テレビ業界の裏話

フリーランスのディレクターやテレビスタッフのお給料について知っておきたいこと

弊社ライズプランニングはテレビ番組制作の会社です。

主に、報道番組や情報番組を手掛けています。

 

同じ仕事を2年3年と続けていると、別のジャンルの番組をやってみたい!テレビ以外の映像制作をやってみたい!と選択肢を広げて考える人も出て来ます。

さらに、仕事だけではなく、働き方について考える人も増えてくるんですね。

このまま会社員としてやっていくのか、それとも、フリーランスになるのか、という大きな選択肢。

 

会社員とフリーランスの違いにおいて一番気になるのは、お給料のことだと思います。

 

アシスタントディレクターの時期は、昇給しても自分が思っているほどではなかったり、土日や深夜も働いているのに、給料が少ないと感じたり。

 

それならば、フリーになってどんどん仕事をしてがんがん稼いでやろう!

と、考える人もいます。

そう思ったら、知っておいてほしいこと。それは…

社員は給料制、フリーランスは契約制だということ。

 

月給制と契約制の単価の考え方

 

社員であれば、お給料が月に一回決まった日に振り込まれます。

対して、フリーランスになれば契約制となりますから、1本の制作につきディレクター(あるいはアシスタントディレクターとして、とか、制作進行とか)として〇〇円でお願いします、という内容になります。

 

この金額は「1か月分の作業として」ではなくて「1本分の作業の金額」になりますから、

制作日程が長引くほど、1か月分の単価は安くなってしまいます。

 

「1本100万円でお願いします」と言われたら、

1か月で終了するのであれば1か月100万円が入りますが、

4か月かかると、単純計算で1か月25万円となってしまいます。

 

アシスタントディレクターなら1か月25万円でも会社員でいたころよりも多い!と思うかもしれません。

 

しかし支払われるタイミングや、実際に手元に残る金額は会社員とは大きく異なります。

関連記事:テレビ業界から独立しフリーランスとして仕事をする

 

給料が支払われる時期の違い

 

会社員であれば、毎月決まった日にお給料が振り込まれます。

フリーランスであれば、発注をした制作会社のルールに従って、自分で請求書を出さなければなりません。

 

請求書が届いたら、制作会社が決めた期日に自分が指定した口座に入金されます。

 

多いパターンとしては、オンエア日か納品した日に請求書を出して、その翌月末に支払われるパターン。

これは、「月末締めの翌月末払い」と言われます。

 

つまり…仕事を始めてから入金日までが長いのです。

1本につき1か月制作にかかったとしても、入金されるのは、2か月後になります。

 

制作に4か月かかったら、入金は5か月後です。

 

制作会社によっては分割での支払いに応じてくれるかもしれませんが、その交渉も自分がしなくてはなりません。

 

働いているのにお金が入らないという期間が、短くて2か月、長ければ半年くらいになる可能性があります。

関連記事:未経験でテレビ関係の仕事に転職したい人の仕事の探し方

 

フリーランスの手元に残るお金

 

フリーランスというのは個人事業主ということです。

額面で100万円が入ってくれば、100万円丸々が自分の収入になる…ということではありません。

 

制作会社によっては、源泉徴収税がひかれた金額が振り込まれます。

源泉徴収税は、額面の10.21%。

 

100万円のギャラであれば、10万2100円が徴収された金額でふりこまれます。

なので入金額は89万7900円になります。

 

源泉徴収税は年末調整で差額分が戻ってくる場合がありますが、その申請手続きも自分で行わなければなりません。

 

それだけではありません。

  • 住民税
  • 健康保険料
  • 年金

なども自分で支払わなければなりません。

 

会社員であれば会社がすでに処理したあとの金額が振り込まれているので、それぞれがいくらなのか?というのは、給与明細に書かれています。

給料が安いなあと感じるのも、これらが引かれているからなんですね。

 

フリーランスの場合は契約の時点では、そういった税金や保険料がまだ引かれてない金額でクライアントから依頼がきます。そのあとに諸々の請求がきます。

 

手元に残っている金額を全部使ってしまう生活をしていると、税金や社会保障などの支払いが滞ってしまう、ということが結構あります。

関連記事:テレビ制作のAP(アシスタントプロデューサー)に向いてる人

 

年金について

 

私がADだった頃、フリーランスの先輩の中には、

「国民年金を支払っても自分が年金をもらうころには微々たるものになっているだろう」と考えて年金を払わないでいた人たちがかなりいました。

 

こういう人たちも今60代を迎えて、「払っておけばよかった」とものすごく後悔しています。

 

さて、その年金ですが、どのような働き方をしていても、国民全員が国民年金には加入しなくてはいけません。

つまりフリーランスでも国民年金は払わなくてはいけません。

 

会社員の場合は、国民年金にはみなさん加入していますが、さらに会社で厚生年金に入っている場合が多いです。

(小規模な会社では厚生年金に加入していない会社もあります)

 

会社員であれば、会社が手続きをしてくれますが

会社員からフリーランスになるときに、年金の手続きは自分でしなければなりません。

(これを忘れると年金を滞納することになります)

 

厚生年金は、収入の18.3%、

国民年金は収入に関わらず、16340円を月々支払わねばなりません。

 

会社員の場合18.3%も支払ってるのか!と驚きの数字ですが、実はこれは会社が半分負担をしています。

9.15%が会社、9.15%が本人の負担です。

 

月に25万円の収入なら、本人負担は22875円!

40万円なら、標準報酬月額の区分が41万円となり、37515円!(詳しい計算方法や手当は省略しております。あくまでも参考まで)

 

ちなみに厚生年金はサラリーマン向けの年金なので、フリーランスでは厚生年金に加入することはできません。

もし国民年金だけでは不安だ、と感じるのであれば「国民年金基金」というものに加入することになりますが、

もちろんフリーランスなので会社が半額負担してくれることもないですし、加入手続きも自分でしなくてはいけません。

 

会社員とフリーランス、年金支払い額だけみるとかなりの差があることがわかると思います。

 

フリーランスの方がいい!と思えるかもしれません。

ただし、厚生年金を払えるかどうかで、受取る金額が倍近く違います。

これから年金がどうなっていくかはわかりませんが。

関連記事:アシスタントディレクターとして就職する会社の選び方

 

フリーランスになるのは慎重に

 

公的なもので支払わなければならないものは、すでに引かれているのが会社員で、フリーランスはあとから請求がきます。

その準備をしておく必要があります。

 

お金がない時期にこうした請求がくると、会社員の方が楽だったなあ、と感じるそうです。

 

フリーランスになると一番大きなストレスは、貯金通帳の額がどんどん減っていくことです。

 

制作スケジュールが遅れると、いつ入金されるかわからない不安もあります。

会社員からフリーランスになるときに、最低でも3か月間くらいは無収入でもやっていけるくらいの貯金を用意しておくことをおすすめします。

 

具体的には最低でも50万円くらい。

 

何の知識もなく「そうだ!フリーランスになろう!」と勢いで動いてしまうと、後悔することになりかねません。

関連記事:アシスタントディレクターの仕事のやりがいはどこに感じる?

 

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テレビ制作歴25年。テレビの業界の内側と、テレビ番組の裏側をわかりやすく発信していきます。


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