お客様からのCMの問い合わせの電話で、時々違和感を感じることがあります。
お客様なのに、どうしてへりくだっているのだろうという違和感。
テレビの広告代理店はブランドショップではない
そもそも商売というのは何でしょうか?
「物を売り買いすること」
ビジネスとはいかに自社の製品を買ってもらうか、の努力だと思います。
これは大企業であっても小さい企業であっても変わらないはずです。
それがたとえ広告代理店であっても。
ところが広告代理の仕事をしているとしばしば違和感を覚えることがあります……。
問い合わせてくださるお客様たちの多くは
控えめで、言葉を悪く言い換えるとへりくだっていると感じる方までいることがあります。
「あの…まだやるかどうかわからないんですが
テレビのCMってどれくらいでできるんでしょうか。
あ、やると決めたわけではないので…」
「テレビショッピングができるのか知りたいんですけど…
聞くだけですから…」
「あまり予算がないので、わからないんですが、テレビで何ができるんでしょうか…」
とこんな感じで、聞いていらっしゃる方が意外に多いです。
これがもしも車を買いに行ったとしたら、
お客様は神様ですよね。
「いらっしゃいませ!ようこそおいでくださいました」とばかり
販売員は「下にも置かぬもてなし」をするのではないでしょうか。
お客様なんだからもっと威張ってもいいのに。
という違和感…
まあやたら威張られても嫌ですが。
これはおそらく
テレビCMの高級イメージが強すぎるためではないかと、ちょっと感じています。
まるでブランドショップのような。
セレブしか買えない様な高い商品の数々。
見るだけにしておこうっと…
といった微妙な感じと似ているような気がします。
テレビCMの誤解されている値段
ただ、
高級店というのは、決してどんなお客様に対しても失礼な態度はとらないですよね。
ホテルなんかを見ればわかるはずです。
仮に広告代理店が余りある広告費がある企業にだけ、
媚びへつらっているとしたら、それは問題ではないでしょうか。
もちろん忙しい業務が続くと、
小さい案件は手間がかかり利益も少ないからと、
ないがしろになっていく気持ちはわからないでもありません。
無理難題を言われて閉口した過去があって、
次第にお客様を選り好みしてしまった経緯もあるかもしれません。
でも最近のテレビCMを見るにつけ、特にキー局では、コマ数が多く、お金をかけたcmが目につくのも事実。
本当にこのやり方がいいのか、と考えると疑問がわくときもあります。
テレビcmの値段については、こちらにも書いています。
いつの間にか、テレビCMは高くて当たり前。
お金がない会社は関係のない世界。
こんな風潮が出来上がっているのではないでしょうか。
会社だからと言って、無駄なお金などはなく、利益は一人一人の従業員の努力の積み重ねのはずです。
高級ブランド品というのは、値段は高いけれどそれなりの信用度はあるし、間違いのない製品だと思います。
仮にテレビが「広告」の中の「高級ブランド」だと思いたいのであれば、
間違いのないきちんとしたもの、を提供することは最低限必要でしょう。
代理店としてのあり方を再度きちんと考え直す時に来ているのではないかと思う昨今です。