テレビやラジオのディレクターさんの中にはメインの仕事の他に単発のアルバイトなど
隙間の時間を使って別の仕事もしているという人がいます。
今回は、テレビの技術を持った人たちが隙間の時間を使ってどんなアルバイトをしているのかについてです。
また、今は別のアルバイトを全くやっていないという人も自分なら何か副業的なものができるのか、など考えるきっかけになればと思います。
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テレビのディレクターの働き方
まずテレビのディレクターさん達がどんな働き方をしているかですが、これが実はとても様々なんじゃないかと思います。
- 情報番組のディレクター
- 報道のディレクター
- バラエティなど完パケ番組を作っているディレクター
- 特別番組のディレクター
など。
番組の数だけディレクターがいると思えば現場もたくさんありますし、
その働き方、働く時間帯もいろいろです。
例えば情報番組はデイリーで毎日やっている番組の場合でも
毎日担当している人もいれば、曜日担当といって毎週月曜日の担当でそれ以外は担当外というディレクターもいます。
深夜に出勤して午前中に帰宅という昼夜逆転の生活をしている人もいると思います。
またバラエティなどの完パケ制作の場合は、納品に向けて徐々に忙しくなっていくけど
最初のうちはそうでもないというケースの人もいるでしょう。
報道に携わっている人は、何かあればバタバタと忙しくはなりますが、通常は定時で帰っている人も意外に多いのではないでしょうか。
特に最近は働き方改革の影響で、テレビ業界もずいぶんとクリーンなイメージになってきました。
これまでは忙しいのが当たり前という感じだったディレクターさん達の中には、隙間の時間を有効に使えないかと考える人も出てきています。
デイリーの生放送などを担当しているディレクターさんは毎日が本番なので、最も他の仕事ができないと思われがちなのですが、
実はそんな仕事をしているディレクターさんの中にも、上手に隙間の時間を使って他のアルバイトや副業をやっている人がいるのも確かです。
目的は副収入を得たいということもありますが、他の仕事もちょっとやりたい、経験したいという向上心もあるようです。
別のことをやることによる気持ちのリフレッシュができるというメリットもあるでしょう。
確かにそんなディレクターさんたちは楽しそうなんですよね。
では実際にどんなアルバイトがあるのかについて、少し書いてみたいと思います。
ディレクターの単発アルバイト
CMのアルバイト
CMというのは通常CM制作会社が作ります。
基本的にCMは1本だけ作るので単発といえば単発なのですが、スポンサーがらみの仕事なので、
いきなりアルバイトでディレクターさんに頼むというのは、よほどのコネクションが無いと難しいかもしれません。
特に大手企業が作るCMは15秒1本のために数千万の予算を投入することも珍しくないです。
とはいえ、CMの中にはそんな大々的なものではなく、簡単なものもあります。
特に地方のテレビ局では地元の企業や商品を扱った地元でしか見られないCMが多々あります。
地方のCMは電波料も数十万程度からあるので、CM素材制作にもあまりお金をかけないで簡素なものを作ること傾向があります。
スチール写真だけをつなぐCMとかもともとある映像をつないで、ナレーションを入れるなど。
その程度のCMであれば、ディレクターが片手間にできないことは無いわけですね。
ただし、CMコードを入れるとかテープの種類などCM特有の決まりはあるので、その知識は必要ですが。
パブリシティCMのアルバイト
CMの中にはパブリシティといってCMをしてくれた企業に60秒とか90秒のCMをおまけでつけることがあります。
流れるのは通常は一回きりで、それほど手の込んだことはせず
レポーターやアナウンサーが読みあげる読みパブか
スポンサーの広報などが出演して商品を紹介する生パブなど
または短時間で撮影するパブCMなどです。
単発ですし、時間も取らないので(通常数時間程度)このようなCMはディレクターを経験した人なら大体こなせる仕事だと思います。
あるディレクターはデイリーの仕事を持ちながら、ちょうど日にちが合ったのでパブCMのお手伝いをしていました。
通常の報酬意外に収入も増えますし、いつもとは異なるメンバーで、まったく別の仕事場でやるのは、刺激と勉強になりまた楽しいと言っていました。
