テレビとネットはしばしば比較されると思いますが
今回はテレビ好きな20代、約100人にテレビの良さはなんなのかについて、ネットと比較して聞いてみました。
今回聞いたのはテレビの仕事に就きたいと考えている学生さんたちです。
テレビに興味を持っている学生のメディア環境
まずそれぞれにテレビを持っているかについてとテレビ以外はネット系のものは何を利用しているかを聞いてみたところ
ほぼ100%の学生がテレビが家にあると答えました。
今回はテレビに興味がある学生さんたちなので当然といえば当然なのですが、最近はテレビを持たない人もいるのかと思っていました。
今回の学生さんたちに限らず、テレビの話題がネット上に上がることも多く、一般的にやはりテレビは家にあるようです。
またネットについてどんなものを使っているかについてはこちらもほぼ100%の学生が
- ライン
- ツイッター
- インスタグラム
の三つを上げました。
ただし、ツイッターとインスタグラムについては自身で投稿しておらず、見るだけ(ROM専)という人も1割程度おり、インスタグラムはやっていないという人も。
もともと大学生の間で始まったFacebookについては利用している人はわずか1名で、しかも使用頻度はたまにということでした。
日本ではFacebookはあまり広がらないと言われていましたが、若い世代についてはすでに全く使わないと言っていい状態になっているようです。
またネットでYouTubeを見るという人も多かったのですが、何を使って見るかについては
パソコンという人がほとんどで、タブレットを使うと答えた人はいませんでした。
iPadは一時爆発的に売れましたが、すでに過去のものとなりつつあるのがわかります。
パソコンの所持率については、若い世代は全員が持っているものと勝手に思っていたのですが
そうでもなく、レポートを作成する時以外はそれほどパソコンも利用しないようです。
一人暮らしの学生は比較的自分のパソコンを持っていますが、自分だけのパソコンは無いと答えた学生が意外に多いのは少し驚きでした。
一方で以前に比べ有料の番組を契約している学生が多くなったようで
Netflixを契約しているという学生が1割程度いました。
テレビの仕事に就きたい意向がある学生さんたちなので、映像に興味があるということだと思いますが、
興味深いのは、ネットの有料サイトは家族ではなく、自分で契約していると答えた人がほとんどだったことです。
今は2、3人でシェアできる有料サイトもありますが、それも友達同士でシェアしているとのことでした。
関連記事:テレビの若者離れは本当?若い世代の思うテレビのイメージからこれからの業界を考える。
テレビはみんなで見るもの、ネットは一人で見るもの
YouTubeやNetflixなどネット系の映像については、パソコンやスマホで見るため誰かと一緒に見るということは基本的に無いですよね。
そのためNetflixなどの有料サイトも自分で払って見るということになるようです。
実際学生さんたちに「あなたにとってテレビとネットの違いはなんですか?」と聞いたところ
いくつかの答えが返ってきましたが8割程度の学生さんに共通した答えは
- テレビは家族で見るもの
- ネットは一人で見るもの
ということでした。
確かにパソコンやスマホは一人で見るもので、横から覗いたりしませんし。
「みんなで楽しめるのはテレビ」ということをほぼ全員が言っていました。
若者のテレビ離れが進んでいると嘆くテレビ関係者がよくいますが、
こんな意見を聞いたらもっと家族で楽しめる番組を作ろうと思うかもしれません。
さて、テレビとネットの違いについてはそれ以外にもいくつか意見がありました。
- ネットは誰が言っているのか(発言元が)はっきりわからないけどテレビははっきりしているから信用性がある。
- テレビはキラキラしている人が出ている
ということも言っており、テレビの良さがあるんだなと感じました。
「テレビの報道については世間で色々言われているけど」、と前置きする学生さんも多く
テレビが全部が良いとは思えないけどそれでもやっぱり信用できるのがテレビの良さということらしいです。
また、テレビのキラキラ感については、芸能人の存在がキラキラしているということでそれがテレビの良さなのだそうです。
確かにネット上にも芸能人は多く出ているのですが、
テレビは独特のキラキラ感があるという意見に「なるほど」とちょっと気付かされました。
舞台セットや衣装や照明などどれをとっても長年培ってきた映像技術というのは確かにあると思いますし、テレビならではの豪華さみたいなものはありますよね。
実際にテレビを作っている人たちは日々忙しく、当たり前にこなしてしまっているのでだんだん何が普通で何が特別なのか麻痺してきていて
一般の人から見るとテレビっていうのは何が違って何がキラキラしているのかは、意外にわからないものです。
もちろんNetflixなど有料コンテンツはプロが作り込んでいるのでテレビのような映像が多くあるのですが、
家族で楽しめるキラキラした空間というのがネットとは異なるテレビの良さのようですね。
YouTubeについてはちょっと頑張れば普通の人ができる程度
という辛辣な意見もありました。
なかなか冷静に色々見ているという印象です。
関連記事:芸能人に会いたいからテレビ関係の仕事を目指す人も多い。
これからのテレビへの期待
実はテレビ番組の制作の現場というのは日々視聴率の上がり下がりにピリピリしていて
どうやったら数字を上げることができるかと日々頭を悩ませています。
テレビを最も見ている世代は50代以上と言われるため、視聴率を上げるために高齢者向きの企画をやらざるを得ないということもしばしばです。
また他局で視聴率を取っている番組を真似てやることが多いので、すぐに似たような番組が出てくるのは見ていてわかると思います。
最近はアポなしで取材交渉するぶらり旅が本当に増えました。
今回20代の学生さんたちの話を聞いていると、テレビへの期待はまだまだ高いのかもしれないと感じましたし、これからこの若い人たちが作る番組はどんなものかと楽しみに感じました。
どんな番組を作りたいかという問いにもいくつか答えてくれましたが
「視聴者参加型のもの」
と答えた人が半分くらいいました。
現在もリモコンのdボタンやツイッターを併用して視聴者に参加してもらう番組は見かけますが
- クイズ番組も参加できるようにしたい。
- VRを使ってそこに一緒にいてテレビ番組に参加しているような企画がやりたい。
- 隣を見れば他の参加者がアバターとして見える。
- ツイッターをもっと効果的に使って視聴率を上げると良い
など意見も出てきました。
こうでなきゃいけないというのがないのは、テレビもネットも同じで
可能性は常に無限大にある世界です。
これから新たなテレビ番組がどんどん作られていくのを期待したいですね。
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