テレビ業界の裏話 PR

テレビ局と新聞社の関係を知るとマスコミの歴史がわかる。

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テレビ局と新聞社ってどういう繋がりがあるんだろう?

テレビ局と似たような名前の新聞社があるけど、同じ会社なのか?

と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。

 

テレビ局と新聞社の関係性を知ると、マスコミの歴史を学ぶことができます。

 

こういった歴史を学ぶことは、マスコミ関係に将来就職したい、と思っている人には必須だと言えるでしょう。

 

今回はテレビ局と新聞社の関係について書いていきたいと思います。

 

テレビは新聞から派生した

 

歴史的に見ると、テレビというのは新聞社から派生する形で生まれました。

 

今でこそテレビというのは「娯楽」というイメージが強いと思いますが、

テレビの本分は、ニュースを伝えることです。

 

そしてニュースというのはそもそも昔は「読むもの」だったんですね。

 

江戸時代には瓦版、というものがありました。

瓦版(かわらばん)は、江戸時代の日本で普及していた、時事性・速報性の高いニュースを扱った印刷物をいう。

天変地異、大火、心中などに代表される、庶民の関心事を盛んに報じた。街頭で読み上げながら売り歩いたことから、読売(讀賣)ともいう。木版摺りが一般的。

Wikipediaより

 

昔は簡単な印刷物で、ニュースを伝える、というのが一般的だったのです。

 

テレビをつけたり、Twitterを開けば、日本だけでなく世界のニュースがすぐにわかる現代からは想像も難しい時代ですね。

 

こうした印刷物がのちに新聞になっていったわけです。

 

そして大正14年にラジオ放送が始まりました。

ここで初めて、ニュースは読むもの、から放送で聞けるものに変わったわけです。

 

それまではニュースを新聞にして、それを印刷して、朝刊と夕刊で配達されていたので、どうしても事件や事故が起こってから、それが一般市民に届くまでは大きなタイムラグがありました。

 

ラジオ放送によって初めて、リアルタイムの速報という概念が生まれたわけです。

ラジオは多くが、新聞社による独自中継でした。

 

そしてラジオ局の一つであるラジオ東京がテレビ放送を始めたんですね。

 

つまりテレビ局というのは新聞社やラジオ局などの出資によって生まれたのです。

関連記事:テレビ番組の歴史 1950年代・60年代

 

電波法と放送法

 

ラジオやテレビが台頭してきたことによって、公共電波が一般大衆に届く世の中になりました。

 

それを整理するために昭和25年に作られたのが放送法と電波法です。

 

今ではニュースを伝えるだけでなく、娯楽の一部ともなっているラジオやテレビですが、

そういったエンターテイメントを提供していく中でも一番守られなくてはいけないのは基本的人権です。

 

一般大衆、つまり多くの人に届くのが「放送」というものなので

どのような立場の人が見ても、その尊厳が侵害されるようなことがあってはいけません。

 

電波法第1条にも

第一条 この法律は、電波の公平且つ能率的な利用を確保することによつて、公共の福祉を増進することを目的とする。

という記述があります。

 

電波は公共の福祉を増進するために使われなくてはいけないんですね。

 

しかしここで問題になってくるのが「表現の自由」という国民の権利です。

表現の自由(ひょうげんのじゆう、英: freedom of speech)とは、すべての見解を検閲されたり規制されることもなく表明する権利。

外部に向かって思想・意見・主張・感情などを表現したり、発表する自由。

個人におけるそうした自由だけでなく、報道・出版・放送・映画の(組織による)自由などを含む。

 

報道機関に関しても表現の自由は権利として守られています。

 

とはいえ、差別的な表現や誹謗中傷などで視聴者の人権が侵害されるようなことがあってはならないので

テレビなどのメディアでは「人権を犯さない範囲での表現」が慎重に追求されています。

 

そういった権利を監督する役割として非営利・非政府組織である第三者機関のBPOも設置されています。

関連記事:放送倫理を守るためのBPOって何?番組制作者が知っておくべき知識

 

つながりの強いテレビ局と新聞社

 

新聞社からテレビ局が派生していった経緯や、新聞社とテレビ局の名前が似ていることから

新聞社とテレビ局は同じ会社だ、と思われることも多いのですが、

原則的には新聞社とテレビ局は別会社、という扱いになっています。

 

ただ、テレビ局と新聞社は提携会社や協力会社という関係で、全国紙と系列局のニュースは非常に結びつきが強くなっています。

その関係性のことをクロスオーナーシップ、と呼びます。

 

Wikipediaによると

  • 読売新聞グループ本社 – 日本テレビホールディングス(22.82%を保有)および日本テレビ系列局
  • 日本テレビはアール・エフ・ラジオ日本を45.26%所有
  • 朝日新聞社 – テレビ朝日ホールディングス(24.7%を保有)およびテレビ朝日系列局
  • 日本経済新聞社 – テレビ東京ホールディングス(33.3%を保有)およびテレビ東京系列局、日経ラジオ社(19.93%を保有)
  • フジ・メディア・ホールディングス – フジテレビジョン(100%を保有)および系列局、ニッポン放送(100%を保有)、産業経済新聞社(40.0%を保有)
  • 東京放送ホールディングスはかつて毎日新聞社が大株主であり、現在も役員を相互派遣している。

このような形で、テレビ局と新聞社は多くが協力関係、提携関係にあるものなんですね。

 

ちなみにTBSテレビ系列の「JNN」は、業務上の関係は強いつながりはありますが、毎日新聞との資本関係はほとんどなく、独立した状態で、こういったところもあります。

関連記事:地方局のテレビ放送が一週遅れて放送されるのはなぜ?

 

ということで今回は新聞社とテレビ局の関係性についてお話してみました。

 

これからメディア業界に就職を考えている方は、知っておくと良いことだと思います。

 

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では今日はこのあたりで。

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長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。


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