テレビCMをする時に「どのテレビ局で流すか?」ということも決めなくてはいけません。
そもそも最初は「どのエリアで放送するか」ということを決める必要がありますが、エリアが決まったらそのエリア内でどのテレビ局を選ぶかを決める必要があります。
ということで今回は、テレビCMを放送することを検討している企業さま向けに、各テレビ局の違いについて解説して見たいと思います。
関東キー局5局の違い
まずは基本となるテレビ局である、関東キー局のそれぞれの特色についてお話ししてみたいと思います。
民放のキー局は5局で、
- 日本テレビ(NTV)
- テレビ朝日(EX)
- TBS
- テレビ東京(TX)
- フジテレビ(CX)
になります。
それぞれの違いを見てみましょう。
日本テレビ
日本で初めて民放として放送したテレビ局が日テレです。
関東エリアでは視聴率が良く、ファミリーで楽しめる番組が多いのが特徴ですね。
24時間テレビを放送しているのも特徴で、社会福祉や支援などに力を入れているテレビ局でもあります。
そのため、それらのCMをする際は相性が良いでしょう。
24時間テレビではCM放送はもちろん、イベント出展などのやり方もあります。
テレビ朝日
テレ朝にはもともと教育専門のテレビ局だったという背景があります。そのためドラえもんや仮面ライダー、プリキュアなどの子供向け番組が充実しています。
テレ朝の日曜日の朝に放送されているアニメは「ニチアサ」と呼ばれており、毎週Twitterのトレンドを賑わせている印象がありますね。
また、夜の時間帯では報道ステーションが放送されていますが、この時間帯は他局と比べて報道ステーションを見ている人が多く、報道系の番組に入れたいと思うのあれば、おすすめの枠でもあります。
テレ朝も関東エリアでは視聴率の高いテレビ局です。
TBS
ドラマのTBSとよく言われ、日曜劇場のヒットが多いのがTBSですが、バラエティも人気番組が多いです。
金スマは2001年から放送されている長寿番組ですね。
じっくりとテレビを見ている視聴者層が多いと思います。
テレビ東京
キー局の中では少し個性的なカラーを持っていると言えるのがテレビ東京です。
バラエティも人気ですが、CM関係で人気なのは経済系の番組ですね。
ガイアの夜明けやカンブリア宮殿に関しては、経営者層に特に人気で、「この番組に出したい!」と番組指名が入ることも多いです。
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地方の系列局とは?
地方のテレビ局は系列局と言われ、それぞれ地方にテレビ局があるものの「日テレ系」「テレ朝系」などといった形で、キー局を中心に考えられています。
地域によっては5局揃っていないこともあり、例えばエリアに2局しかテレビ局がない、というところもあります。
それぞれ資本提携などがあったりすることもありますが、一応違う会社、という扱いになっており、同じ系列局でもCMを放送する時はテレビ局が違えば納品も別になりますし、
テレビCMを放送する時に必要な考査と呼ばれる審査のようなものも個別に行う必要があります。
キー局で放送されているテレビ番組が地方局でも放送されているのは「全国放送」である番組もあるのですが、
それ以外の番組は「番組販売枠」となっていて、系列局がキー局から購入して放送をしています。
そのため、地方局だと番組が一週遅れて放送されたりするわけですね。
地方局の場合はその局のオリジナル番組、つまり自社制作番組があり、それらの番組は大体地域密着型の内容になっていることが多いです。
もし「このエリアでとにかく認知を高めたい」というCM目的があるのであれば、そういった自社制作枠にCMを入れるのがおすすめです。
また、エリアによって視聴率が高いテレビ局というのは違いがあったりします。
例えば広島の場合は、カープの中継をやれるところが強い、みたいな形ですね。
エリアの特性などもあったりしますので、詳しくは広告代理店と相談しながら進めていくと良いかと思います。
関連記事:テレビCMをする時に知っておきたい視聴率にまつわる話
安く全国放送ができるBS・CS
今回は地上波の話が主でしたが、衛星放送であるBS・CSを使うというやり方もあります。
BS・CSは視聴率だけで見ると数字は下がるものの、安く全国放送をすることができるというメリットがあります。
また、視聴率の数字だけ見れば低い数字に見えるかもしれませんが、そもそもが全国放送なので母数が違う、ということはぜひ理解していただきたいところです。
関東のみの視聴率の場合は関東の視聴可能人口が母数になりますが、全国放送のBS・CSの場合は、BS・CSを見られる全国の視聴可能人口が母数となります。
視聴率で言うと小さな数字ですが、人口で見ればかなり広くリーチすることができることがわかります。
さらに衛星放送の場合は有料チャンネルもありますので、「この番組が見たくて契約している」というコアな視聴者が多いです。
そのため専念視聴数が多い、つまりじっくりと番組を見ている人が多いため、広告効果も高いと言えるでしょう。
全国に放送できる分エリアを絞る前の試験段階として使ってみるのも良いと思います。