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テレビ番組制作でよく使われる「デフォーカス(ぼかし)」について

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弊社ライズプランニングはテレビ局出向型の番組制作会社です。

主に情報・報道番組の制作に携わっています。

今回は、これから番組制作に携わる予定、もしくは今番組制作の現場で働き始めた、というアシスタントディレクターさん向けに、

映像編集でよく使う「デフォーカス」というものを解説してみたいと思います。

そのままテレビで放送することができないもの

映像素材にはそのままテレビで放送することのできないものがたくさん存在します。

例えば、「プライバシーに関わるもの」や「スポンサー企業と競合する商品」など。

撮影の時は気が付けなかった、あるいは避けることができなかったものは 「デフォーカス(ぼかし)」といった加工を編集で入れて対応します。

テレビ番組をよくよく見ていると、意外とこのデフォーカスが使われているところがあるんdねすよね。

例えば、街ブラロケ、旅ものロケでよくあるものは以下のようなものです。

  • スポンサーの競合企業の自動販売機
  • 街の看板(電話番号)
  • 車のナンバー
  • 電柱の住所表示
  • 表札
  • 選挙ポスター
  • 街にいて映り込んでしまった、撮影許可がとれない人の顔

などなど。

撮影した時は気づいていなくて、編集の段階で気づくことは多いです。

撮影の段階で気づいていれば避けられるものもあるんですけどね。

編集でも見逃さないように、画面全体のことをしっかりと情報として捉えることが大切です。

例えば他にも、

  • 街頭インタビュー中の背景
  • ノンフィクション番組の密着取材
  • スーパーなどの店内取材

といった撮影でも、映り込んではいけないものが映り込んでいる、というのはよくあることです。

関連記事:【テレビ】デジタルビデオカメラで撮影を行う時に知っておきたいこと

事件・事故のニュース素材で映り込んでは困るもの

弊社の場合は情報・報道番組の制作が多いので、事件や事故のニュース制作をすることは多いです。

こういったニュースの映像素材の中で映り込んでは困るものは、

  • 逮捕された容疑者の手錠・腰ひも
  • 容疑者や被害者以外の情報(背景、他の人の顔など)
  • 関係のない企業名や商品など
  • 入手した裁判資料などの書類の住所など

など、色々あります。

報道で出てしまった情報が、個人の生活に大きな影響を与えることもあります。

常に慎重に番組作りに従事しなくてはいけません。

関連記事:ニュースで扱う「ヒマネタ」って何?

バラエティー番組の自宅取材時に映り込んでは困るもの

他にも、バラエティー番組などでよくやる自宅取材などにうかがう時に映り込んでは困るものがたくさんあります。

  • 建物外観や表札、ドアなど
  • 周辺の住所表示や目印になるようなもの
  • 冷蔵庫内の商品
  • 台所の洗剤
  • 見ているテレビ番組
  • 部屋に置いてある手紙

など。

自宅取材というのは、プライベートに直結するものでもありますので、特に慎重に行わなくてはいけないものです。

今はなんでもネットで検索することができる時代ですので、漏れがないように、制作には神経を使います。

関連記事:【インタビュー撮影】ADとして同行する時のコツ

なるべくデフォーカスをかけなくて良いように

映像にデフォーカスをかけるのは、動く対象を追いかけるため 編集に時間がかかってしまいます。

私も何度もやったことがありますが、動く対象がスピードが変わったりもするので、本当にこれはすごく時間がかかります。

えいぞーさん

できればやりたくない作業の一つですね笑

そのため、できるだけデフォーカスをかけなくて良いように立ち回ることが大切です。

カメラを回す時も、映り込んではいけないものがある場合、あえてその画角で撮影するようなことはしない、などの対策ができます。

また、書類などを撮影するときは、コピーを取って隠したい部分を「黒塗り」したり、 ラベルが見えないように剝がしたり、商品の向きを変えたり、 撮影の時点で出来る限りの準備と対応をすると良いでしょう。

全体を通して、番組の制作時間を短縮できるように、各々のポジションの人が頑張ることが大切です。

アシスタントディレクターでもインタビューの撮影なんかではカメラを回したりすることもありますので、撮影する時もそういったところに配慮できると良いですね。

さらに、スタッフルームでZoom取材しているアリバイカット撮影のときも、モニターのメーカー名を隠したり、内線電話に貼られた番号や、周辺に置かれたり貼られている「情報」が映り込まないように注意すると良いです。

とにかく外に出てはいけない情報は映り込まないようにすること。

これをまずは徹底するようにしましょう。

最初は自分の判断では「映り込んで良いもの」「映り込んではいけないもの」の区別がつきにくいと思います。

空いている時間に先輩に聞いてみたり、編集室で実際に編集をしているところを見ながら勉強していくと良いでしょう。

また、弊社では「未経験のまま現場に出るのは不安だ」という方のために、研修もしっかり行っています。

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長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。


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