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CMを15秒放送する値段は?料金の考え方を広告代理店が解説

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「テレビCMで15秒の放送を1回するのにいくらくらいかかるのか?」というご質問をよくいただきます。

15秒のCMの値段というのはいろいろな要素によって決まるもので、それが結構複雑なんですよね。なかなか普段CM業界に携わっていない企業様からすると、理解するのも難しいところがあると思います。

 

今回は15秒CMの1本あたりの値段がどうやって決まるのか、ということについて広告代理店である弊社ライズアドバートが解説していきたいと思います。

 

基本的には15秒1本からCMはできない

 

テレビCMは大きく分けると

  • 特定の番組のスポンサーとなるタイムCM
  • 時間帯をある程度指定して、その中でランダムにCMを放送するスポットCM

の2種類になります。

タイムCMは30秒の枠しかないので、15秒のCMを放送するならスポットCMということなります。

またタイムCMの場合は基本的に2クール(6ヶ月)〜の契約になるので、そう言った意味でも初めてテレビCMを放送する場合や、予算をそこまでとれない、という場合はスポットCMを選択することになるんですね。

 

スポットCMはある程度効果を測るために、テレビ局ごとに最低出稿金額のような目安があり、

地方局だと数十万円、東京キー局だと500万円が目安となります。

この最低出稿金額で放送できる15秒CMは10〜15本前後だと考えていただければ良いと思います。

 

地方局であれば30万円程度からテレビCMを始める企業様もいらっしゃるので、一般的にイメージされているテレビCMの料金からすると、意外に安いと思われる方が多いのではないでしょうか。

関連記事:テレビCMの役割、なぜ企業はCMを放送するのか?

 

15秒のCMの値段はどんな条件で決まる?

 

では15秒のCMの値段は具体的にどのような条件によって決まっていくのか、を解説していきたいと思います。

テレビ局(≒視聴可能人口)

 

まず、どのテレビ局でテレビCMを放送するのか、によってCMの値段の単位が大きく変わります。

例えば鹿児島県のテレビ局でテレビCMを放送するのと、東京キー局のテレビ局でテレビCMをするのだと意味が全く違うということがわかるかと思います。

鹿児島県のテレビ局でテレビCMをしたら鹿児島県でしか放送されません。人口で言うと約160万人です。

それに対して東京キー局の場合は広域圏であり、関東全域にテレビCMが放送されます。

関東の人口は約4300万人。

実に日本の人口の約3分の1をカバーすることができるということがわかります。

 

そのCMをどれくらいの人口が見ることができるか(視聴可能人口)に比例してCMの値段が変わってきます。

当然鹿児島で放送するのに対して、東京キー局で放送するのが一番値段が高くなる、ということです。

スポットCMで放送する場合は関東圏で放送するのが一番高くなります。

関連記事:テレビCMの見積もりを見る時に知っておきたい業界知識

パーコスト(視聴率1%あたりの値段)

 

テレビCMの値段を考える時の単位となるのがGRPと呼ばれるものです。

視聴率1パーセントのことをGRPと呼び、視聴率1パーセント(1GRP)あたりの値段がパーコストと呼ばれるCMの値段の基本単位です。

先ほど説明した通り、視聴率1%あたりの意味がテレビ局によって全く異なります。

鹿児島県の視聴率1%は1.6万人ですが、東京キー局での視聴率1%は43万人だからです。

 

「15秒のテレビCMをいくら」という形で値付けしていない理由がここにあります。

このような値付けの仕方をしてしまうと、視聴率20%の番組の中で流れるテレビCMと視聴率1%の番組の中で流れるテレビCMが同じ値段になってしまうんですね。

そのためにパーコストという考え方が広く導入されています。

パーコストが1万円のテレビ局であれば、視聴率20%の中の15秒CMは20万円、視聴率1%の中の15秒CMは1万円という形になるわけです。

 

実際には最低出稿金額がありますから、100万円分購入したら合計で100GRPになるように調整して線引き(CMを流す場所を決めること)が行われるということです。

放送時期

 

テレビ局ごとにパーコストは異なりますが、放送する時期によってもこのパーコストは多少変動します。

これは引っ越し屋さんが引っ越し時期になると高くなるのと同じ考え方で、テレビにも繁忙期があるからです。

GW前や夏休み前などはテレビCMが多くなる印象で、逆に年末年始なんかは企業そのものがおやすみなので意外にCM枠が空いており、比較的安く放送をすることができます。

また最近では新型コロナウイルスの流行があり、外出自粛が行われていたような時期はかなり空きがありましたね。そういった社会情勢にも左右されます。

関連記事:企業がテレビCMをする時、放送時期はいつがいい?

 

独立局は15秒1本いくら、と決めているところも

 

ちなみにTOKYO MXなどの独立局はCM15秒を1本いくら、と決めていたりもします。

全てのテレビ局が同じルールのもとで動いているわけではなく、系列局であっても別会社という扱いにはなるので、細かい部分はテレビ局ごとにことなります。

パーコストの考え方が広く一般的ではありますが、全てのテレビ局が同じ指標ではないので、それらは広告代理店に聞いてみて、相談をしながら局決めを行った方が良いでしょう。

関連記事:独立局でテレビCMをやるメリットを広告代理店が解説!

 

15秒CMを1本からできるSAS

 

さて、ここまでテレビCMを1本から放送することは基本的にはできない、とお伝えしてきましたが、近年始まったサービスでSAS(スマート アド セールス)というものがあります。

こちらはまだまだ始まったばかりのサービスなので、購入することができる枠があるのが限られた局だけにはなってしまうのですが、15秒のスポットCM枠を1本から購入することができるサービスです。

これからさらに参加局は増えてくると思います。

正直1回きりで効果を出すのは難しいですが、とにかく放送実績を作りたいなどのご要望がある場合は良い方法かと思います。

こちらもぜひご検討ください。

関連記事:SASとは?テレビCMを1本から放送!どんな時におすすめ?

ABOUT ME
長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。

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