これからテレビ業界を目指している人たちには「テレビ業界はブラックなんでしょうか?」という質問をよくされます。
テレビの仕事は帰れない仕事だというのはよく言われたことですよね。
しかし最近では働き方改革がかなり進んでおり、業界の働き方が随分改善されてきました。
特にADさんの働き方はここ最近でかなり変わったと思います。
しかし、働く時間が短くなったから仕事量が減った、ということではありません。
もちろんテレビの放送時間が短くなったわけではありませんし。
ではいったいどのようにして働き方改革が進められているのでしょうか。
会社で労働時間が厳しく決まっている
特にテレビ局内では働き方改革の動きがかなりしっかりとしており、労働時間をきちんと守ってもらうということが当たり前になりつつあります。
テレビ局も大きな会社ですので、働き方改革に沿った労働時間にならないと指摘が入ってしまうのです。
最近では番組制作会社もそういった働き方改革の動きが出てきているところが多くあります。
ただこれは会社の大きさに大きく左右される部分でもあり、小さな制作会社などではまだ働き方改革が思うように勧められていないというところもあるみたいです。
どのような会社で働くかということによって労働環境には違いが出てきそうです。
働き方改革がしっかりと推進されている現場では、残業をする場合は必ず残業の申請が必要になりましたし、残業代も出るようになりました。
昔からテレビ業界を知っている人からすると考えられないような働き方になってきていると思います。
昔は年末年始くらいしか休みがなかったというような制作会社も多かったですからね。
弊社ライズプランニングでもテレビ局の中で番組制作に従事してくださっているスタッフさんがたくさんいますが、局内に残っていると「早く帰ってね」「ちゃんと休んでね」とよく行ってもらえるという話を聞きます。
もちろんオンエア前などで編集をしなくてはいけない場合は徹夜で帰れないということもあります。
ただそれは毎日というわけではなく、交代だったりきちんとシフトが組まれている中で行われていることです。
もちろん休みもちゃんとあります。
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働きたくても働けない
ただ働き方改革が全てにおいてポジティブな影響を及ぼしているのかというとそうでもないように感じます。
仕事が残っていても時間になったら帰らなくてはいけなくなってしまったわけですから、今までいくらでも時間を使って仕事ができていたのに対し決められた時間内で仕上げなくてはいけなくなったというのは、それだけ仕事の能率を求められるということでもあるわけです。
しっかりとスケジュールを立てて、やらなくてはいけない仕事を終わらすことができるような管理をしていかなくてはいけなくなりました。
新人であるADの時代からそう言った管理能力が求められるようになったわけです。
時間だからといって帰らなくてはいけなくなった場合はその仕事を他の誰かに任せなくてはいけなくなります。
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ディレクターの負担は増えてきた
さてこうやって働き方改革が推進され、仕事が終わらなくても帰らなくてはいけなくなった結果、それらの仕事をフォローするのはディレクターになりました。
なるべくADの人員を増やして働き方改革に対応していこうという流れはあるのですが、そこまですぐに対応できていないのが現状で、番組制作の責任者であるディレクターがフォローをしていくような形になっています。
ディレクターはディレクター業務だけをやっていれば良いというわけではなく、ADの仕事も兼務して動いているようなことが多くなりました。
特に地方局なんかは顕著で、ディレクターが自らカメラを回したり自分がリポーターとして出演したり、台本を自分で書いたりなんてこともよくあります。
これからのディレクターはますますマルチに仕事ができる人が求められるでしょう。
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これから求められるAD
さてそれではこれから求められるADはどのようなADなのでしょうか?
働き方改革によってATが仕事をできる時間というのは少なくなってしまいました。
もちろん労働環境の改善というのは良いことです。
しかし働きたくても働けない環境の中で、当然ながら技術力を向上していくのも難しくなります。
触れる時間が短くなるということはそれだけスキルアップの機会も少なくなってしまうということです。
だからこそ仕事をしている中で効率を常に考えなくてはいけません。
今までは3年から5年ほどADとして経験を積んでいればディレクターになれる可能性が高かったのですが、もしかしたらこれからこの期間はどんどん伸びていくかもしれません。
そんな中でディレクターを目指すのであれば、
- 自分がディレクターだったら何をして欲しいかということを考えてADとして動ける人
- どのような優先順位をつけて仕事をすれば効率よく仕事ができるかということを考えられる人
- 楽しんで学びながら仕事をしていくことができる人
などが求められると思います。
労働環境が改善されたからこそ逆に頑張らなくてはいけなくなってきた部分もあるのではないでしょうか。
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