結婚式のアルバイト
通常結婚式場にはお抱えの映像担当者や、提携している制作会社があることが多いのですが、
昨今は結婚式自体をあげないカップルも多く、以前より結婚式映像制作の仕事が無くなってきているため、単発で頼むというケースも多くなっているようです。
テレビのディレクターの中の、日ごろ実際の映像を組み立てて完パケ物を作っているようなディレクターにとっては、結婚式向けの映像は範疇の仕事だと思います。
実際かなり忙しいディレクターでも日曜日を利用して、結婚式用の映像を作るアルバイトをしたという声を聞きますね。
学習塾のVP制作のアルバイト
学習塾も映像を駆使して、直接来られない生徒さん向けに映像を提供するところが多くなっていると思います。
塾の講師の講座を撮影するのは、それほどカメラが動くわけでもないので、ディレクターにとってはずっとやるにはちょっと飽きる仕事かもしれませんが、
アルバイト的にやるにはそれほど大変な仕事でもないと思います。
学習塾のVPの仕事もアルバイト的にやるには向いている仕事ではないでしょうか。
デジタイズ、かきおこし作業
デジタイズというのは撮影してきた映像を編集できるような形式にするために変換する作業で、
書き起こしというのは映像を文字で表していく作業のことです。
やり方さえ最初に覚えれば難しい作業ではないので、ディレクターのような経験者であれば難なくできる仕事だと思います。
ただ百戦錬磨戦ってきたようなディレクターだと、「つまらない仕事」「なんで自分が」と感じるかもしれません。
これらの単発仕事はいつもあるわけではないのですが、難しくはない分アルバイトに向いている仕事ではないかと思います。
報道フロアのアルバイト
報道フロアには学生さんのアルバイトがいるテレビ局が多くあると思います。
コピーを取って配布したり、連絡係になったりといわゆる雑用なのですが、
生放送の現場なので、ちょっとした研修が必要な現場です。
通常は若い人や学生さんが主ですが、ディレクターのような経験者であればすぐに何をすればよいかがわかるので、アルバイトの一つに考えるのも悪くはないと思います。
特に選挙の時などは通常より多くのアルバイトが必要となりますので、そのような時に経験を生かすのもありでしょう。
ただし、年齢が高いと周りがちょっと気を遣う可能性がありますが、そこは本人の態度次第かと思います。
どの仕事も必要な仕事だと思いますので。
関連記事:マスコミ業界を目指してテレビ局のバイトをしている学生にインタビュー
YouTube動画の制作
テレビのように厳しい規制が今のところはあまりない分、テレビを経験したディレクターであればYouTubeような動画を作るのは、やりがいのある作業だと思います。
むしろ見せ方を知っている分、上手な動画を作れるのではないでしょうか。
誰かの依頼でアルバイトとして作るのもよし
自分自身で配信して、YouTuberとして副収入を目指すとしたら、テレビディレクターほど技術的に向いている人はいないのではないかと思います。
何を配信するかというアイデアが最も重要にはなりますが。
関連記事:テレビのディレクターの転職方法と注意点
ありそうでないのは特番やワンクールだけの仕事
テレビのディレクターなら単発の特番(特別番組)やワンクールだけの仕事もあるのではないかと思いますが、
これが一番ありそうで難しいかもしれません。
というのも最初からワンクールだけと決まっている番組も少ないですし、
たとえあってもワンクールはどっぷりと専念するわけですから本来の仕事に影響が出る可能性が大きいんですよね。
特番も、番組は一回だけでも準備などを含めるとかなりの日にちを要しますから、こちらも隙間の時間ではなかなか難しくなります。
ただし、フルに仕事を入れるのは疲れるし嫌、仕事があるときだけのんびりやりたいというスタンスであれば、このように特番や、ワンクールだけやるというのもありかもしれません。
関連記事:フリーランスのディレクターやテレビスタッフのお給料について知っておきたいこと
いずれにしてもちょこちょことしたアルバイト的な仕事というのは意外にあるものです。
時にはいつもと違う環境で別の仕事をしてみる、というのも面白いのではないでしょうか。
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