最近テレビでもよく取り上げられるようになってきて、クラウドファンディングという言葉もかなり浸透してきたのではないかと思います。
クラウドファンディングとは個人や団体が叶えたい願いのためにインターネット上で出資を募るサービスで
群衆という意味を表す英語の「crowd」と、資金調達という意味の「funding」を組み合わせた造語です。
日本では
- CAMPFIRE
- Makuake
- Readyfor
などといったクラウドファンディングサービスが有名でしょうか。
簡単に言うとまだ実現できていない夢を語り、そこに共感してくれた人が出資をする、というサービスで、
夢を達成した暁には、お礼として出資者になんらかのお礼をお返しする、という仕組みになっています。
(詳しくは各公式サイトをご覧ください)
私はこのクラウドファンディングサービスは、とても宣伝のやり方を学ぶ場になるなと思っています。
というのも、各クラウドファンディングサイトを覗いてみると、いろんなプロジェクトが企画発案されていますが、
やはりプロジェクトごとでかなりの資金が集まっているものとそうでないものと、差が生まれているんですね。
そして資金が集まっているプロジェクトは数千万単位で資金が集まっているものもあります。
もちろんそこに「お礼」として用意してある何かがあるでしょうから、
調達した資金をまるまる何かに使えるというわけではないと思いますが、これはすごいことですよね。
そこで今回は、クラウドファンディングサイト上にある資金が集まっているプロジェクトから学べる宣伝のやり方と、
それをどうにかテレビCMに活かせないか、ということについて広告代理店の目線でお話してみたいと思います。
イメージがつきやすい画像
クラウドファンディングで資金がよく集まっている、つまり宣伝のやり方がうまいなと思うプロジェクトは
アイキャッチにとてもイメージがつきやすい画像を使っているな、と思います。
一枚の画像で何を伝えたいのか、ということがきちんと入っていたり、
イメージが湧きやすいような親しみやすい写真をセレクトしているな、と感じるのです。
これはテレビCMでもとても大切なことで、
CMというのは基本的に15秒か30秒しか尺がありませんから、とても短い時間で何かを伝えなくてはいけないんですね。
しかし、テレビCMを見ていると「これは何のCMだろう?」ということが最後までよくわからないCMというのを少なからず見かけると思います。
伝えたいことがはっきりしていないCMというのは人の印象に残っていくことはできません。
一枚の画像でも伝えられるものは実はたくさんあるものです。
それに比べたらテレビCMは15秒も尺があるのですから、
イメージはもっとたくさん、鮮明に伝えることができると思うのです。
だからこそ、CMを作る前にに「何を伝えたいのか」ということを明確に用意しておくことが大切です。
関連記事:CMを作る時に整理しておくべき事
そこにどんな想いがあるのかわかる
宣伝のやり方がうまいクラウドファンディングの企画は、その企画がどんな想いで立ち上がったのか、ということをとても明確にしています。
例えば「おばあちゃんがいつもお家に一人になってしまってかわいそうだから、暇なおばあちゃんと、高齢者と関わりたい若者をマッチングさせよう」といったプロジェクトがあったとします。
クラウドファンディング上では「高齢者と若者のマッチング」という企画になると思いますが、
そこには「自分のおばあちゃんがいつもお家に一人でいるのがかわいそう」という物語が存在しますよね。
その企画に出資する人はきっと、その企画者のおばあちゃんの物語を通じて、自分の家族に想いを馳せるはずです。
つまり企画の想いが明確化されていることによって、支援してくれる人はよりその想いを自分の生活の中で考えやすくなるのです。
これはとても今の日本の社会で有効な宣伝のやり方だと思っています。
生産者の顔が見える野菜、みたいなのもスーパーで売られていますよね。
誰がどんな気持ちでそれを作って販売しているのか、それが見えるものの方が、消費者は購入しよう、という気持ちになりやすいんです。
だとしたら企業CMなんかも、綺麗で有名なタレントさんを起用するより、本当の社員さんを起用した方がいいかもしれない。
実際に働いているところを映像として伝えるのが視聴者には響くかもしれない。
本当に大切なのは「綺麗」なことではなく、「リアル」なのではないかな、と思っています。
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変化や進化
例えばクラウドファンディングの企画の中には
「目標額いくらまで達成したらさらにこういうお礼が増えます」といったように、
支援額が増えれば増えるほど企画の内容が進化していくものというのがあります。
これも、支援する人が楽しいと思い、さらに支援しようと思う仕組みだと思うんです。
この宣伝のやり方も、CMで考えてみたらどうでしょう?
初めから全国放送でCMを放映するのではなく、地域を限定して、予算を少なめにしてCMを始めてみる。
そこから視聴者の反響に合わせて内容も変えてみる。
効果が上がってきたらどんどん地域を拡大していって、最終的に全国放送にしてみる。
実はこういった段階を踏んだCMの放送のやり方というのは大手企業でもやっていることです。
最初からたくさんの予算を割いてCMをするのではなく、こういった段階を踏んだCMのやり方というのがあるんですね。
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もちろんこれからクラウドファンディングをやろうと思っていて、それと並行した宣伝をやりたい、といったご要望も大歓迎です。
ぜひ宣伝広告ツールを実現したい未来のためにうまく活用してみてください。
では今日はこのあたりで。