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洗剤のCMをするときに注意しなくてはいけない表現

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今回は洗剤のCMについて、主に除菌やその他注意すべき文言を中心に書いてみたいと思います。

 

洗剤を選ぶときにどんなことが気になるのか

 

ひと言に洗剤と言っても洗濯用洗剤からキッチン用洗剤、浴室用洗剤、トイレ用洗剤など用途によりさまざまな商品があり、

洗濯洗剤一つをとっても粉末タイプから液体、ジェルボールタイプなど変化にとんだ商品が現れています。

 

これらは粉末タイプは主な特徴として若干水に溶けにくいが安い、液体洗剤は溶けやすいが若干高い、ジェルボール型になると更に値段は高いが手間が最もかからない、といったようなことがありますが、実際のところ購入する際に人はどんなことが気になるのでしょう。

ある洗濯用洗剤の調査によると選ぶ際何が気になるかという問いに対して

  1. 汚れがよく落ちるかどうか…約6割
  2. 除菌・消臭してくれるか…約3割
  3. 洗剤が残らない・肌に優しいか…約1割
  4. 価格の安さ…約1割
  5. 香りがどうか…1割弱

のような答えが出てきています。

5の香りについては香りは柔軟剤が主となるので洗剤ではあまり気になる項目ではないようです。

洗濯洗剤については価格競争の様相もあり、ドラッグストアーやスーパーには必ずと言ってよいほどセール品の洗剤がありますが、価格の安さより汚れや除菌の意識が高いというのは再認識したほうが良い項目かと思われます。

また漂白したいという人も少なく、かつて漂白剤は今より需要が高かったのですが、それは衣類の素材が汚れが残りやすかったことや、洗剤が今ほど良くなかったことがあります。

汚れが落ちることは望んでも漂白という言葉が表すような必要以上に白くする必要性を感じてないということがあります。

一方で臭いを残したくない、またはアレルギーなどの心配から肌に優しいものという意識は強くなっているようです。

また、買い替えについてですが、約3割程度の人が同じ銘柄を買っていると言います。

残り7割については特に銘柄を決めていないということですから、CMで洗剤を認知してもらうことは少なからず効果が期待できるでしょう。

関連記事:CMを15秒放送する値段は?料金の考え方を広告代理店が解説

 

洗剤の除菌表示について

 

洗濯洗剤では気になる項目の2位に上がっていましたが、洗剤全体に除菌という言葉は一般の人がとても気になる用語であると言われます。

そのため公正取引委員会の認める公正競争規約というものがあるので、商品の表示はもとより洗剤をCMする際の除菌表示については特に標榜に注意すると良いでしょう。

例えば、

  • 除菌とは細菌の数を有効に減少させることであってカビのことを指しているのでカビと混同するような表現は使わない。
  • 除菌は決められた試験で一定以上の値になっていることであり、ゼロではないので、標榜には注意する。「完全になくなる」「ゼロになる」は使わない。
  • 除菌と殺菌は異なり、殺菌は薬事法に抵触する言葉となるので注意が必要。
  • 除菌により、安全になる、病気を防ぐと言った断定的な表現はしない。
  • 除菌で衛生的に、はぎりぎり大丈夫であることが多いが、健康に良い、健康被害を防止するなどの表現はしない。軽減させるというのも誤解を招きやすいのでNG。

など。

また除菌とは何に対しても除菌できるというわけではなく対象物があるはずなので、それを明示することも必要です。例えば、

  • トイレの除菌
  • スポンジの除菌
  • プラスチックの除菌

など。あたかもすべての物質について除菌が実証されているかのような文言をするのは問題があるので、対象物がわかるようなCMにすることが必要です。

あるいはすべての菌を除菌するわけではないことを注釈するなど、CM制作では工夫すると良いでしょう。

 

また使用方法についても、例えばスプレーして5分待つ、

液体洗剤を投入して10分待つなど、使用方法でトラブルが起きることの無いよう、CMでもわかりやすく説明することが重要です。

関連記事:CM制作で商品の愛用者やその口コミ表現を使う時の注意

 

洗剤CMその他の注意する用語について

 

洗剤は医薬品ではありませんが、過度な効果を期待させるような表現や、他の商品を誹謗するような表現とならないよう注意が必要で、また直接人が触れて作業する場合も多いので使用方法等に誤解の起きないようなCMにする必要があります。

洗剤のCMのその他の注意点として以下のようなことをあげておきたいと思います。

  • 万能、万全、なんでもなど、効果が万能万全と思われるような標榜をしない
  • 完全、100%、絶対のようにかけるところがないような断定表現は避ける
  • 優位性を暗示させるような言葉、例えばナンバーワン、日本で初、一番などを使う時は根拠がある数値を提示できなければいけない
  • 最上級、最高、最大などを言葉を使う時も根拠ある数値が無ければ使用しない。
  • 最小にする、なども同様に根拠ある数値が必要。
  • 永久に、いつまでも、不変などの用語は科学的に証明することは不可能であるので用いない

など。

また石鹸と合成洗剤は一般的には区別がつきにくいところですが、実際には異なるので誤解を与えることの無いようきちんと区別して標榜することが必要です。

 

例えば合成洗剤なのに、粉せっけんや液体せっけんであるかのように表現するのはNGで、

逆に粉せっけんや液体せっけんを合成洗剤であるかのように標榜するのも誤解を与えるのでNGです。

 

CMを投下する際は制作まえに絵コンテなどで文言をよく考査してもらうことが重要です。

また考査は流す局の判断が微妙に異なる場合もありますので、代理店とよく相談して作っていくと良いと思います。

関連記事:CMの考査って何だろう?を代理店が徹底解説!

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長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。

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