テレビCMを初めてやる企業さまや、あまりCM経験がない、という企業さまは、ほとんどの場合スポットCMというCMの放送の仕方をします。
これは特定の番組のスポンサーにならずに、ある程度時間帯を指定して、その時間帯の中で番組に関係なくランダムにテレビCMを放送するやり方です。
これに対して、特定の番組のスポンサーとなってテレビCMを放送するタイムCMというやり方があります。
これまでスポットCMの放送をしてきた企業さまからすると、タイムCMは勝手が違うところがかなりあります。
初めてタイムCMでCMを放送する場合、どのようなことに注意しなくてはいけないのか、ということをテレビCMをメインに扱う広告代理店である弊社ライズアドバートが解説したいと思います。
タイムCM出稿期間
スポットCMの場合は出稿期間をかなり自由に選ぶことができます。
ほとんどの企業さまが2週間や1ヶ月などの単発でCMを放送することが多いですが、タイムCMの場合は基本的に番組のスポンサーとなってテレビCMを放送するので、その番組の放送スケジュールに合わせてCMを放送する形になります。
番組の大きな改変は毎年4月と10月で、多くの番組が2クール(6ヶ月)という期間を一つの大きな区切りとして動いています。
ドラマなどの場合だと1クール(3ヶ月)が多いですが、それでもテレビ局全体での番組編成の大きな変更は年に2回なんですね。
ただ最近は空きがあればタイムCMでも1クール(3ヶ月)や1ヶ月といった短い期間でもテレビCMを放送することができるケースも増えてきています。
どうしても人気番組の場合はすでにスポンサー枠が埋まってしまっているということもあるので、「この番組でCMを放送したい」という特定の番組が決まっている場合は、まずは広告代理店に問い合わせてみましょう。
またタイムCMの場合は競合排除の考え方があり、番組にすでに競合他社がスポンサーとして入っている場合は、その番組のスポンサーになることはできないので注意が必要です。
こういった融通の効きづらさが、スポットCMに比べてタイムCMが難しいとされる理由なんですね。
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放送される枠が決まっている
スポットCMとちがって、タイムCMの場合は特定の番組の中でCMが流れるので、その番組のスポンサーになる、と決めたら放送スケジュールを動かすことができません。
曜日や時間帯が既に決まっているので、テレビCM素材の納品も、その放送スケジュールに合わせて行わないと放送に間に合わない、ということにもなりかねないんですね。
スポットCMの場合は、放送開始予定日をあらかじめ決めていたとしても、テレビCM素材の納品が間に合わなければ、最悪後ろにスケジュールをずらすということが可能です。
必ず決められた枠に放送しなくてはいけない、ということではないので、例えば1日から2週間放送しようと思っていたけれど、テープの納品が間に合わなかった、という場合は放送開始を10日など後ろにずらして、そこから2週間にすればいいだけなのです。
タイムCMはそういったことはできないので、余裕を持ってテープの納品をした方が良いでしょう。
テープの納品形式や規格など、テレビ局によって異なりますので、放送するテレビ局が決まったら広告代理店を通じてそこも確認しておきます。
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タイムCMの放送秒数は30秒
テレビCMは、基本的に15秒か30秒の尺が一般的です。
もちろん60秒や120秒といった長尺枠でも放送することができますが、これは少し珍しいCMの部類に入りますね。ほとんどの場合が15秒か30秒のCMになります。
ただ15秒か30秒かを選ぶことができるのはスポットCMで、タイムCMの場合は放送秒数は30秒となっています。
ただ30秒の映像素材がないと絶対にだめ、ということではなく、テレビ局にもよりますが、タイムCMの30秒の枠を15秒ずつにバラして15秒素材のテレビCMを放送する、ということもできる場合もあります。
またCMを2パターン作っておいて、段積みと言われる、15秒のCMを2回続けて放送するやり方などもあり、これらは視聴者の記憶に残りやすくて良いかもしれません。
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提供表示がある
スポットCMと違ってタイムCMは特定の番組のスポンサーとなるので、番組内の「この番組は、ご覧のスポンサーの提供で、お送りします〜」という案内のところで企業の名前が載せられます。
毎週同じ番組の中で提供表示があるのは、番組をいつも見ている視聴者に対して訴求効果が高くなります。
この提供表示をするために、企業さまのロゴデータなどを搬入する必要がありますので、そちらもタイムCMを放送する場合はご準備ください。
スポットCMに比べると制約なども多くてタイムCMは難しい面もありますが、ターゲットが具体的なのであれば、こちらの方が訴求効果が高い場合もあります。
広告代理店と相談しながら、どちらにした方が良いのか、悩んでも良いと思います。
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