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テレビ番組を作る時に知っておきたい登録商標について

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弊社ライズプランニングはテレビ局出向型の番組制作会社です。

主に情報・報道番組の制作に携わっていますが、テレビ番組を作る上で知っておきたいことがあります。

それは、私たちが日常の生活の中で普通に使っている「物」の名前や「言葉」が実はどこかの企業などが商標もっている名称である可能性がある、ということです。

その名称を使うことで「宣伝」になってしまったり、

逆に事件や事故のニュースで名称を使った際、実際にはその商品でなかったときに「商標権の価値を低下させた!」とトラブルになることもあります。

企業などが物の名前や言葉に対して持っている権利を商標権と言います。

今回はこの商標権について、テレビ番組制作を行うために知っておきたい知識をまとめて見たいと思います。

商標登録とは

商標とは、事業者が自社で取り扱う商品・サービスを他人(他社)のものと区別するために使用するネーミングやマーク(識別標識)のことです。

消費者は、

  • このマークが付いている食べ物は美味しい!
  • この名前の洗剤なら安心して使える!
  • この企業がやっているサービスなら大丈夫だ!

というように、商標を判断基準の一つとして商品を購入したりサービスを利用したりしていますよね。

つまり、商標にはブランドイメージが伴うわけです。

この商標を守るためものが商標権で、

特許庁へ出願し登録をすることで、他人に模倣されたり勝手に使用されたりしないように守っていくことができます。

逆を言えば、テレビ制作の中では、こういった登録商標は基本的に使わないようにした方が良いのです。

一般名称にしたり、言い換えて使用するなどして工夫します。

特定の商品やサービスを指し示すことがないように、気を使って番組を作っていく必要があります。

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登録商標の具体例

それでは実際に登録商標にはどのようなものがあるのか、よく間違えやすいものを一覧にしてみました。

登録商標(企業名)言い換え例、一般名称
ウォシュレット(TOTO)洗浄便座、シャワー式トイレなど
エレクトーン(ヤマハ)電子オルガン
カップヌードル(日清食品)カップラーメン、カップ麺
サランラップ(旭化成)ラップ
ジップロック(SCジョンソン、旭化成)食品保存用袋
タッパー(タッパーウェア)フタ付き容器、密閉保存容器
弾丸ツアー(JTB)強行日程ツアー
断捨離(山下英子/提案者:やましたひでこさん)片付け、ごみ捨て、整理整頓など
セロテープ(ニチバン)セロハンテープ
宅急便(ヤマト運輸)宅配便
テトラポッド(不動テトラ)消波ブロック、波消しブロック
バンドエイド(ジョンソン・エンド・ジョンソン)ばんそうこう
万歩計(山佐時計計器)歩数計
UFO キャッチャー(セガ)クレーンゲーム
登録商標の言い換え具体例

こうして見てみると、普段何気なく使っている言葉も以外と登録商標…ということが結構ありますよね。

ちなみに「宅急便」という言葉はヤマト運輸の登録商標なので、ヤマト運輸がOKを出さなかったら「魔女の宅急便」は「魔女の宅配便」になっていた可能性がある、という話があります。

えいぞーさん

魔女の宅配便…なんとなくキャッチーじゃなくなるというか、やっぱり宅急便の方が良い気がしますね…!

ヤマト運輸の創業100周年記念サイトの「100年のあゆみ」では下記のような記載も見られます。

1989年にヤマト運輸が、徳間書店、日本テレビ放送網と共同提携で製作した映画『魔女の宅急便』(宮崎駿監督)が公開され、映画をご覧になった取扱店さまからも多くの反響が寄せられた

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登録商標ではないけれど気をつけなくてはいけない言葉

登録商標ではないのですが、使用する時に気をつけなくてはいけない言葉があります。

ガムテープ

これは粘着テープ、と言い換えます。

本来のガムテープは工業用で、糊の部分は水で濡らして使うものらしいです。

ビニール袋

「透明な袋」を指してそう表現されることが多いですが、実際には“ビニール製”の物ではないことも多いので、その都度、局ルールでの表現で言い換えが必要な言葉になります。

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テレビ局ごとに言葉の表記ルールがあります

今回は登録商標について解説してみました。

これを知っておくだけでも、番組の制作をしている時に「あ、これは!」と気づけるようになるかもしれません。

また、登録商標だけでなく、さまざまな言葉に、局ごとのルールがあります。

例えば、期間を表す「●カ月」。

「か月」、「ヶ月」「ヵ月」など、表記の仕方は色々あります。

例を挙げると、テレビ朝日の場合は、「カ月」と“大きいカ”を使うことがテロップ表記の決まりになっています。

他にも、英語のカタカナ表記などにルールがあります。

一般的に使われている「マネージャー」も局によっては「マネジャー」とテロップ表記したり、「ネイティブ」を「ネーティブ」、「ハロウィン」と「ハロウィーン」など細かいルールがあるので、番組制作スタッフはその局のルールを覚えて制作をしています。

また、「施設名」と「所在地」が違うケースもよく混乱しがちなので注意が必要です。

取材をした場所を見せる際、その場所のテロップを入れますが、

その際、思い込みで入れてしまい、あとで視聴者から指摘を受けてしまうミスが
時々あります。

「東京ディズニーランド」(千葉・浦安市)のようにわかりやすいものもあれば、あまり知られていないものも多いので、このあたりは注意が必要ですね。

例えば…

  •  「品川駅」、「品川プリンスホテル」 ⇒東京・港区
  •  「新宿髙島屋」、「バスタ新宿」(高速バスターミナル) ⇒東京・渋谷区
  •  「新宿駅」 ⇒東京・新宿区/東京・渋谷区
  •  「目黒駅」 ⇒東京・品川区

など。

番組制作をする上できっと役立つ知識だと思います。

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長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。


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