弊社ライズプランニングはテレビ局出向型の番組制作会社です。
主に情報・報道番組の制作に携わっています。
今回は報道・情報番組を作っているとよくある「街頭インタビュー」について解説してみたいと思います。
街頭インタビューとは?どんな時に使われる?

街頭インタビューとは、実際に街に出かけていって、通りを歩いている人にインタビューをさせていただき、特定のニュースなどについて意見をうかがう映像です。
番組制作の現場では街録(がいろく)と呼ばれることが多いです。
情報・報道番組の場合は日々ニュースを扱っていますので、こういった街頭インタビューに出かける機会は多いです。
新人のうちは撮影クルーに同行して補佐をするような形になるとは思いますが、ADが1人〜2人だけで出かけて行って、カメラを構えて撮影することもあります。
比較的新人のうちから任されることの多い仕事だと言えるでしょう。
ではこういった街頭インタビューはどのようなシーンで必要とされるのでしょうか?
情報・報道番組の場合ですと、たとえば以下のような時です。
- 芸能人の結婚や訃報、逮捕の報道などニュースが出たばかりのタイミングで、驚きのリアクションと共にエピソードや思いを聞き出したいとき。
- 政治や事件などに対し、思ったこと、感じたことを聞き出したいとき。または、番組発の「批判」などにならないように街の声を世間の「代弁」として。
- 円安や値上げに対し、実感したこと、実行している暮らしの知恵などを聞き出したいとき
- 「街の人 100 人に聞いた…」など、街録の内容でランキングを作りたいとき。また、予定されているランキングの“裏付け”としての演出的な声として。
バラエティー番組でも多く見るようになった街頭インタビューですが、情報・報道番組では「世間の声」として扱われることが多いですね。
基本的にはディレクターの頭の中に「こういう素材が欲しい」というイメージがあります。
なので、それを事前に確認し、把握した上で街頭インタビューに出かけるようにします。
この前提ができていないと、「撮れ高十分!」と思って帰ることができません。
何を撮りたいのか、ということは最初に把握しておかなくてはいけないんですね。
もちろん街頭インタビューはやらせではありません。
きちんとリアルな声を届けようとすると、イメージしていたものとは違う答えばかりが返ってくることもあります。
そういう時はディレクターと相談して、どのように方向転換するかを話し合います。
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許可を必ず取る
街頭インタビューを行う時は、街ゆく人に
すみません、〇〇局(テレビ局名)の〇〇という番組なんですが、今インタビューをお願いしていて、こういうテーマなのですが、ご協力いただけませんか?
とお声がけをします。
声をかけた人全員が答えてくれるわけではなく、むしろ快諾してくれる人は少ないです。
ですが、とにかく街頭インタビューは数を撃つことが大切です。
断られ続けてもめげずにどんどん声をかけていくようにしましょう。
ちなみにインタビューに答えてくれやすい人の特徴もまとめています。
1人で歩いている人より、友達や家族、恋人といる人の方がインタビューに答えてくれる確率は高いです。

最初に声をかけた段階では「テレビに映る」と思っていない方もいらっしゃって、カメラを向けた時に「テレビに映るのはちょっと…」と言われる方もいらっしゃいます。
また番組によっては出演承諾書などの書類があることもあり、必ず細かく説明をした上で許可を頂かないと放送をすることはできません。
こういった細かいことはアシスタントディレクターの仕事になります。
トラブルにならないように、説明をきちんとすること、許可をしっかり取ることが大切です。
街頭インタビューでやってはいけないこと

街頭インタビュー中にやってはいけないことがいくつかあります。
- 公園や施設の敷地内に許可なく立ち入って撮影すること。
- 荷物や機材を一般の人たちの邪魔・迷惑になるところに置くこと(スタッフ自身も含む)
- むやみやたらにカメラを向けること
- 撮影することの許諾を得る前に撮影を始めること
公共施設なら撮影しても良いだろう、と思われる方も多いと思うのですが、
公園や施設でも、撮影には許可が必要です。
許可なく撮影を続けていると注意をされたり、最悪の場合、その場所に出入り禁止になってしまうようなこともありますので注意しましょう。
街頭インタビューは新人のうちから行くことになると思います。
断れることも多い中続けるのは気持ち的にも大変な部分がありますが、良い素材が撮れた時は楽しいものです。

