テレビ業界の裏話

テレビ制作をしたい!文系理系どちらがいい?どこに進学する?

高校生の方から質問をいただきました。

「将来はテレビ番組制作の仕事に就きたいと考えています。学校では文理どちらかを選ぶか岐路に立っていますが、どちらがいいのでしょうか?

このような質問をされる方の心理は、薄々と文系の方がいいだろうと気づいているのですが、今の時点では理系に興味があって、理系でもテレビ制作マンになれる、という回答を探しているように思えます。

 

実情からいいますと、理系出身のテレビ制作者はいます。

でも、文系よりも少ないです。

 

今、高校1年生ならば就職するのは7年後です。

そのころには、求められている人物像も採用の基準も、そもそもテレビ業界も変わっていますから、採用モデルも今と変わっている可能性が大いにあります。

 

では、これから高校生の皆さんは進路をどう考えていけばいいのでしょうか。

2つの考え方があると思います。

一つは、「将来」に視点をおいてみること。

もう一つが、「今」に視点をおいてみることです。

 

「将来」に視点をおく

 

「将来」は、「テレビ番組制作者になる」こと。

ただ、ここをもう少し具体的にしてみましょう。

例えば…

  • ”報道番組に携わって、現地からレポートができる記者ディレクターになりたい”
  • ”世界の果てまでイッテQ!のような、海外ロケのできるバラエティ番組のディレクターになりたい”
  • ”世界的アイドルを発掘する、プロデューサーになりたい”
  • ”自然現象や、動物を撮影するカメラマンになりたい”

テレビ制作者といっても、どんな番組でどんな役割を担いたいののか、でバリエーションが広がります。

自分が将来、テレビ番組でどんな姿でどんな仕事をしていたいのか、イメージしてみましょう。

自分が、どんな場所で、どんな人と一緒にいるのか、イラストで描いてみてもかまいません。

 

それをゴールにして、「今」の自分から、その「ゴール」(将来)に向けて、何をするべきか計画を立てていくのです。

目標が具体的であればあるほど、どんな技能が必要なのか、どんな能力を鍛えるといいのか、イメージできます。

 

「テレビの制作がしたい」といっても、記者ディレクターと、バラエティ番組ディレクターと、プロデューサーと、カメラマンでは、技能や能力が違うのが分かるでしょう。

 

ディレクターやプロデューサーなら、人とのコミュニケーション能力は必須ですが、もし、自然相手のカメラマンになりたいなら、人よりも自然現象が分かるほうが大事かもしれませんし、

文系のスキルよりも、カメラは機材ですから、機械やメカに強いほうが有利です。

だから、ディレクターやプロデューサーなら文系を選ぶのがいいでしょうし、カメラマンなら理系のほうが有利かもしれません。

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「今」に視点をおく

 

将来を細かく設定せずに、ゴール地点を、「とにかく、テレビに関わる仕事をする」と設定しておいて、スタート地点である「今」と目先の選択肢を選びます。

今、何に関心があるのか、得意なのは何か、どんな分野に没頭できるのか。

それを踏まえて理系に進んだとしても、テレビに関わる仕事に就くことができます。

 

理系的な番組は、数は少ないのですが、確実にあります。

例えば、NHKの教育番組では、子供や学生向けに、教科を教える番組があります。

生命や宇宙や科学や病気についての番組があります。

新しい技術の発明や、医学の発見では、その解説をするにあたって、専門知識がある人を求められますし、理数を学んできた人ならではのネットワークを辿って、そうした人材を見つけることがたやすくできるかもしれません。

 

理系の学びをしてきた人、かつ、テレビ制作をしたい、という人は、理系の学びを武器にして、自分しかできない番組制作ができる、という可能性があります。

あるいは、理系のこの分野なら、この人に聞いたらなんとかなる、と代替えのきかないディレクターになれる可能性があります。

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テレビ制作者は、文系出身が多いのは何故?

 

今の状況ですが、テレビ制作会社のスタッフは、文系学生出身が多いです。

 

ほとんどの人は、就活をするころになって、「はて、私はどんな仕事をしたいんだろう?」と、本気で考えます。

そこでテレビ番組制作ってどうなんだろう?って思いついたとします。

学校のキャリアセンターで相談したり、OB・OGをあたってみたりして、情報を集めていくと、メディア関係のネットワークというのが広がっていきます。

そのなかから、自分と会社とのライン(縁)が見つかって、それを太く育てていって、最終的に所属していく、という方が多いのですが、文系の場合はテレビ制作会社と大学にネットワークがすでにあったりします。

ほしい情報が得られやすい、ネットワークがつくりやすいのです。

新人として入社する自分の後輩は、自分と似たような思考だったり、応援したいと思える人に来てほしいものです。

自分が想像できる考えや行動ができる人を選ぶ傾向があります。

 

方や、理系は、大学そのものに、テレビ制作したい人にどんな情報を与えればいいかわからない、ということがあります。そもそも前例が少ないのです。

理系の大学とテレビ番組制作会社のネットワークがあまりなく、テレビ番組制作に関わりたいのに、その情報が手に入りづらい、ということがあります。

 

ただ、理系であっても、映像技術に関することや、映像と何かを融合させることを研究している人は、これから可能性は広がると思います。

テレビは4K8Kになっていきますし、今までの撮影技術では撮影できなかったものがまだまだあります。

テレビという枠にとどまらず、映像を使って、どんな表現をしたいのか、を考えていくと、理系の学びや技術やネットワークを活かすことができるでしょう。

 

高校の時点で、文系なのか理系なのかを選んだとしても、その先に「テレビ制作者になる」という目標を常に視野に入れていれば、そこにたどり着くことはできるのです。

没頭できる分野があれば、そこにはまってみることで、テレビ制作という目標よりも、もっと価値のある目標を見つけられるかもしれませんね。

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テレビ制作歴25年。テレビの業界の内側と、テレビ番組の裏側をわかりやすく発信していきます。


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