でしょうか。

ちなみに、1954年の月平均収入は、2万8283円に上がっています。

1953年は、経済状況が戦前の水準に戻ったとされています。

 

どんな番組が放送されていたのか

 

この当時のテレビ番組は

  • ニュース
  • トーク番組
  • クイズ番組
  • プロレス

が主でした。

 

今の価格でいうと、200万円以上もするテレビ。
まだ一般家庭で買うことはできません。

街頭テレビで放送されるプロレスを、楽しんでいた時代です。

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1955年に、高度経済成長の始まりとなる「神武景気」がスタートします。

10月にはNHKの契約件数が10万件を突破。そしてTBSが開局します。

 

1956年に入ると

  • 冷蔵庫
  • 洗濯機
  • 白黒テレビ

が3種の神器と言われるようになりました。

まだ街頭テレビが全盛でしたが、すでにテレビ文化を称して「一億総白痴化」(大宅壮一)が流行語となりました。

 

また、この年、経済企画庁は経済白書において「もはや戦後ではない」と記述。
この言葉も流行語になりました。

 

人々がテレビ番組に熱中していく様子に、映画界は脅威を覚えます。

 

1956年、邦画5社がテレビへの劇映画提供を打ち切ります。
また、専属俳優のテレビ番組出演を制限しました。

それによって、テレビ局は、アメリカのテレビ映画を購入しはじめました。

当時、アメリカのドラマが多く放送されていたのはそのためで、アメリカのホームドラマは、人々のあこがれであり、目標になりました。

1958年には東京タワーが完成。

1959年に

  • NHK教育テレビ
  • テレビ朝日
  • フジテレビ

が開局します。

 

1959年4月10日、皇太子のご成婚。

番組がだんだんと増えていきます。

そして、人々は歴史的な大事件をテレビ番組を通じて同時に見て知る時代、同時に共有する時代へとなっていきます。

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テレビ番組の歴史 1960年代

 

1960年、国民の所得が増え、高嶺の花だったテレビが、急速に家庭へ入っていくことになります。

その動きを加速させたのが1964年、ビッグイベントの開催です。

 

東京オリンピックという最高のテレビ番組

 

1964年、東京オリンピックが開催されました。

2020年の東京オリンピックまで、きっと何度も、1964年の東京オリンピックの映像が放送されることになると思いますが、

そのときに、カラー映像と白黒映像の両方があることに気づかれるんじゃないでしょうか。

 

カラー映像は、1960年ころからあったようですが、普及するまでにはまだ時間がありました。

なぜかというと、受信機であるテレビジョンが、白黒映像専用だったからなんですね。

放送はカラーであっても、受信機が白黒だと、白黒にしか映りません。

なので、カラーの放送のときは、わざわざテロップで、「この番組はカラー放送です」と注意書きが出ていたほどです。

カラー放送が爆発的に増えたのは、東京オリンピックの4年後、1968年です。

 

1950年代後半から高度経済成長期にはいり、

1966年ころからは、「いざなぎ景気」という戦後最大の長期景気に入ります。

この時期の特徴は、鉄鋼や電気製品の輸出が活発となったことがあります。

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「カラーテレビ」の発売と2つの大きな出来事

 

1968年に、ソニーから「トリニトロンカラーテレビ」が発売され、パナソニック、サンヨーからもカラーテレビが発売されます。

カラーテレビが買いやすくなったのは1968年だったわけです。

  • カラーテレビ
  • マイカー
  • クーラー

が3Cブームとなりました。

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この年、1968年は、テレビ業界の仕組みにかかわるような事件が起きます。

このころ、世界情勢は、ベトナム戦争の時代でした。

すぐに終了すると思われていたベトナム戦争ですが、ベトナム人のゲリラ攻勢に手こずり、長期化していきます。

 

一方、日本では、成田空港建設地問題が起きていました。

建設地が成田市の三里塚というところになるのですが、そこは農業に携わっている方々が多くいたのです。

建設反対で、空港側と地元の農家の方と衝突が起きていました。三里塚闘争と言われています。

 

テレビはベトナム戦争と、三里塚闘争を報道していたわけですが、その二つの出来事の報道のあり方をめぐって、

TBSでは報道を担当したディレクターやカメラマンが現場からはずされて、異動させられるということがありました。

実際に報道をするために現場にたって、何が起こっているのかを目にし、

事実を伝えようとしたスタッフたちの想いと、局側の意向にズレがあったわけです。

 

それまで、一部の番組やドラマは、制作会社が制作しているものもありましたが、ほとんどの番組は、局のなかで制作されていました。

今も、テレビ番組はテレビ局が制作していると思っていらっしゃる方は多いと思いますが、

実は、テレビ番組は、制作会社が作っていたり、制作会社の人たちが関わって作られることがほとんどです。

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テレビ局の局員はプロデューサーとして関わりますが、

現場でロケをしたり取材したり、と制作作業にあたるのは、局員ではないことがほとんどなのです。

その始まりは、この闘争がきっかけといわれています。

 

この、異動させられたスタッフの方たちが、局を出て、制作会社を立ち上げることになったのは、1970年のことです。

自分の想いをそのまま込めることができる、

局の意向ではなく、自分たちの想いで企画し、制作することができるというスタイルが生まれることになりました。

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テレビの歴史に残る大きな番組が生まれた60年代後半

 

1968年は、テレビの歴史に残る、大きな番組が生まれます。

  • 「3時のあなた」
  • 「コント55号の世界は笑う」
  • 「夜のヒットパレード」
  • 「巨人の星」

萩本欽一さんと坂上二郎さんの2人組、コント55号は、1968年ころから映画にテレビに抜擢されるようになります。

 

コント55号の笑いは、

漫才や劇のような台本があって、カメラが芸人を追いかけるものではなく、カメラが追いつけないほど、2人が走りまわるもので、今まで視聴者が見たことのないパワフルで若々しいコントでした。

 

余談ですが、先日、コント55号の結成50周年記念番組がありました。

そのなかで、同じコントは2度やらなかったと萩本さんが仰っていました。

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当時は、カメラが重いこと、VTRの機材も大きいことなどで、機動性がなかった時代ですから、

主導権はカメラにありました。

何度もリハーサルをして、カメラテストをして、本番に備えており、アクシデントはあってはならないものでした。

収録のシステムが軽くなったこと、カラーテレビが普及したことで60年代は大きく変容しましたが、

69年には、テレビの歴史に残る化け物番組が始まり、70年代へと突入していきます。

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テレビ番組の歴史を振り返ってみて

 

テレビが作られて普及するまでには実は結構時間がかかったんですね。

パソコンでも同じことが言えると思います。

発売当時はとんでもない価格でも、それが必ず一家に一台、さらに言えば一人一台になる時代がやってきます。

 

今後テレビ、パソコン、とはまた違った表現媒体端末が普及してくる可能性もあるでしょうし、それによって、テレビ番組のあり方、エンターテイメントのあり方もまた急速に変わってくると思います。

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テレビ制作歴25年。テレビの業界の内側と、テレビ番組の裏側をわかりやすく発信していきます。




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