弊社ライズアドバートはテレビCMを中心とした広告代理店ですが、初めてテレビCMを放送する、という企業さまからのご依頼がとても多いです。
初めてテレビCMをする場合は、まずテレビCMとして放送するCM素材を制作するところから始めなければいけません。
その時に決めることの一つとしてナレーターを誰にするか、という重要な項目があります。
今回はナレーターを選ぶ時の選び方や注意点について解説していきたいと思います。
ナレーター発注の流れ
基本的テレビCMを制作する場合はCM制作会社に映像制作を依頼する形になります。
CM制作会社からナレーター事務所へ発注をかけるので、クライアント企業さまから直接ナレーター事務所へ連絡をする、ということはありません。
CM制作費の中にナレーター発注費やナレーション収録のためのスタジオ代、映像に音をつけるための編集費用なども含まれています。
ただクライアント企業さまの方で、「こういうイメージのナレーターさんがいい」というのが少なからずあると思いますので、
最初に事務所さんから何人かピックアップをしてもらい、さらに制作の方で精査して、何人か候補を出し、そこからクライアント企業さまの方でナレーターを選んでいただくことが多いです。
もちろんそれらのキャスティングも込みで制作に全て任せる、ということも可能です。
映像制作をするスタッフは何年何十年とその仕事に関わってきている人ですので、CM制作も慣れています。
明確にCMをする意味やターゲット層が伝えられているのであれば、キャスティングはプロに任せるというのもいいと思います。
最初に確認しておく条件
ナレーターを発注するに当たって、最初に確認しておくべき条件があります。
- 期間
- 媒体
- 競合
です。
それぞれについて解説します。
期間
ナレーションをつけたCMをどのくらいの期間使うか、ということを先に確認します。
1ヶ月や1年間などの縛りがあり、その期間を過ぎてまたCMを放送したい、となった時は追加で費用を支払わなければなりません。
今後もそのCM素材を半永久的に使っていきたい、ということでしたら、期間を「フリー」とする必要があります。
最初にこの条件を入れることで、「期間フリーで起用できるナレーター」をピックアップしてナレーター事務所が候補出しをしてくれます。
媒体
媒体も先にナレーター事務所に伝えておくべきものです。
テレビCMにだけ使うなら「テレビCM」で良いのですが、他にもWebCMや必要があればその都度CM素材を使う予定があるのであれば、こちらも媒体を「フリー」としておく必要があります。
最近はテレビCM用に制作した映像素材を公式サイトで配信したり、YouTubeなどの動画配信プラットフォームでCMとして配信することが増えています。
そのため使用媒体もフリーとすることが多いです。
競合
企業の競合についてもお知らせしておく必要があります。
これは競合他社がテレビCMなどをする時に同じナレーターを起用したりしてバッティングしてしまうのを防ぐためです。
競合他社なのに同じ人を起用してしまったりすると双方にとって悪影響になってしまいかねませんからね。
関連記事:テレビCMを制作してWEBでも配信したい時に気をつけたい権利の話
有名なナレーターを起用する場合
有名なナレーターさんを起用する場合は、ナレーターのキャスティング費用だけで100万円を超えることもあります。
それほど「あ!これ聞いたことある声だ!」と思ってもらえるようなキャスティングをするにはお金がかかるんですね。
また有名なナレーターさんに関しては上記で説明したような期間や媒体をフリーにする、という条件をつけることができない場合がほとんどです。
やはり人気のあるナレーターさんはそれだけ制約も厳しくなってしまうのです。
これはもちろんナレーターだけでなくCM出演者にも同じことが言えます。
ターゲットに合わせてナレーターを選ぶ
ターゲット層に合わせたナレーターの選び方をするようにします。
女性が働く職場を紹介するCMならやはり女性の落ち着いた声のナレーターさんが良いでしょうし、
安心感や信頼感を与えたいCMの場合は男性の重低音の方が雰囲気が出ます。
ナレーターが男性か女性か、というのは大きくCMの印象を変える部分でもあるので、ターゲットに求められるものが何なのか、ということを細かく分析して考えて行った方が良いでしょう。
関連記事:企業がCM撮影をする時に知っておくと良い専門用語と知識
ナレーション収録は一番最後の作業
ちなみにナレーションを収録する「MA(エムエー)」と呼ばれる作業は一番最後の工程になります。
映像を撮影して編集して、それが出来上がったところに、BGMや効果音と一緒にナレーションをつけていきます。
このMAの作業に関してはクライアント企業さまにも立ち会っていただけますので、その場で「もっとこういう雰囲気で」という指示を出すことも可能です。
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